今回は、TS所属の踊り子・箱館エリィさんについて、シアター上野H30年9月結の公演模様を、演目「ビューティフル・ドリーマー」を題材に語ります。
さて、エリィさんとは7月結の大阪晃生以来、二か月ぶりになる。
今回初めて、うる星やつらの演目を拝見する。この演目は4月に発表していたらしい。そういえば、私がエリィさんからポラ袋にラムちゃんのマンガを描いてもらったのが5月27日の大和だったので、この時には既に本演目は披露されていたんだと分かる。
私はそれを知らずに、エリィさんがアニメ「うる星やつら」を好きだと判断して、ネットで本アニメを見まくった。そのときに映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』も観ていた。この映画は特に良かった。それらに基づいてMY童話「うる星やつらがやってくる-うさかめver-」が出来上がり、さっそく7月頭のシアター上野にのっているエリィさんに持参した経緯があった。
そして、今回初めて、エリィさんに念願のお絵描きをしてもらう。遂に夢が叶った。やはり得意のラムちゃんだった。期待通り、すてきな絵に感激した。ようやくエリィさんの絵が私の秘蔵コレクションに加わった。
こうして、私の想いとしてのMY童話創作、そして本演目とラムちゃんのお絵描きが全てつながっていった。この経緯にじわじわと感激するものがあった。種をまいていた努力がようやく実を結んだ感じかな。(笑)
そして、この感動をすぐに観劇レポートにしたくなった。
さっそくステージ内容を紹介する。
最初にウエディングドレス姿で登場。ベールの中に、緑色のウエッグ、黄色い角が見えたのですぐにラムちゃんだと分かった。花束を持ってルンルン気分で踊る。
すると結婚相手の諸星あたるが浮気をしている声が聞こえる。
その瞬間に「ダーリン!」と叫んで、ラムちゃんの雷が落ちる。
一旦、暗転して、ラムちゃんの恰好で再登場。上下ビキニと脚絆は、お馴染みのトラ柄。
そして、お馴染みのアニメ主題歌「ラムのラブソング」に乗って、ノリノリで踊る。
ここで、ラムちゃんが袖に入り、ダーリンの黒い学ランをもって現れる。そして憧れのダーリンのことを想う。
音楽は、同じくアニメソング、ヘレン笹野の歌う「心細いな」に変わる。
そのまま、ブラを外し、学ランを持って盆に移動。学ランを抱きしめて泣く。
ベッド曲は映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』の主題歌「愛はブーメラン」。
手の透明なマニキュアがピカピカと輝いている。
エリィちゃんのお陰で、私もラムちゃんのファンになれ、こうして素敵なステージを拝見させてもらい、しかもラムちゃんのお絵描きまでしてもらい、私は最高に幸せです♡
平成30年9月 シアター上野にて
【参考】映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』
本映画は、高橋留美子原作『うる星やつら』の劇場版オリジナル長編アニメーションの第2作。1984年2月11日に東宝系で公開された。
テレビシリーズのチーフ・ディレクターである押井守が脚本を兼ね、前作『うる星やつら オンリー・ユー』から引き続き監督を務めた。押井作品の原点であり出世作でもある。興行収入は前作を下回ったが、当時の『キネマ旬報』において、読者選出ベスト・テンで第7位(邦画)に選ばれるなど作品の評価は高かった。
この押上守監督は癖の強い監督のようだ。原作者の高橋留美子先生とも意見があわず「この映画は押上監督の作品であり、私の作品ではない」と言われたほど。
私の好きな宮崎駿監督とも意見を戦わせる強者のようである。(笑)
だからこそ、これだけの名作が生まれたのであろう。
【箱館エリイさんからのコメント】
・レポートありがとう♪ 花丸100点!
