平成21年1月の引退を前に12月にひなさんへ渡した手紙を披露します。私のノスタルジーを共感していただけると嬉しいです。

 

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来年1月、ちょうど5周年での引退ですか。。。

9月の仙台ロック公演のときには、まさかこんなにすぐに引退することになるとは思いませんでした。ただ、お手紙の中に「私はもう体も悲鳴をあげてて病院行っても体に悪いことを止めなさいと言われるだけで・・・。ステージ辞めるってこと・・。できるだけ頑張るけど、長い人生の道のりを考え、壊れてしまう前には卒業する道を選ぶ日が来ると思ってます。」とあったので、すごく心配していました。あのときには、すでに引退の決意をされていたのですね。

仙台ロック後に、引退のことをひなさんファンから聞かされ、仙台ロックから1ヵ月後の、10月中の新宿ニューアート公演に、ひなさんに会いに行った次第です。いつもと変わらずに応対してくれ、まさか来年早々に引退してしまうんだなんて思えない、いや思いたくない・・・。

でも、引退は避けられない事実。やはり、それを意識してステージを見てしまう。

当日は二個出しでしたが、どちらも素晴らしい出し物。ひなさんがこの作品がラストの作品になりそうと言ってましたが、ひなワールドの最後を飾るに相応しい作品に仕上がっています。

ひなさん、本当に素敵な踊り子さんに成長したなぁ~。

本当に綺麗になったなぁ~。

私はステージのひなさんを見ながら、ベッドのときポロポロ涙を流していました。もしかして気づいていたかな?

いったい何がこんなに涙を誘うんだろうか・・・

 

私は、ひなさんの2004年1月1日川崎ロック・デビューから見て応援しています。私のストリップ日記を見ると、1月3日に初めて会い、その週1月9日にも会いに行っている。私が渡した手紙、とくに私の童話に対して丁寧に感想を書いてくれ凄く感激したのをよく覚えています。それ以来、ずっと仲良くしてくれて、いつも丁寧に手紙でコミュニケーションして頂きました。本当に嬉しくて、感謝でいっぱいです。今日で、ひなさんに会うのは何回目かなとストリップ日記帳を追ってみたら76回目でした。お手紙はその何倍も交わしているはずですね。

ひなさんのデビュー当時から、私は踊り子さんに手紙を渡し始めました。だから、今のようにワープロでのネタは全くなく、最初は自筆で手紙を書いていました。たくさん書くには限界もあり、すでにあった童話エッセイが主体のお手紙でした。ストリップ日記帳を辿り、私がこれまで一番多く手紙交換させて頂いている方は誰かなと思ったら、ひなさんの半年後にデビューした広瀬あいみさんで、ひなさんは二番目でした。最初の頃はネタのストックがなくって、前日の会社でのソフトボール行事など日記風に書いてたことを思い出します。あいみさんがむしろ私の自筆の手紙を喜んでくれてたのを記憶しています。そのあいみさんも最近引退説が流れていて心配しています。ひなさんやあいみさんは、私がストリップに対して「手紙」という新しい魅力を感じ始めた転換期にデビューしました。

手紙がなかったら、これほどストリップにのめりこまなかったと思います。観るだけでは途中で飽きてたかもしれません。手紙は踊り子さんとの会話ですが、その前に自分との会話です。もともと昔から書くことが趣味でしたが、当時はテーマを無くし、休筆状態。そこに、大好きなストリップというテーマができました。すでに5年ほど観続けているので話題にも事欠かない。ということで夢中になって書き続けました。

ひなさんのステージを観ながら、ひなさんの姿に当時の自分の姿を見つけました。とても懐かしくて胸をしめつけられました。最初の頃から現在までの手紙交換がひなさんの出し物とともに走馬灯のように頭の中を駆け巡りました。私が涙したのは、踊り子さんの中に見える自分に対してだったのです。

以前、自分の子供に対して童話エッセイを書き綴っていました。そのときに、子供を見ながら、何度も涙することがありました。自分の子供の中に、はっきりと過去の子供の頃の自分が見えるのです。その姿を見つけると涙が滴り落ちるのです。

それと同じ現象が、踊り子さんに対しても起こったのだと感じました。

 

ひなさんのことをデビューからずっと見てきました。例えが悪いですけど、芋虫が美しい蝶に変わるのをしっかり見届けてきました。その裏には人知れぬ努力があったことは疑いないことです。ひなさんがすごい努力家であることは誰もが認めることです。ステージに対する真摯な努力が自信になってきらきらと表情に表れていましたよ。ただ、その努力が腰を痛め致命傷になったことはとても皮肉なことですが(涙)。

私は手紙交換させて頂いたお陰で、内面の成長も窺えました。私の小難しい文章にも賢い感想をたくさん頂きました。すてきな考え方をしているなぁ~女性としてとても魅力的な方だとずっと思っていました。

サインなどで忙しいのにいつもお手紙を頂きました。感謝でいっぱいです。もちろん私以外のファンもとても大事にされていた。ファンみんながそんなひなさんの人間的魅力に憧れていた。

思えば思うほど、引退を前に悲しくなってきます。

 

ただ、改めて振り返ると、ひなさんの成長とともに、私もすごく成長できました。先ほども述べたように、書くネタに困ってた五年前から今まで、ストリップを通していろんなことを考え文章にしてきました。文量だけでも凄い枚数です。私自身数えたことはありませんが、本が何冊も書けそうです。ひなさんにもいっぱい読んでもらいましたね。

ストリップを通じ、ものを見る目、感じる心を磨いてきました。私は今の自分に満足しています。ここまで成長させてくれたストリップに、そして踊り子さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。その1人が間違いなく、ひなさんです。

踊り子とファンが共に成長できる関係というのが理想だと思うんです。だから、ひなさんとの思い出は私の中でいつまでも輝いています。

私はひなさんのことは忘れません。

 

平成20年12月                            DXKにて