先日、読者をさせて頂いてる方に薦めてもらった
映画『ブルーバレンタイン』を観ました。
素晴らしかったのですが、
これについて書くとなると私情が溢れてしまいそうで
すこし落ち着いてから記事にさせて下さいませ。
さて
映画『情痴アバンチュール』でございます。
ひどい邦題です。
如何にも官能作品のような看板ですが、
ちっともそうではありません。
「打ちのめされるほどの名作映画」では
ありませんが、非常にフランス的映画だと
感覚されました。久しぶりです。
ワタクシ、フランス映画大好きなんですね。
それほど観てはいないのに
大好きだというのも違うようですが、
印象に残っているもの、思い出になっている映画というと
フランス映画の幾つかが頭に浮かびます。
自分が映画に夢中になったきっかけ、それもフランス映画でした。
『ベティ・ブルー』だったかしら。
12、13歳の頃に観ました。
あの頃、映画好きと自称する連中の多くが
必ず『ベティ・ブルー』がどうのこうのという話をしていました。
『エリザ』
ヴァネッサ・パラディさんやジャラール・ドパルデューさんが出演
ちょっと幻の映画みたいになってしまったのですが
思春期の頃、繰り返し繰り返し観ました。
セルジュ・ゲンズブールの名曲「エリザ」が流れるラストシーン、
台詞の調子、とにかく夢中になった作品でございます。
(観た方はいらっしゃいますでしょうか?)
『美しすぎて』ジェラール・ドパルデューさんが主演
こちらのブログでも散々この映画の名を挙げていますが
やはり幻の一作という感じになってしまって……
思いっきりフランス映画してます。
シューベルト(だったかな?)のピアノが繰り返し
劇中で流れますが……最高なんだな、これが。
『ラストタンゴインパリ』
ワタクシの選ぶ名作トップ2でございます。
かつて大阪のひとに
「ラストタンゴインパリのマーロンブランドと
シャイニングのジャックニコルソンを合わせると
お前みたいな奴になるんや」と解らないことを言われたことがある。
まあ、そんなことはどうでも構いませんが、
とにかく良い映画、いや凄い映画でございます。
皆様、きっと既に観ていらっしゃるでしょうから
今更という感も致しますが…
(厳密にフランス映画なのか?)
『メルシィラヴィ』
シャルロット・ゲンズブールさん主演でございます。
前衛に寄りすぎて評価のされにくい映画ですが
自分においては特別な作品であります。
『小さな泥棒』
これまたシャルロットさん主演の映画。
こちらのブログでも記事にしたことがあったような……
『軽蔑』
ゴダールの作品ですね。
筋書などはどうでも構わない。
あのテーマ曲、オーケストラの曲だけで……
名作と承知してしまった。
『野性の夜に』

シリル・コラールさんの自伝的というのか
観ていて体が熱くなる、文字通り、
かっとなる、余韻がしばらく離れぬ、そんな映画でした。
ロマーヌ・ボーランジェさんがとっても魅力的。
こちらの映画も幻の一作に……
『pola X』
レオスカラックス監督作品
こちらのブログで記事にさせて頂きました。
「これは僕だ。ピエールは僕のことだ!」などと
のたまわせた映画であります。
『ブルーバレンタイン』を薦めて頂いた方に
カラックス監督が新作を出したのを教えてもらいました。
嬉しいのか寂しいのか、難しい心持ち。
『pola X』が最後の作品であって欲しいというような
勝手な希望もあって、
そんなことを思った次第です。それだけ自分には
この映画が特別だったわけでして、はい。
『ポンヌフの恋人』
レオスカラックスさんの映画ですね。
愛や恋の極地というと大袈裟やもしれませんが、
カメラワークなども含めて
とんでもない映画です。台詞もいちいち凄いです。
これを芸術映画として考えるのは解っていない、
なんて生意気甚だしいですが
本当に理解しようと努めると気が変になってしまう。
そんな映画かしら。
『橋の上の娘』
これもいい。
『暗黒街のふたり』
嗚呼、アランドロン!
これについてはいずれ記事にしようと思います。
ただただ哀しい映画です。
フランス映画、気取っています。
確かに鼻につくという方もいらっしゃるでしょう。
けれども感情の迸りというのか、
現実を飛び出していこうとする気配というのか、
「これが映画なんだよ、これが!」
という印象でありまして自分は贔屓してしまうのです。
さて
『情痴アバンチュール』ですが
もういいですね。その話は。