今回は「応援する踊り子さんの数(追っかけか、趣味としてのストリップか)」について話してみます。

 

 先週、仲良しのストリップ仲間と呑みに行った。彼はもともと関東に住んでいたが、最近大阪に転勤してしまった方で、今回は連休につき逆に東京に遠征してきた。

 彼とは以前「チーム太郎」という仲良しグループを組んでいて、関東のいろんな劇場で会っては呑んでいた仲間。最初はいろんな方を応援していたが、次第に数が三人ほどに絞られ、今では東洋所属のRさん一人のみ応援している。私もRさんを気に入っているが追っかけているわけではなく、またRさんは東洋が多く、殆んど関東には乗らないため、彼とは殆んど会わなくなってしまった。Rさんを追っかけている彼にとっては今回の大阪転勤は朗報となった。

 彼は以前三人ほどの踊り子さんを平行して追いかけていたが、Rさんから自分だけを応援してほしいと言われたらしい。Rさんはけっこう独占欲が強いのかな。ともあれ、彼はその言葉を喜んでRさんオンリーの応援隊になった。彼はRさんの応援隊として有名になってしまって、Rさんのブログでも彼の名前がちょくちょく登場し、彼は名前を勝手に使われて随分迷惑に感じていると言っていた。

 

 飲みながら、彼と「応援する踊り子さんの数」について議論になった。

 先に話したように彼は今や一穴主義に徹している。三人追っかけている時には、三連休だと芦原に行って福山行って、最後に大阪寄って関東に戻るといったハード・スケジュールをこなしていたが、今は殆んど地元大阪のみ。彼女がのらない時は動かない。Rさんへの差入れや花束は欠かさないが、それでも以前より出費は全然少ないから楽と言っていた。

彼はリボンやタンバリンをしているわけでもなく、Rさんからタンバリンをやって!と言われているようだが、やる気がしないと言っている。彼が言うには、リボンやタンバリンをしている奴らは踊り子さんと食事や飲みに行きたくてやっており、あわよくばという下心見え見え。自分はRさんに対してはそういう気持ちは一切ない。ブログでは、いかにも彼とRさんが仲良く外でデートしているように書き込まれているが、そんなことは一度も無いと強調していた。私は、リボンやタンバリンをしている人は踊り子さんへの無償の愛でやっていると思い込んでいたから、彼から「何を純情青年のようなことを言っているんですか。そうでなかったら、あんなに面倒な作業を嬉々としてやれないでしょ!?」と笑われた。私は、確かに中にはそういう人もいて、ホテルに誘って断られてリボンを辞めたなんていうゴシップ等を聞いたことはあるが、全員をそんなふうに言うのはどうかな、と聞いていた。リボンさんと踊り子さんも男の女の関係だから、これ以上、私が関知する話ではない。

 

 本題に戻るが、彼は応援する踊り子さんは数を絞るべき、できれば一人にするのが望ましいと主張した。

 それに対して、私は自分は趣味としてストリップを楽しんでいる。特定の踊り子さんのみ追っかけるスタイルはとっていない。一押しで応援している踊り子さんに対しても、そのことをはっきり言っている。逆に、自分だけを応援してほしいと言われたら、私は応援しなくなるだろう。また、私は新人好きだから、新人さんと仲良くなることを楽しみにしているので、とても一人に絞るなんてことはできない、と主張。

 彼は「応援している踊り子さんにちゃんと話しているから納得済みと言うけど、その踊り子さんの本心は違うよ。踊り子さんというのは非常にプライドが高い。当然、自分だけを向いていて欲しいと思うもの。その点を斟酌してあげないといけない。」

そして彼は、私が客の悪口サイトで散々叩かれているのを心配してくれた。「太郎さんは家庭持ちなので私のような独身と違うのは分かる。趣味としてストリップを楽しみたいという気持ちも分かるが、あまりに気が多すぎる。すべての新人さんにアタックしているのが、周りのファンの心象を悪くして悪口を言わせてるんだと思うよ」

彼の言葉はその通りだと思う。しかし、私は先ほどのような下心はなく、むしろ親心のような気持ちで応援している。しかも一定の距離を置き、極端な追っかけはしない。最終的には、踊り子さんから元気をもらい、こういう執筆のエネルギーにしている。もちろんスケベだからヌードは大好きだが、もっと深いところに自己実現の快感を求めている。そういうことは表面的なことしか見ていない人には分からない。仲良しの彼も私の文章を読んだことはないから、踊り子さんに気に入られるための手段としてやっているのだろうと思っている。ここから先のことは分かる人だけ分かればいいし、分かってもらおうとも思わない。悪口サイトは時間の無駄だから見る気もしない。マイナスのところに近づけば自分のやる気を奪われるから、エネルギーは楽しいことに使いたい。

 

 ある踊り子さんから「太郎さんは粋なストリップ遊びをしているな、と私は思います」と言ってもらえたのは嬉しかった。ストリップはあまりにも楽しい世界、そこにどっぷり浸かって有名人になってしまったわけだから周りから色々言われても仕方ない。

 趣味としてのストリップ、それは素晴らしいことだと思う。特定の踊り子さんを追っかけていれば彼女が辞めたときは抜け殻状態になる。私のストリップ仲間にも追っかけている踊り子さんが辞めてしまい、もう劇場に来なくなった人は何人もいる。しかし私は、特定の踊り子さんのみを楽しむことはしない。私は踊り子さんを楽しむのではなく、あくまで踊り子さんを通してストリップを楽しむことに徹したい。だからこそ趣味としてストリップを楽しめるのだと思っている。

 

 

平成21年9月                          仙台ロックにて