小春さん(ロック所属)の、大阪東洋ショー劇場のH31(2019)年4月中における公演模様を、演目「こはつむり~ここがおちつくんです~」を題材に、「小春ファンタジーワールド」という題名で語りたい。
今週の出し物は、1,3回目ステージで演目「こはつむり」、2,4回目で「食べごろトマト」。二つのユニークな作品を披露している。
演目「こはつむり」を先の広島で初めて観ました。というか、すみっコぐらしというキャラクターを初めて知りました。なんか興味がひかれ、この演目をレポートしたくなり、すぐに演目名と曲名を確認させて頂きましたね。広島の後、ネットですみっコぐらしを検索しました。
そうそう、すみっこが好きな人っているいる!!! すぐに共感しました。というか、おれ自身がそうだ!!! ストリップ客というのはそもそも根暗のスケベばかりなので全員ぴったり該当します。ストリップ劇場というのは場末の繁華街にあり、真っ暗い場内に入っていくのですから、すみっこ好きの遊びですよね。ストリップ劇場のことを‘すみっこ劇場’と呼びたいほど(笑)。思えば、私のように熱心なストリップ客は必ず遠征します。そのときに泊まる宿泊場所はマン喫やDVD試写室などの安宿を利用しますが、この狭いスペースはまさしくすみっこ宿泊。蜜蜂の巣みたいなカプセルホテルなんかも、すみっこ宿泊の典型ですよね。
そんなことから、すみっコぐらしは他人のことではないと気づきました。最近はストリップに通いながら、ついつい「すみっコぐらしのうた」を口ずさんでいます(笑)。
お陰で、すみっコぐらしの童話がすぐに浮かびました。書き上げてすぐに仲良しの踊り子さんに見せたら、知っている人もいてすぐにイラストを描いてくれました。
それにしても、このキャラクターたち、いいですねぇ~。よく思いついたと感心します。
今回の演目「こはつむり」を見て、「あっ! 知っているキャラが登場している」と嬉しくなります。四体のぬいぐるみが最初舞台の右すみっこに置いてます。それを舞台中央に引っ張り出します。白いのは、さむがりの“しろくま”。ベージュ色は、はずかしがりやの“ねこ”。うす黄緑は、自信がない“ぺんぎん?”。水色は、本当は恐竜の生き残りなのだが正体をかくしている“とかげ”。
肝心の小春さんは何かというと、かたつむりの恰好をした“にせつむり”。「じつはからをかぶった なめくじ。 うそついてすみません…。」とサンエックスofficial web site のページに紹介されている。これをもじって、演目のタイトルを小春版にせつむり「こはつむり」にしているわけですが、このネーミング・センスは素晴らしい!!! そもそも、この“にせつむり”を演じようとした意図を知りたいところ。このキャラのどこに惹かれたのかな。小春さんのように普通に可愛いお嬢さんが、裏家業としてストリッパーをやっていること自体が“にせつむり”なのかなと思えちゃう。コスプレと言えば衣装で変装しますが、踊り子の場合は裸になってストリッパーのコスプレをやってるのかなぁ~と思ったりしています。(笑)
ともあれ、かたつむりだから、葉っぱが出てきたり、雨のシーンが出てきたりするのですね。この演目はよくできていますね。味わえば味わうほど大好きになっていきます。すみっコぐらしであるストリップファンは是非ともこの作品をじっくり味わって、ますます小春さんのことを好きになってほしいなぁと思います。
さて、前置きが長くなりましたが、さっそく作品の内容をご紹介します。
演目の正式名称は「こはつむり~ここがおちつくんです~」。
最初に、舞台の向かって右端のすみっこにピンクの着ぐるみが登場。上半身はピンクの半袖でフード付きのベストを羽織る。そして銀色のベルト、ふわふわのピンクスカート、後ろにしっぽのように透明な布を足元まで垂らしている。全身にいろんな色の丸い毛玉が付いている。リボン型もある。水色のポーチを前に付けている。頭には、右側に水色の毛玉二個、左側にピンクのリボン型の毛玉二個で、髪をポニーテールにまとめている。両手と両足の先にピンクの布を付けている。足元は白い靴で、音楽に合わせ踊る。
ピンクのなめくじが大きな水色のかたつむりの殻を見つけ、盆前で太鼓のようにバチで叩いたり、最後にそれを背負う。これでかたつむりの恰好が完成する。
かたつむりには雨が似合うので、大きな緑の葉っぱを傘のように持つ。
一曲目は、テーマソングになってる「すみっコぐらしのうた 〜ここがおちつくんです〜」。なんてかわいい歌なんでしょ!歌詞「寒がりで 気が弱くて 自信がない 人見知りで うそついて 残されちゃった...? 目立ちたくないから 今日も ひっそり暮らしてる」というフレームにおもわず自分をかさねちゃう!?
