今回は「喜び上手」という話をします。

 

先日、あるストリップ仲間から、ある新人さんにはまって芦原まで応援に行ったという話を聞いた。芦原は温泉街なので、劇場は夕方18時から開演。踊り子さんは4名出演で、4回公演。

芦原温泉は福井県なので東京から行くのにかなり時間がかかる。早朝に出掛ければお昼過ぎには到着。開演まで少し時間を潰し、ようやく開演となる。

いよいよお目当ての新人さんとご対面。ところが、彼女はあまり喜んでくれなかったと彼は残念そうに話す。わざわざ遠い芦原温泉まで足を運んだのにも拘わらず、会いに来てくれた喜びを表情に出してくれなかった。ここは演技でもいいから喜びを前面に出すべきだと思う。

私も、その新人さんを初めて見たときに一目で気に入った。ところが、ポラを買い、いつものようにお手紙を渡しても全く反応がない。だから、外見はかわいいのだが、ぐっと惹かれるものがなく、それ以来ポラは買わなくなった。つまり私が応援する踊り子さんの対象から外れた。

だから、彼がその新人さんを気に入ったのもよく分かるし、彼女の芦原での反応もよく理解できた。

 

男というのは好きな女ができると、まず相手との距離を縮めようする。最初の「恋の障壁」は相手との距離感なのである。友達などを通じてお近づきになりたいと考える。そして、きっかけが出来たら、次はどうするか。いつでも自分はあなたの側にいますよという距離感の無さが相手に対して安心感を与える。

ファンが好きな踊り子さんのために遠征するのは、相手との距離を縮めたいから。どんなに遠く離れても、「しっかり応援に来ましたよ。あなたと私との間で距離なんか障壁になりませんよ」と主張したいのです。

それに対する踊り子さんの反応としては、当然、自分のためにはるばる遠くから応援に来てくれた感謝を喜びの表情で示さなければならない。男は女の喜ぶ顔が見たくて努力するのである。先の彼も、新人の踊り子さんの喜ぶ顔を期待して芦原まで出掛け、その成果なく帰宅したわけである。もう彼はその新人さんの応援は辞めたと言っていた。

 

先日、仙台ロックでのこと。前半は毎日通ったが、後半に五日間の出張が入った。ある新人さんに「しばらく劇場には来れないけど楽日にまた顔出すね」と話しておいた。

そして、楽日の3回目にこんにちは。その新人さんがステージの上から私の顔を見つけた瞬間、満面の笑顔を浮かべてくれた。「もう来てくれないかと心配していたのよ。来てくれて本当に嬉しいわ」ポラの時にそう言われた。ポラのコメントにも「仙台でもっと太郎さんに会いたかった」とあった。うそのない言葉は必ず人の心に伝わる。

自分の存在を心から喜んでくれる表情。私はそれを求めて劇場通いしていると言っても過言ではない。私は、心からこの踊り子さんをこれからも応援し続けようと決心していた。

 

この2人の踊り子さんを比較した場合、踊り子さんがファンの心をつかむ秘訣は「喜び上手」にあるように感じます。

喜び上手な人には、どんどん会いに行きたくなります。そして、喜ぶ顔を見たくてどんどん色んなものを与えたくなります。

つまり、喜び上手な人には愛が集まります。そして幸せになっていきます。

喜び上手は人間だけに限りません。喜び上手な犬や猫は可愛がられます。水槽の金魚だって元気よく泳ぐと可愛くなりエサをあげたくなります。エサをあげても喜ばないでいると捨てたくなります(ちょっと大袈裟か)。まあ、このくらい違ってくるわけです。

ファンに愛されたいなら、喜び上手になることです。笑顔が溢れるほど喜ぶ人は必ず愛されます。

 

 

平成21年4月                          川崎ロックにて