ハーメルンの笛吹き男(グリム童話)
昔、中世ドイツの北の町ハーメルンに、奇妙なまだら服を着た一人の男がやってきた。
男は、広場に行って、懐から笛を取り出し、面白おかしい曲を吹き始めた。
町の人がたくさん集まってきて彼の笛の音に酔いしれた。
男はおもむろに集まった人々の中から美しい少女を数人選び、彼女たちの手をとって人々の前に立たせた。男はまた笛を吹き始めた。今度は妖しい音に変わった。
すると、少女たちは踊り出し、そして一枚一枚と衣装を脱いで裸になっていった。人々は唖然としながらその光景を眺めていた。
男は、その少女たちの中からスタイルの良い娘を選び、数人を連れ去った。
数日経って、男はハーメルンの町にストリップ劇場を立ち上げた。
興行初日、たくさんの男性たちが劇場に集まった。誰もが宣伝文句「男の癒しの殿堂」とはどんなものかと興味津々であった。
男の笛吹きが始まり、幕が上がった、するとステージに登場したのは連れ去られた少女たちであった。
観客の男たちの中には、その少女たちの父親や祖父などの縁者もいた。
当然に彼らは笛吹きの男を糾弾した。「わしの娘を騙して、こんなところで働かせやがって!」
笛吹き男は平然と答えた。「騙したのはどちらでしょう。私は数年前、ネズミ退治したのに何の報酬も頂けませんでした。お互い様です。いや、娘さんたちはむしろ喜んでこの仕事をしています。むしろ感謝してほしいほどです。」
男たちはハッと思い出した。「そうか、おまえはあの時の笛吹き男か・・」
笛吹き男はにやりと笑い、こう付け足した。
「この町はハーメルン。罠にハーメルンはお手のものです。」
