私のかぶりつき論(その2)を正直に(笑)話してみます。
特に新人さんのオープンを見ていて感じることですが、おそらく教えられた通り、舞台の左右から始まり次に盆の中央にきて真正面と左右の三か所で行う。
そこにお客がいてもいなくても同じように行っている。本人は言われた通り一生懸命に行っているつもりだが、気持ちがお客に全く伝わってこない。オープンはお客に楽しんでもらうための究極のサービスであることを自覚することが第一。であれば、お客のいるところでやること、そしてお客が満足するように見せてあげたらいい。
次に見せ方。
できるだけ客に近いほうがいい。盆の中央だと距離感を感じる。できるだけ盆のへり、客の目の前でやったほうが喜ばれる。盆周りの、いわゆる‘かぶりの客’はそれが目的で朝早くから並んで席を確保するという涙ぐましい努力をしている。それに素直に応えてあげたらいい。
そのときに心がけたらいいのは、一対一で接すること。よりたくさんの客に見せた方がいいと思い込み、盆の中央でオープンしたり、客と客の中間地点でオープンする方がいる。これだと距離感を感じたり、中途半端に感じる。客は自分だけのために目の前でされるオープンに興奮する。ベテランのお姐さんはその点を心掛けていて、よく盆周りの客一人一人に対して丁寧にオープン・サービスしながら盆をぐるりと一周している。
一人一人の客に対し、できれば鼻先をかすめるような近さが効果的。ロックのトップスターである水野美香さんは、私が仙台に単身赴任していた頃、仙台ロックのラストで残ってくれている客に対してよく肩車オープン(客の両肩に自分の両足をかけて客の目前に迫るMオープン)の大サービスをしてくれた。これには鼻血ブーだった!
立ちバックも客の顔の真上でやること。エロス爆弾を落とす要領がいい。
TSにはポールが盆前に立っているがこれをうまく活用したらいい。ポールに掴まって、犬の立ちションポーズがけっこう眺めがいい。これは駅の階段下から見上げるパンチラ・ショットに近いかなぁ。男というのはこういうポーズに興奮する(これはやり過ぎると犯罪行為!)。ポールに掴まり、おしりを客の目の前に付き出すポーズも興奮度200%!
オープンにも、その踊り子さんの個性がよく表れて味わいがある。
ストリップの本質はエロスにあり、オープンはその醍醐味。いかにファンの心にエロスの炎を灯すか、踊り子さんの腕の見せ所。客は興奮のツボを求め、踊り子は上手にツボを刺激する。私は踊り子さんとストリップな時間を楽しみ、そしてもっともっとストリップのエクスタシーを追求してみたい。
平成24年3月