ある休日、これからストリップを見に行くというのに、朝から無気力状態。寝不足で疲れがたまっている。いつも開演までの時間潰しとしてインターネット喫茶でこうして踊り子さんへの手紙を書き、それがまた私の楽しみのひとつなのだが、その日は全く筆がすすまない。なんとなく元気がなかった。
ところが、開演して、好きな踊り子さんに会って、手紙のやりとりをしているうちに元気百倍になった。単純!ではあるが、あらためて男にとって女とは元気パワーの源だと感じた。
女性も同じかもしれない。
ある踊り子さんに「最近とても綺麗になったね。恋でもしているんじゃないの?」とさりげなく言ったら、「女の子は常に恋をしていないと美を保てないと思いますよ!!」とのポラ・コメントが返ってきた。
あらためて問う。「この世になぜ男と女がいるのか?」
・・・男は女がいるから元気に働く。女は男がいるから綺麗になれる。
ストリップというのは、男を恋愛状態にしてくれる。どんなにブサイクな男性でも、どんなに高齢になってても、恋愛気分にさせてくれる夢の場所、それがストリップ劇場なのである。しかも相手は絶世の美女とくる。
ここはひとときの竜宮城を演出してくれる。浦島太郎はそこで乙姫様に恋をすればいいのである。
恋は男に生きる元気を与えてくれる。
私は恋がしたくてストリップに通っているのだなと改めて感じる。
ただ気をつけなければいけないのは、あくまで「うつせみの世界」であること。
入場料を払って中に入ることはできるが、ここは仮想現実空間。自分で勝手に踊り子さんに恋をすることはでき、また踊り子さんも片言話すぐらいの相手をしてくれるかもしれないが、踊り子さんは絶対に自分のものにはならない。踊り子さんはお客みんなのものであることをわきまえないといけない。みんなが勝手に踊り子さんに恋をし、踊り子さんもそれをわきまえて上手に対応していく。これがストリップの楽しい構図なのである。
われわれストリップ・ファンは恋すべき踊り子さんを求めて劇場に足を運んでいる。
久々に童話が浮かんだので、記しておく。
題名は『ライオンと乙女』。
広い広いサバンナの地に、一人の乙女がいました。
くりくりっとした瞳で笑うととてもキュートな娘です。サバンナで育った彼女はまるでカモシカの足のようにすばやく走ることができました。
ある日、乙女は草原で一匹のライオンと遭遇しました。相手は猛獣ですから逃げるしかありません。彼女が逃げ出すと、ライオンは追いかけてきました。いくら彼女がカモシカのように走れてもライオンにはかないません。みるみる距離は縮まります。とうとう彼女は力尽きて立ち止まってしまいました。
ところが、追いかけてきたライオンも、彼女から少し離れたところに立ち止まったまま動きません。乙女を襲おうという気配は全くありません。
ただ、じっと乙女を見つめていました。乙女はそのライオンの目に「優しさ」を感じました。
ライオンはそのまま立ち去っていきました。
その後、ライオンは彼女の前には現れませんでしたが、不思議なことに乙女はライオンがあの「優しい眼差し」でいつも自分のことを見守ってくれている気配を感じていました。
ある日のこと、草原で花摘みをしていた乙女が数匹のヒョウに取り囲まれました。
逃げようのない絶体絶命の危機!
そのとき、一匹のライオンがどこからともなく現れ、猛然とヒョウを蹴散らしました。驚いたヒョウは蜘蛛の子を散らすように逃げていきました。
ひと仕事終えたライオンはちらっと乙女を見て、そのまま立ち去ろうとしました。
乙女はライオンに向かって叫びました。
「ライオンさん、ありがとう。よかったら、私の側にずっと居てくれませんか?」
ライオンはあの「優しい眼差し」で、乙女に向かって答えました。
「私はあなたに恋をした。でも、あなたは人間で私は猛獣。生きる世界が全く違う。だから、一緒にいることはできない。でも、私の魂はいつもあなたを守り続けます。それだけは約束します。」
ライオンはそう言って、立ち去りました。
乙女は合掌しながら、去っていくライオンの後姿をずっと見つめていました。
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ストリップは「見守る愛」です。踊り子さんにとって、どれだけ多くのライオンから見守られているかで、踊り子としての幸せ感が大きく左右されるのだと思います。
平成22年12月