二曲目は、ROCOの「コミカルライフ」。そして、三曲目もROCOの「スモールタウンショップ」(3rd Album「カラフルファンファーレ」の5曲目に収録)。初めて聞く歌手だ。
四曲目は、インスト曲「Sunflower」。
ここでどんどん脱いでいき、着替える。
先ほどの水色のかたつむりの殻から着替えの衣装が出てくる。刺繍入りの透け透けの白いドレス。いろんな色の玉が付いている。
ベッド曲がSEKAI NO OWARIの「RAIN」。本作品の最後を飾るに相応しい曲である。
最初の歌い出し♪「魔法はいつか解けると僕らは知ってる」を聴いた瞬間、「そうか!僕らは今まで小春さんのファンタジーワールドの中に彷徨っていたんだ」と気づく。そこはなんて気持ちのいい世界なんだろう。このまま小春ワールドに住み込んでしまいたいと思っちゃう。でも僕らは現実の世界に戻らないといけない。しかし、歌は教えてくれる。
虹が架かる空には雨が降ってたんだ
虹はいずれ消えるけど雨は草木を育てていたんだ
虹が架かる空には雨が降ってたんだ
忘れないよ こんな雨の日に空を見上げてきたこと
虹が架かる空には雨が降ってたんだ
いつか虹が消えてもずっと僕らは空を見上げる
雨が止んだ庭に花が咲いてたんだ
きっともう大丈夫
淋しくなったら、いつでも小春ワールドに戻ってきたい。そうすれば、また小春ファンタジーワールドに浸れるさ、と思える。
余談だが、私はセカオワ(SEKAI NO OWARI)のファンとしていつも曲を聴いているわけではないが、たまに踊り子さんが演目で使っている選曲を聴くたびに好きになっていく。セカオワの曲の発表スピードは速くないが出す曲を聴くたびにセカオワの魅力に引き込まれるよね。今回の小春さんの演目でセカオワがますます好きになった。しかも、この曲はジブリを離れた米林宏昌監督のアニメ映画『メアリと魔女の花』の主題歌か。こりゃ、ジブリの続きとしてアニメ映画『メアリと魔女の花』も観ないといけないなぁ~と思わせられる。
この作品は、すみっコぐらしというキャラクターをメインにしているが、選曲にも映画作品などが使われ、「音楽の玉手箱」のようになっている。すてきな作品です。
長くなったので、演目「食べごろトマト」は次のレポートにしますね。
平成31年4月 大阪東洋ショーにて
H31.4
『すみっコぐらしがやってきた ―うさかめver―』
~小春さんの演目「こはつむり」を記念して~
森のストリップ劇場に、すみっコぐらしの面々がやってきました。います!います!おもしろいキャラクターがいっぱい! さむがりの“しろくま”や、自信がない“ぺんぎん?”、食べ残し(?!)の“とんかつ”、はずかしがりやの“ねこ”、正体をかくしている“とかげ”など、ちょっぴりネガティブだけど個性的な“すみっコ”たちがいっぱい。
彼らは場内に入るや、すみっコの方に陣取りました。彼らが入場した瞬間、彼らの持つ独特な雰囲気が場内をおおい、場内はどよんとした暗さになりました。もともとストリップというのは根暗の遊び。しかし、これだけ暗いのも珍しい。彼らは何かを恐れるようにどこかビクビクしていました。ストリップを怖いもの見たさと思っているようです。
カメさんが「君たち、盆周りの席が空いているから、こっちに来なよー」と気さくに声をかけましたが、誰も耳に入らないようです。声をかけても無駄ですよー。彼らは隅っこの方がおちつくんですから!
しろくまは隅っこで温かいお茶を飲んで落ち着いていました。
さて、ストリップが開演しました。
すみっコぐらしの面々は興味深げにステージを眺めています。中には涎を垂らしているものもいます。かなり関心が強いはずなのですが、前の方に来る勇気はないようです。
看板娘のうさぎちゃんが登場すると、場内にどよめきが起こりました。うさぎちゃんはふだん見慣れないすみっコぐらしの面々に興味を持ち、彼らに投げキッスをしました。
すると、すみっコぐらしの面々の中から、緑色のペンギンが欲望に負けてふらふらよちよちと前に出てきました。彼は‘ぺんぎん?’と言い、自分がペンギンなのかどうか自信が無く、昔は頭に皿が乗っていたような気がしている。少し頭が足りないのかも。他のメンバーは彼を止めるでもなく、驚いたように眺めているばかり。ぺんぎん?がつまみ出されるものかとハラハラして見ているのかもしれません。
盆の近くに来たぺんぎん?に、うさぎちゃんは大サービスをしました。ぺんぎん?は目が飛び出るほど、うさぎちゃんのあそこを眺めました。目が充血し、口から泡を吹きそうにしています。
ぺんぎん?の恍惚とした表情を見ていたすみっコぐらしの面々はおそるおそる、いや我さきと盆の周りに集まりました。
そして、うさぎちゃんに、やんやの歓声を上げました。
すみっコぐらしの面々はみんな、明るく楽しくなりました。ストリップというのは、暗い性格を明るいスケベに変える魔法の力があるようです。笑
翌日から、彼らは‘すみっコぐらし’ではなく‘かぶりぐらし’になりました。
かぶりの周りは全てすみっコぐらしの面々が占領しています。場所取りのために、朝早くから、しろくまの荷物である‘ふろしき’が大活躍。
カメさんたち森のストリップ劇場常連も、いまや‘すみっコ仲間’となって、一緒にストリップを楽しんでいます。
おしまい