「借りぐらしのアリエッティ」がやってくる  

~キャッチコピー「人間に見られてはいけない。それが床下の小人たちの掟だった。」~

 

 小人のアリエッティ一家は、父親ポッド、母親ホミリー、そして14歳のアリエッティ。長年住んでいた屋敷から引っ越しすることになりました。案内人は少年スピラー。

 一行は森のストリップ劇場にたどり着きました。そして、劇場の床下で「借り暮らし」をすることにしました。

 公演が始まると、アリエッティは葉陰からストリップを眺めていました。そしてストリップの魅力にはまってしまったのです。いつも、こっそり眺めていたので、カメさんとばったり鉢合わせ。カメさんは小さいし、低い位置で生活していたので、小人の目線と同じ。小人の存在に気付くのに時間はかかりませんでした。

 最初は驚いたカメさんでしたが、持ち前のフランクな性格からアリエッティと仲良くなりました。アリエッティとしても「人間に見られてはいけない」という掟はあったものの、ここは動物だけだったので問題はありません。

 アリエッティはカメさんに尋ねました。「私ね、ストリップが大好きになったの。できれば、ステージの上に立ちたいの。なんとかならないかしら?」

 カメさんは、うさぎちゃんや劇場関係者に相談しました。最終的には、ノーギャラですが、ステージに上がること自体は構わないことになりました。

 

 案の定、アリエッティのステージには問題がありました。小さくて見えないのです。

 可愛いアリエッティの魅力が観ている人たちに伝わらないのはあまりにも悲しいことでした。劇場側がノーギャラとしたのもそのせいでした。

 カメさんは小さかったので、アリエッティの魅力はよく分かりました。どうにかして、アリエッティの美しいステージを観客に伝わらせたいと考えました。

 そこで、メカに強いカメさんは現代のハイテクの力を借りることを考えました。映像機とパソコンを組み合わせ、大きなスクリーンに映し出すのです。

 最初はアリエッティに光を当て、シルエットを後ろの大きなスクリーンに映し出します。シルエットだけでもアリエッティの美しさは分かりました。観客は生唾ごっくん。次に、アリエッティの姿を映像化して後ろの大きなスクリーンに映し出しました。観客はあまりの美しさに卒倒しました。‘小さき者に神宿る’と言いますが、まさに神秘の美しさでした。

 

 それに感動したうさぎちゃん達も、その機械を使用したがりました。

すると、毛の一本一本、なんと毛穴まで・・・まさしくミクロの世界までくっきり映し出されました。ここまでくるとエロイというより、グロイ世界まで入っていきます。カメさんは「これは人間には見せられない世界だ」と言いました。(笑)

ストリップというのは姿・形のサイズにあった楽しみ方があるようです。

                                  おしまい