●. 蟹江りんさんの‘どうしても口説きたい’絵の魅力
2019年12月結のライブシアター栗橋で遂に念願が叶った。蟹江りんさんからお絵描きを頂く。ついに憧れの女性を口説き落としたかのような妙な達成感があった。たまらなく嬉しい。今の気持ちとその模様をメモしておきたくなる。
今週の香盤は次の通り。①香山蘭(ロック)、②蟹江りん(栗橋)、③南美光(TS)、④雪見ほのか(ロック)、⑤鈴木ミント(ロック) 〔敬称略〕。
蟹江りんは、8月中にライブシアター栗橋でデビュー。私はその週に二日通い、そのとき、りんさんが絵の上手い子であることを知った。他のお客さんのポラをちらっと見て、お絵描きされていたから。しかも、その絵がすごく上手で驚いた。ただ今、お絵描きブームの私の琴線にビンビン触れた。そこで、私も干支である猪の絵をお願いしたらポラの裏側にささっと描いてくれた。私はその絵を一目見たときに一発で彼女の絵に惚れた。その筆タッチから、この娘はどんな題材も自由自在に描ける絵心を持っていると感じた。そして、絶対にこの娘と仲良くなって私の専属お絵描きさんになってほしいと心から思った。
そこで、ポラの裏ではなく、A4のコピー用紙をポラ袋に同封して、それに描いてほしいとさりげなくお願いした。ところがコピー用紙に絵は返ってこない。忙しいとか、気が向かないとか、いろいろあるだろうと思い、また強引な頼み方をしたら嫌われると思って、時間を開けては何度もお願いした。しかし、全く反応がない。なんか私自身、空回りしていた。頭の中で自問自答が始まる。・・・
もしかしたら、蟹江りんさんは警戒心の強いタイプかもしれないと思う。新人だからね。もうしばらく応援して仲良くならなければ描いてくれないのかな・・・と思う。
ときに、もしかしたら私が彼女の嫌いなタイプ(生理的に受け付けないタイプ)かなとも考える。しかし特に私の顔を見て嫌な顔をするわけでもなく、ポラの対応は至って普通だった。私がいつも渡す手紙はちゃんと読んでくれている感じ。先輩の黒井ひとみさんなどが私のことを「先生」と呼んでいるからか、りんさんも私のことを「先生」という敬語を使ってくれている。
私の20年間のストリップ歴では、蟹江りんさんのようなタイプとは絶対に相性がいいはずと思える。
いずれにせよ、どうして彼女はすんなりお絵描きをしてくれないのかなと私自身ずっと悩んでいた。
今回、新作(二作目)の観劇レポートを書いてあげるついでに、正直に今の私の気持ちを伝えようと決意した。
なんというか、好きな娘に告白するように妙な気分だった。気に障って逆に嫌われるかもしれない。でも、言わずにいられない。まぁ、私はお客さん側なので、踊り子さんとしては無碍な対応はしないだろうとも思えた。いずれにせよ、嫌われても仕方ないと思いつつ、清水の舞台から飛び降りる覚悟で手紙を書いた。
観劇レポートにかこつけて書いたので、ずいぶん回りくどい言い方になっていた。長い文章になった。深夜遅くまで悶々としながら書いていた。気付いたら朝方4時になっている。私は昔懐かしい恋する青年の気分になっていた。
さて、その結果はいかに・・・
りんさんがポラの時に「レポート読みました。驚きました。あのA4の用紙は私にお絵描きしてほしいというものだったんですか。私はてっきりミスって入れてきたものと思っていました。もったいないな~と思って家に持ち帰り落書きしていました。(笑)」と言う。あれあれーって感じ。勘違いもあってか、お互いのやりとりが全くチグハグなものになっていたのだった。
その後は、りんさんから「私はお絵描きが大好きなの」と言って、次々にA4用紙にお絵描き作品が返ってきた。めっちゃ上手い。私は涙が出るほど感激した。
目の前に、りんさんの描いたステキなイラストがある。まさしく念願の私のお宝をGETできた瞬間だった。
私の心はパーッと晴れた。この四か月間の鬱々とした気分がまるで嘘のようだ。心底うれしかった。なんというか、好きな娘にデートを申し込んで叶った気分みたいだ。りんさんが愛おしくてたまらなくなる♡
ついに、こんなに可愛いお絵描きさんと仲良くなれた。今までとはまた違った意味で彼女のステージが華やいで観えた。これから蟹江りんさんを本腰を入れて応援させてもらおうと心に誓った。
2019年12月 ライブシアター栗橋にて