ストリップ童話『ちんぽ三兄弟』
□第20章 チコちゃんに𠮟られるの巻
~竹宮あんさん(まさご座所属)に捧げる~
第1話 チコちゃんがやってくる
ある日、劇場に、いま話題沸騰中のチコちゃんがやってくるという連絡が入り、劇場関係者がひっくり返るほどの大騒ぎとなった。つい先日も、日本ちんこまんこ学会がやってきたばかりなのに、今度は天下のNHKがやってくるのだから、それはそれは大変なこと。
そういえば、最近、NHKでストリップの特集が取り上げられたな。‘スト女’と呼ばれるストリップ女子の台頭が、ひとつの社会現象化しているという話だった。
もしかしたら、ちんぽ三兄弟もNHKの特集になるのかも・・・そんなバカな!?
なぜ、チコちゃんがストリップ劇場にやってくるのか。5歳のチコちゃんがまさか踊り子になりたいわけでもないだろう。また、特に取材のためでもないようだった。チコちゃん自身がストリップに興味をもっているらしい。
そもそも大きな声では言えないが、チコちゃんの着ぐるみの中には、男性の木村祐一が入っている。チコちゃんの声は、実はボイスチェンジャーで変換させた木村祐一の声なのだ。説明するまでもなく、木村祐一(1963年2月9日生 (現在56歳))は、日本のお笑いタレント、俳優、放送作家、料理愛好家、コラムニスト。 京都府京都市下京区出身。吉本興業所属。通称「キム兄」。完全なるおじさんが5歳のチコちゃんを演じている。だから、ストリップに来たくなる気持ちは分かる。(笑)
いざチコちゃんがやってくるのは具体的にいつなのか分からなかった。チコちゃんも人気者になり、スケジュール調整が難しいんだね。
チコちゃんは突然、劇場に顔を出した。
たまたま、ちんぽ三兄弟がいたのだが、彼らは前日夜更かししていたのか、三人揃ってかぶり席でうとうとしていた。
そこでチコちゃんの決め台詞が飛び出た。「ストリップをボーっと観てんじゃねーよ!」
ちんぽ三兄弟は飛び起きた!チコちゃんの真っ赤になった大きな顔がそこにあった。
番組のチコちゃんの決め台詞「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は、タイトルロゴに描かれた「Don’t sleep through life!」の意訳であり、たしかにsleep寝るな!と言っている。
「お姐さんが一生懸命に踊っているのに眠るとは不届き千万!!!」
チコちゃんの激怒した顔に、ペコペコ謝るちんぽ三兄弟。「謝るのは私ではなく、お姐さんの方だ!」とチコちゃんは言う。完全にチコちゃんのペースにはまりました。
やれやれ、ちんぽ三兄弟にとって最悪の出だしとなってしまったな。(笑)
チコちゃんは、定例の番組出演者を連れてやってきていた。
まずはレギュラー解答者の岡村隆史(ナインティナイン)。アシスタントの塚原愛(NHKアナウンサー)。
次に、ナレーションの森田美由紀(NHKアナウンサー)。森田アナのナレーション「今こそ全ての日本国民に問います」「そんなことも知らずに、やれ○○だとか、○○などと言っている日本人のなんと多いことか」という、「全国民」に対して上から目線で淡々と毒を吐くスタイルは最高だ。水戸黄門の印籠を見る気分になる。
そして、どうしても外せないカラスのキョエちゃん。番組後半で視聴者からのお便りを紹介するコーナー「ひだまりの縁側で…」に登場し、視聴者からの手紙を届けるカラスで、年齢・性別は不明。別名「江戸川の黒い鳥」。当初は「バカー!」とだけ鳴いていたが、レギュラー放送後は回を重ねる毎に多くの言葉を喋るようになった。更には歌も歌えるようになっており、2019年4・5月放送の『みんなのうた』では、キョエちゃんが歌う「大好きって意味だよ」(作詞・作曲:槇原敬之、編曲:本間昭光)が放送されている。この歌はいいよー♪
さてさて、番組の定例メンバーが揃ったところで、いつものようにチコちゃんの質問が飛び出していく。今回のゲスト回答者には、ちんぽ三兄弟とまんこ三姉妹が選ばれた。
いざ、質問は何か?
第1問目は「なぜ、この世には、ちんぽとまんこが存在するのか?」
質問はある意味、想定の範囲内だった。ところが、ちんぽ三兄弟とまんこ三姉妹から一言も出ない。・・・沈黙が続いた・・・
チコちゃんは怒った。「おまえらのちんぽ頭には脳みそが入ってないのか!?」
「だって、そんなこと考えたこともないもん。」とちんぽ三兄弟は口をそろえる。まんこ三姉妹も頷くだけ。
チコちゃんの顔が大きく真っ赤に膨れ上がった。「おまえら、ボーっと生きてんじゃねーよ!」という決め台詞が炸裂!!!
森田アナもあきれ顔。「今こそ、ただ観るだけで満足している全てのストリップファンに問います。そんなことも知らずに、ちんぽを単におしっこするためだけのものと思っている男性のなんと多いことか」
カラスのキョエちゃんも、ちんぽ三兄弟に向かって「バカー!」と鳴いていた。ちんぽ三兄弟はぐうの音も出なかった。
第2話からは、質問編に入る予定でしたが、これでは埒が明かないので、ここで一旦お開きにします。
おしまい