今は車でストリップ・ドライブしている。

そのため、安全運転を初めかなり神経は使っているが、それでも時にいろいろな交通トラブルに遭遇する。 

 仙台の単身赴任から戻って早半年以上経つが、その間にいろいろ経験したことを述べてみたい。

 

 まずは高速を利用しているため、どうしてもスピードを出し過ぎてしまう。会社の同僚から次の話を聞き震え上がった。彼は千葉から実家のある四国・愛媛まで家族を連れて行った途中、姫路でスピード違反で捕まった。その後、姫路の警察署から呼び出され、わざわざ千葉から姫路まで行かなければならず、大変な目に遭ったようだ。高い罰金を払ったうえ、免停になったため自動車免許センターで高い講習料も支払った。彼はそれを機に高価なレーダーを購入したと話してくれた。これがあれば、パトカー待機場所やスピード違反用のカメラの位置を知らせてくれ、またパトカーが近づけばアラームを鳴らしてくれる。一度スピード違反すれば10万円単位でかかるので、三万円くらいのレーダーは安いもんだ。私もスピード違反で何度か泣かされているので、高速での車通勤を機にレーダーを買うことにした。すぐにレーダーとカーナビを購入したが二つともすごく重宝しており、今の私には無くてはならない存在だ。

 もちろん、レーダーを付けたからといって安心してはいけない。スピードを出しすぎないよう気をつけているが、早く劇場に行きたいとか夜遅くなると早く帰宅したいとの気持ちから、ついスピードを出し過ぎてしまう。先日、雨の日にカーブでスリップしてヒヤリとさせられた。前後に車がいなかったのでよかったが、やはり車間距離を十分にとることとスピードを出し過ぎないことは‘基本のき’だと再認識させられた。

 お陰でスピード違反では捕まっていない。安心はできないが・・・

 

 ただ残念ながら、駐車禁止のステッカーを貼られた。ここは大丈夫と思った私が悪い。。。

罰金や免許減点も痛かったが、なにより困ったのは、警察から自宅に通知書が送られ、それを家族に発見されたこと。何故そんな所で駐車違反になったかを問い質された。ストリップに行ったなどとは言えないので、しどろもどろになる(笑えない・・・)。

 

つい先日も、劇場近くに駐車する際に軽微な事故を起こしてしまった。私が空いているスペースに無理に駐車しようとしたら、停まっていると思っていた前の車がバックしていて、コツンと当たってしまった。お互いバンパーの所だったので見た目に物損はなかった。

これから劇場に入ろうとしていたので、私は正直、気が急いていた。時間がかかるのを避けたくて、これぐらいの事故だから無かったことにしてほしいと思い、相手にお願いしてみた。ところが、相手が悪かった。というのは、相手の車は有名飲料の配達車で、運転手はこういう事故をきちっと届け出なければならない規則になっている、無かったことにするか否かの判断は自分にはつけられない、と主張して譲らない。携帯で上司と相談していたが、上司からきつく言われたらしい。私も携帯を代わってもらい、その上司と直談判したが、規則だからと譲らない。結局、警察を呼んで事故証明をとらされるはめになる。

警察がすぐに来て事故証明の対応をとってくれた。結果としては、お互いひどい物損もないようなので当事者同士で話し合い、保険会社に相談するように警察から指導を受けた。本件は免許の点数には影響しないし、自宅に連絡されることもない、等が確認できた。正直ホッとした。

約一時間ほど時間がとられたが、私はそのまま劇場に入った。

 

後で自分の車をよく見たら、ぶつかったバンパーの上が少し傷付いて塗装が剥がれている。車両保険に入っているので見積もりだけはとってみようと思った。

保険会社に連絡して、事故報告をした。相手先から何か言われた場合、保険会社に対応してもらうしかないから。また、自分の車の修理を車両保険で対応したい旨を伝え、見積もりをとるための提携板金工場を紹介してもらった。

 翌日が休日だったので、早速その板金工場に行ってみた。素人目には大した損傷と思っていなかったが、実際に修理工に見てもらい、初めて損傷のひどさに驚いた。衝突の影響で右前方のバンパーやライトの位置が少しずれていて全て取り替える必要があると言われ、それには驚いた。見積価格が13万円を超えていた。

 私は実際に車の修理をするつもりはなかった。次の車検が秋にあるので、その前に車を買い換えようと思っていた。だから今回の保険金は現金でもらうつもりだった。修理会社の人もその旨よく知っていて、修理しない場合には、最低限の補修をアドバイスしてくれた。小ライトが少しガタ付くので、いずれ外れる可能性がある。配線があるので完全に取れることはないが、万一外れるとぶらぶらするので市販のセロハン・テープで止めておいた方がいい。そうすれば十分もつ。他のところは走る分には特に支障ないと説明してくれた。帰宅して、すぐその対応を行った。

 結局、保険会社から入った車両保険金13万円はストリップ代に消えた(笑)。

 

 思えば、この車とは16年もの付き合いになる。ずいぶん長い付き合いだ。当然のことながら愛着がある。

 この秋の車検前には買い換えようと思っているので、これ以上この車にお金を使うつもりはなかったものの、あらためてマイカーを眺めてみると満身創痍に見えてきた。先ほどの補修の他にもオイル漏れなど補修しなければならないところもあるし、また外装はコインなどのいたずらで傷を付けられ、悲しい限りである。

 今回、補修もせずに、その補修代をストリップ代に使ったなんて、まるで自分の身を切って遊行に放蕩した感じがして、マイカーに申し訳なく思っている。

 

平成22年5月