・でも昨日はカットが入っちゃって、立上りの前は「ラムのラブソング」? が入ります♪
・ジブリも好きだけど、押井守も大好き!! 「イノセンス」っていう映画が好きです♪
『うる星やつらがやってくる ―うさかめver―』
~箱館エリィさん(TS所属)に捧げる~
根っからの女好きである諸星あたるが、とうとうストリップに目覚めてしまった。ストリップには絶世の美女がたくさんいる。しかも、毎週のように新しい踊り子がデビューしてくる。次から次へと現れる美女たちに会いに、あたるは鼻の下をびよーんと長く伸ばして、毎晩のように劇場通いを始めた。
同棲しているラムは最初のうちは「この浮気者―!!!」と電気ショックを与えていたが、それでもあたるがストリップ通いを止めないため、次第に諦めて「これは、あたるの病気。ストリップは浮気じゃないし。」と大目に見るようになった。
ところが、あたるのストリップ通いはエスカレートしていく。劇場に通う回数・頻度は増えるわ、せっかくの休日というのにラムをほったらかしにして遠征はするわ、そしてとうとう人間の女だけに飽き足らず森のストリップ劇場にまで足を伸ばした。
あたるを追っかけて、ラムは森のストリップ劇場に向かった。
そのラムを追いかけて、ラムの従弟で鬼族の幼児であるテン、遊行僧の錯乱坊(チェリー)とその姪の巫女サクラ、その他にも、元クラスメートである面堂終太朗、三宅しのぶ、藤波竜之介、ラム親衛隊(メガネ、パーマ、チビ、カクガリ)、まさしくうる星やつらの面々がぞろぞろと森のストリップ劇場にやってきた。
あたるは、かぶりセンター席を陣取って朝からストリップを眺めていた。
あたるのその緩み切った表情を見て、錯乱坊(チェリー)はラムに言った。「ストリップのお客は皆、浮気者じゃ! そんなやつと結婚しても幸せにはなれない!」と。
ラムは首を振り「そんなことはない!うちのダーリンは私のことを愛しているっちゃ!」と答える。錯乱坊(チェリー)は「ラム、目を覚ませ!あのあたるの目を見ろ!とてもラムのことを大事に思っている目ではないぞ!」。それでもラムは目を潤ませ「馬鹿なダーリン。でも・・・でも、うちはやっぱりダーリンが好きだっちゃ。」と言うのでした。
ふと、ラムと錯乱坊(チェリー)がステージの横を振り向く。
そこには、うさぎちゃんに対して一生懸命にリボンを投げているカメさんの姿があった。
二人はカメさんに声をかけて一緒に話をした。・・・
ラムとあたるの出逢いは「鬼ごっこ」に始まった。ことの経緯はこうだ。宇宙から地球を侵略にきた鬼族は圧倒的な軍事力の違いから勝敗は目に見えていた。それでは面白くないからと鬼族の伝統に従って「鬼ごっこ」で勝敗を決することにした。鬼族代表のラムと地球代表のあたるが地球の命運をかけて「鬼ごっこ」をすることになる。その結果、あたるが勝利し、ラムがあたるに惚れて同棲を始めた経緯を知る。かくして、恋多き男・あたると宇宙から来た押しかけ女房・ラムの果てしなき鬼ごっこが繰り広げられる。あたるの浮気性は一向に収まらず、一途なラムは「ダーリン、お願いだっちゃ。一言うちを好きだって・・・」と何度も迫る。そして、ドラマの最終回にはラムが愛想をつかしてあたるの元を離れ、あたるがラムを追いかけるという、二人の「鬼ごっこ」でクライマックスを迎える。二人はまさに「鬼ごっこ」を機にして繋がったカップルであった。
同じく、うさぎちゃんとカメさんは「かけっこ」で衝撃的な出会いをした。カメさんがうさぎちゃんをストリップに誘い、カメさんはリボンとしてうさぎちゃんの応援に努めた。そして今、カメさんはうさぎちゃんの愛を受け入れられずに悩んでいることも話した。
すると、錯乱坊(チェリー)は今一度「かけっこ」することを勧めた。そうすれば何かが変わると。
うさぎちゃんとカメさんは昔のように「かけっこ」をすることにしました。その競争には森のストリップ劇場の踊り子や常連客を始めとして、たくさんの動物たちが参加しました。ですから、その中には、うさぎちゃんだけでなく、可愛い女の子もたくさん混じっていました。
カメさんは相変わらず、マイペースでのろのろ進みました。うさぎちゃんは以前のように速くは走らず、つねにカメさんのそばにいました。うさぎちゃんは長いカメさんとのお付き合いの中で、決して速く走れることが一番いいとは思わなくなりました。「カメの歩み」こそがゴールへの一番の近道であることを学んだのです。
女の子たちがのろのろと進む愛嬌あるカメさんに盛んにちょっかいを出しました。「カメさん、出したくなったら私の顔にかけっこしてもいいわよ!」と。カメさんは苦笑いしながら彼女たちにきっぱり答えました。「ぼくは、うさぎちゃんじゃないと、かけっこできないんだ!」と。
うさぎちゃんは、そのカメさんの言葉を聞いて涙ぐみました。
そして、カメさんの手を取って、カメさんの歩みに合わせて、一番最後に二人でゴールしました。
森のストリップ劇場の面々を始めとして、たくさんの動物たちが二人のゴールに拍手しました。周りには、うる星やつらの面々も拍手をしていました。
うさぎちゃんとカメさんの結婚へのゴールは近づきつつありました。
おしまい