「悪魔を見た」レヴューでございます。
韓国映画を初めて観る方は、けしてこれを
ご覧になってはいけない。
人間の頭というやつは、往々にして統計的に
ものを考える。楽だからだ。
そして一度何かを決めつけたら最後、
その内より他には把握も判断も叶わない。
故、「悪魔を見た」を経験し、韓国映画への
感想や印象が偏っては欲しくないというわけだ。
とにかく犯人役、チェ・ミンシュクが強烈。
イ・ビョンホンはこちらでも有名だが、
あちら韓国の映画界ではミンシュクさんの方が
格上です。
ミンシュクさんは大好きな俳優の一人なのですが、
「悪魔を見た」を観賞中は、彼のことが嫌でならなかった。
最近の映画に登場する殺人犯、サイコキラーは
変にスタイリッシュで、わざとらしい。
(レクター博士とかセブンの犯人とかね)
(セブン以降、映画上の殺人犯に知的な性質を
与える傾向が増えたな、気のせいかしら)
ミンシュクの演じる「それ」はまるで動物。
髪型や言葉使い、振る舞いのひとつひとつが
もう変態質で・・・・
「俺には怖いものなんてない、ひひひっ!」
こんな使い古された台詞で人間の暗部を
感覚させるのはミンシュクだけだ。
凄い役者だ、ええ。
物語に隙もあって、多少大味は否めない。
とはいえ予定調和の生温い映画に飽きた人なら
これを観ても構わないと思う。