『おにゃんこポンがやってきた ―うさかめver―』  

~JUNさん(西川口所属) の演目「アフリカ」を記念して~

 

 

空高いところにある天界で、ウサギとカメが、神様であるおにゃんこポン様に具申しました。

「下界には、森のストリップ劇場というところがあって、我々と同じウサギとカメたちがいかがわしいストリップなるものを楽しんでいるようです。けしからんことです。」

「何だ? そのストリップというのは?」とおにゃんこポン様は尋ねた。

「みんなで裸を楽しんでいるようです。」

「それはけしからん!」 おにゃんこポン様は怒りました。

「よし、みんなで森のストリップ劇場を懲らしめに行こう!」ということになりました。

 

 森のストリップ劇場に、おにゃんこポン様を先頭に、たくさんの使徒たちがぞろぞろとやってきました。ウサギとカメの他に、ハムスター、ウーパールーパー、かわうそ、ナマケモノなどがいました。彼らは全ておにゃんこポン様が創造した精霊たちです。

 彼らはぷんぷんと怒った表情を浮かべて入場しました。

劇場にいたカメさんは彼らを見つけるや否や、すぐに、おにゃんこポン様を始め、ウサギやカメにご挨拶に行きました。博識のカメさんはおにゃんこポン様が神様であること、そして使徒であるウサギやカメが自分たちの先祖にあたることを知っていました。有名なイソップ寓話のウサギとカメの話はギリシャから伝わっていますが、そもそもこれらの昔話は西アフリカのおにゃんこポン様につながっていることをカメさんは知っていました。そのため、丁寧に礼を尽くそうとしました。

「私はおにゃんこポン様を敬愛しております。ご覧ください、私が首輪にしているこのペンダント。これはおにゃんこポン様のことなのです。」と言って、マイナスドライバーに適合するネジを大きくした模様のペンダントをかざします。「見てください。白い玉に、周りの黒い縁、そして真ん中の縦線。これはオマンコを象っております。つまり、ストリップにおける‘オマンコぽん’、これは‘おにゃんこポン’に通じるものなのであります。」

カメさんは丁寧に説明しましたが、おにゃんこポン様はどうも納得していない御様子。

 

そこに、女子高生四人組が森のストリップ劇場に見学にやってきました。

女子高生たちの名前は、凛奈(りんな)、一花(いちか)、もこ、せりと言いました。

彼女たちは、ステージにうさぎちゃんやバンビちゃんが登場するたびに「かわいい~♡」を連発しています。彼女たちはスマホをいじって、友だちに写メやwwwの文字を送って楽しんでいました。

おにゃんこポン様はじろりと彼女たちを睨みつけました。

「おまえら、劇場内ではスマホを出してはいけないと書いてあるだろう!この注意書きの貼り紙をちゃんと見ろ!」と怒鳴りました。

女子高生たちは「わぁー、ネコがうるさいことを言ってるー」と面白がりました。

「わしは猫では にゃい!神様だー!」と、おにゃんこポン様は怒りました。

「しかも、おまえたちが書いているwwwという文字はなんだ!草ぼうぼうか?

 この森のストリップ劇場の周りは、私の故郷の西アフリカと同じく、草ぼうぼうで大変けっこう。踊り子さんたちも草ぼうぼうで大変けっこう。ところでおまえたちは草ぼうぼうか?」

 つい、女子高生の一人が「いえ、私はパイパンにしてます。」と答えてしまった。

「なんということだ。オマンコぽんはナチュラルヘアでなければいけないんだぞー!おまえらは踊り子になりたくないのかー☆

これは自然破壊だー!  毛を粗末にしたら禿のおじさんたちも怒るぞー! 許せない!!!」とおにゃんこポン様は怒鳴りまくった。

 ワラワラ www www

 

女子高生とおにゃんこポン達の間に流れる空気に、カメさんが割って入りました。

「まあまあ~おにゃんこポン様、そう怒らないで下さいな。こういうときにはみんなで踊るに限ります。」とカメさんは言いました。

カメさんの目配せで、うさぎちゃんとバンビちゃんが先頭に立って、みんなでダンスを始めました。

女子高生たちは大喜び。

ついつい、おにゃんこポン様も精霊たちも、音楽に合わせてダンスを始めました。

はい、みんなで踊れば怖くない!!!!

