先日、ストリップを観に来て、どうにもやるせないことがあった。
あるベテランの踊り子さんから、私が渡した手紙を細かく破いて突っ返された。そのうえ「妄想語や出来事を書いたりするのは止めて下さい!」と添え書きされてあった。
彼女にはこれまで10回ほどポラ時に手紙を渡していたが、その内容というより、自分の名前を登場させた手紙を他の踊り子さんに渡したことを激怒していた。ステージを褒めて書いていたが、勝手に書かれたことが気に入らなかったらしい。
これまで手紙にはあまり反応がなかったので読んでくれない方かと思っていたが、ある意味しっかり読んでくれていたようだ。ポラなんかの対応もこれまでは普通にしてくれて気さくな方だと思っていた。それが今回、急に感情的に対応され、添え書きには「ベッドの手拍子はウザイ、常連なら舞台の見方くらい分かれよ」とまで殴り書きされていた。
彼女の対応を見て、いたたまれない気分になり、4回目の公演を観ずに3回目で帰った。4回目でポラの回収をしようとしていた方もいたが、その日はとても続けて観る気分にはなれなかった。
私としても反省すべき点はある。他の踊り子さんからも、実名での記載は避けた方がいいと指摘されたことがあった。新たに書くものはそうするようにしているが、過去に書いたものを完全に手直ししていないものもある。褒めて書いているからこれぐらいいいかなと安易に考えていた点は反省しなければならない。
それにしても、私は悪意をもって文章を書いたつもりは更々無い。さらっと読み流してもらえればと思うがそうはいかないのかな。
彼女の怒りに対して私も怒りで反応するのはたやすいことだ。これまでポラを買って応援してきたのが何だったのか、とも思う。しかし、私は怒りよりもむしろ無性に悲しかった。
彼女から「もう私のステージは観てもらわなくて結構です」と言われたが、こういう対応をされてしまえば、もう観る気にもならない。
彼女の感情的な対応で、私との縁は完全に切れた。怒りは縁を切る。
踊り子と客という関係は「ゆるい関係」だと思う。会いたい時に会いに来れるもの。別に強制されているわけでもなく、自分の都合に合わせた自由意志による。そこがストリップの良さでもあると考えている。
しかし、しょせん人間対人間の遊びであるがゆえ、そこにはやはり人間関係は存在する。もちろん縁も発生する。とくに手紙というのは縁の媒体になる。直接相手のハートに飛び込んでいきやすいので、急速に仲良くなることもあれば、今回のケースのように感情的にもなる。人により感じ方・捉え方が違うのはいたしかたない。手紙を止めればいいのかもしれないが、そうすると私のストリップへの関心は萎えてしまう。渡す相手をもっと絞り込む必要があるとは考えている。金銭的な問題もあることだし、ポラを買って手紙を渡す方は本当に楽しく仲良くしてくれる方に限定すべきなんだろうな。
今更ながら、初めてステージを拝見し、気に入って、そのまま辞めるまでずっと応援を続けられる、というのは幸せなことだなと思う。
縁を気持ちよく持続させられるかどうか、できれば、いつもさらっとした関係でストリップを楽しみたいというのが私の本音である。
平成20年1月 仙台ロックにて