「平成狸合戦ぽんぽこ」がやってくる  

             ~キャッチコピー「タヌキだってがんばってるんだよォ」~

 

 

森のストリップ劇場のある森林地帯に最近、タヌキが増えてきた。多摩地区のタヌキが都市開発のため住処を奪われ移転してきたのが原因だった。もちろん、この地区にも従来からのタヌキたちがいたが、ここは食料が豊富なために特に問題は生じなかった。

むしろ、森のストリップ劇場でタヌキ騒動が起こった。

森のストリップ劇場では、タヌキは、出演はおろか、観客としても入場お断りになっていた。というのは、前にタヌキが化け学(ばけ学)により木の葉を紙幣にして入場料を払ったりチップにしていたのがバレたことによる。それ以前からも、タヌキはかぶり席で狸寝入りするため踊り子からも非常に評判が良くなかった。

今回、多摩地区から移転してきたタヌキたちは、そんな事情を知らないので、そろって森のストリップ劇場にやってきて、入れる入れないのとタヌキ騒動が起きたのでした。特に、気の短い権太が先頭に立って騒いでいたので、慎重派の正吉や古狸の火の玉おろくが権太を抑えにかかりました。

 

つい先日も、森のストリップ劇場に、映画『ズートピア』の主人公であるウサギ警察官ジュディ・ホップスと、キツネ警察官ニック・ワイルドがやってきて、キツネの扱いについて議論されたばかりでした。そのときも、カメさんの提案で「外見で物事を判断してはいけない。本当のことは心で見ないと分からない。」ということが確認されたばかりでした。

 そこで、狸のリーダー正吉と狐のリーダー竜太郎は相談して、森のストリップ劇場に対して新企画「妖怪大作戦」を提案することにしました。その企画には、以前ここ森のストリップ劇場にやってきたことのあるゲゲゲの鬼太郎たちも協力することになりました。

 狸と狐の化け学は、豪華な百鬼夜行に成功しました。

 劇場内はやんやの歓声です。客席には、ジブリのキャラクターである「トトロ」、「魔女の宅急便」のキキとジジ、「紅の豚」のマルコ、「おもいでぽろぽろ」のタエ子まで応援にやってきていました。大盛況のうち公演は終わりました。

 狸だって狐だって頑張って生きているのです。外見や偏見で物事を判断することは止めよう!と、みんながぽんぽこ話し合いました。

 

                                   おしまい