 

こうして、森のストリップ劇場の問題は一件落着しました。とさ

 

                                   おしまい

 

 

 

【参考】アニメ『おにゃんこポン』

 

『おにゃんこポン』は、京風とまと制作による、日本のテレビアニメ。2017年10月から12月までTOKYO MXで5分枠の短編アニメとして放送された。また、SNSアプリ「MixChannel」で先行配信された。

西アフリカの神・おにゃんこポンが、悩める日本の女子高生を歌とダンスで救う内容となっている。女子高生のカリスマとも称される「まこみな」と「りかりこ」がプロデュースし、女子中高生の支持を集めるSILENT SIRENが主題歌を担当、女子高生に人気のアプリMixChannelでの配信を行うなど、一貫して女子中高生をターゲットとしている。

2018年1月26日にDVDが発売された。

 

<あらすじ>

大昔、アフリカの西にあったアシャンティ王国の神おにゃんこポンは、この世の全ての精霊を創造し、精霊達は人間との仲介者としておにゃんこポンに仕えていた。人間達を空から見守っていたおにゃんこポンだったが、ある日、村に住む老女がヤマイモを搗いていたところに、偶然おにゃんこポンが杵にぶつかって遠く離れた天界へと飛ばされてしまい、それから天と地が分かれることとなった。その後、おにゃんこポンは精霊達を神の使いとして人間界に送り込み、人間の悩みを解決している。

 

■アニメ「おにゃんこポン」

【あらすじ】#01「カワイイって最高だニャ」

女子高生仲良し4人組が放課後、文化祭の衣装について議論しているとなかなか決まらず、話は思わぬ方向へとそれていく。「かわいい」を連発していると異空間から神様が現れ・・・。

【あらすじ】#02「おまじない大好きだニャ」

大好きな先輩に振り向いてもらうにはどうすれば良いか4人で熱く議論を交わしているとき、天空のおにゃんこポン宮殿ではなぜかウサギが気合い十分で・・・。

【あらすじ】#03「勉強なんかしたくないだニャ」

仲良し4人組が勉強について悩んでいた。試験勉強前のあるあるネタを出していると、いつものように止まらなくなり、使徒たちに乗せられてダンスが始まる・・・。

【あらすじ】#04「おにゃんこポンの休日だニャ」

神様にも休日はある。久々の休日、使徒たちがいなくなった宮殿でおにゃんこポンが散歩をしていると、使徒たちのメモを見つけてしまった。中をみると衝撃の事実が・・・。

【あらすじ】#05「小顔に写るんですだニャ」

宮殿では、いつになく騒がしく、おにゃんこポンの意外な攻撃が炸裂していた。そんな中、仲良し4人組は、どうやったら小顔に写るのか写真を片手に熱い議論が行われ・・・。

【あらすじ】#06「あたしの大草原だニャ」

女子高生仲良し4人組のLINEのやり取り。自分の感情とは裏腹にwwwを連発していた。やがて、止まらなくなり、wwwはいつの間にか進化を遂げる事に・・・。

【あらすじ】#07「ヒマな時間ってどうすごす?だニャ」

いにしえより、学生を悩ませる授業中の暇つぶし。女子高生4人組がそれぞれエキセントリックな武勇伝を披露していると、宮殿から使徒たちが現れ・・・。救いたいのか、踊りたくて我慢出来ないのか謎は深まり・・・。

【あらすじ】#08「またまた おにゃんこポンの休日だニャ」

再び休日を迎えたおにゃんこポンは、教室に忍び込みぶつくさと独り言。人間界のあらゆるものに突っ込みたくなるお年頃。一人で突っ込んでいると我慢出来なくなり踊り始め・・・。

【あらすじ】#09「一緒に行かないってどうゆうこと?だニャ」

女子高生仲間にとって、トイレに一緒に行かないとはかなりの衝撃を与えることを意味する。文化祭のダンスの練習をしていたところ、恐れていた事件が勃発し・・・。

【あらすじ】#10「先輩むかつく〜だニャ」

文化祭のダンスの練習をしようと思っていたら、先輩が既にステージを予約済。せっかくテンション上がっていたのに、不機嫌になる4人組。その流れで女子高生の憤りをぶちまけ・・・。

【あらすじ】#11「緊張しちゃってどうしようだニャ」

いよいよ文化祭の前日。緊張に包まれる4人組は、今までやってきたことを振り返り自信を持とうとしていた。宮殿では使徒たちまで緊張に包まれ・・・。

【あらすじ】#12「踊ればすべてが、おにゃんこポンだニャ」

待ちに待った文化祭当日。女子高生4人組が直前の準備をしていると、夢か幻か、とある奇跡に直面。感動が感動を呼ぶ怒涛の最終回。

 

「私は猫では にゃい!」

史上最愛のおせっかいな神様が、JKの悩みを歌とダンスで解決します!

 

国内600万ダウンロード突破!女子高生に大人気SNS“MixChannel”上にて初のアニメ配信開始!

歌って踊れる新感覚のダンスアニメ!

 

CAST:内田真礼、大平峻也、まこみな、りかりこ、ほか

原作:アスミック・エース/京風とまと、チーフプロデューサー:まこみな、プロデューサー:りかりこ、

監督:菅原そうた、シリーズ構成・脚本:尾中たけし、キャラクターデザイン:末政ひかる

 

(C)おにゃんこポン製作委員会