私は「踊り子さんはパラダイスだ」と考えている。

ストリップは男の楽園(パラダイス)だと言われる。看板にもそう書かれている。

たしかに、ストリップはヌード劇場だから男のパラダイスなのだろうが、私は踊り子さん一人一人のステージがお客さんにとってのパラダイスだと考えたい。

ふだんの生活や仕事でたまったストレスも、お気に入りの踊り子さんに会ってステージを観ているだけでスカッと解消できる。現世から離脱してパラダイス感覚を味わえるところ、それがストリップ劇場なんだと私は思っている。

 

もうひとつ、客の私が「太郎パラダイス」なることを考えている。少しお付合い下さい。

 先日、あるベテランの踊り子さんからの手紙に「太郎さんは嫌な思いで劇場帰ったことありますか? 太郎さんはみんなに優しいし、太郎さん来ると喜ぶし、そんな事はないかな」という質問があった。

あえて答えるとすれば「嫌な思いをしたことは、ないことはない」かな。

 長くストリップの世界に漬かっていると、踊り子さんとの人間関係もできる。うまくいっているときはいいが、応援しなくなると気まずい思いをすることがある。それはストリップを楽しむために深く関わり過ぎたせいでもあるが、よりストリップを楽しみたいと思うと踊り子さんとの関係は深まらざるをえない。

 私も10年という長い間ストリップを楽しみ、そしてたくさんの踊り子さんを応援しているがため、踊り子さん内でもかなり有名人になっていると思う。そうなれば、良く言う人もいれば悪く言う人もいる。有名人の業。踊り子さんだけでなく、客やファンの中にも、私の名前を勝手に使ってブログに投稿する輩もいる。非常識極まりないと思うも、これも有名人になった性(サガ)・・・目立てば叩かれる。出る杭は打たれる。この世の性として諦めざるを得ない。もちろん今更こそこそと観劇するつもりもない。

手紙のことでいろいろ言われたりすることもある。一度ではあるが踊り子さんから手紙を破って返されたことがある。その方にはもちろん二度と手紙を渡さなかったしステージも観なくなったが、決して恨んだりはしていない。相性が悪かったと思っている。

一度嫌なことがあったからといって、手紙を渡すことを止めたりはしない。私のストリップでの一番の楽しみが手紙を通じてのお気に入りの踊り子さんとのコミュニケーションだから。また手紙は私自身のポリシーであり、もっとも自分らしさが出るのが手紙だから。手紙をやめればストリップ観劇をやめるだろう。

 

 何事につけ、物事には良い面もあれば悪い面もある。トータルとして「良い」と思えれば、それでいいのである。

 できれば、いっぱい良いと思いたい。だから、自然そういう行動に向かう。

 仙台ロックに出演される踊り子さんの中で、お気に入りで応援している方が多い週は本当に楽しい。全員を万遍なく応援すればいいじゃないかとも言えるが、仙台ロックのように一枚1000円のポラ代だと経済的に厳しいし、やはり接していて楽しいかどうかの相性の問題が出てきて、応援する方は自然にしぼられる。

お気に入りの踊り子さんをたくさん作るために、関東で新人さんがデビューしたら、まずは顔を売る。その方が仙台ロックに出演して仲良くなれたら最高に楽しい。「関東で種をまき、仙台で花開く」みたいな感じかな。

 踊り子さんだけではない。仙台ロックに毎日通っているから、従業員を始め劇場の社長・奥さん、そして娘さんまで親しくなる。常連さん同士、気心が知れる。まるで、仙台ロックはマイ・ホーム感覚。

 関東にもたくさんのストリップ仲間がいる。私がどこの劇場に行っているか噂されているほど(笑)。早朝から劇場前に並ぶので、情報交換や雑談で話の花が咲く。お気に入りの踊り子さんを一緒になって応援するのも楽しい。ストリップ歴が長くなったため、顔見知りがすごく増えている。

 たくさんの踊り子さん、たくさんのストリップ仲間・・・これらは趣味としてのストリップを通じた私の財産である。

 私が劇場に行ったら、顔見知りの踊り子さんが喜ぶ。たくさんのストリップ仲間から挨拶される。それこそが「太郎パラダイス」なのである。

 嫌なことが少しくらいあったって、楽しいことがいっぱいあればいい。楽しいと思えれば、そこはいつでもパラダイスになれる。

 

平成21年6月