さて今回は、「ストリップの神」という話をしてみます。

 

 ポートレイトの神という言葉を知ってますか? まるで別人のように綺麗な写真が撮れた時に「ポートレイトの神が降りた」と言います。劇場前のポスターを見て、さぞかし綺麗な方と期待して入ったところ、ステージに現れた瞬間「あれっ?」と思うことがあります。仲間内で「ポスターにポートレイトの神が降りてたんだ」と話したりします(失礼!)。客寄せの目的でしょうが、現実離れした写真を使うというのも良し悪しですね。

 ここだけの話ですが、私はお見合いで今の妻と一緒になりました。母親からスナップ写真が送られてきたとき全く乗り気がしませんでした。私の好みのタイプではありませんでしたから。会わなくていいと電話で断ったくらいです。最後は母親に説得され、お正月に帰省ついでに会うだけは会うことにしました。かくいう彼女の方も全くお見合い感覚はなく、美味しいものが食べれると付いてきただけでした。母親同士が同郷だったため昔話に花が咲いてました。彼女は出てきた料理を本当に美味しそうに食べてばかり、私には全く関心がないという感じ。ところが、写真で全く期待していなかった私は実物を目の前にした瞬間、(写真より)かわいいと一目惚れしてしまいました。写真の使い方ひとつで人生が決まってしまったわけです。(笑) 話を戻しましょう。

 同じように、お笑い芸人がたまたまお客に受けたという時には「笑いの神が降りた」という言葉を使います。

 では、ストリップでステージの上に神が降りたということはあるでしょうか。ことストリップに関しては、たまたまということはないと思います。ポスターのようにある一方向のみ良ければいいというわけにはいきません。前後左右から観客に見られますから、良くも悪しくも全て見られます。そういう意味では、ステージという所はごまかしの利かない場所です。

 

 むしろ、私には踊り子さんが女神に見えます。

 神々しいまでの美しいオーラをもった方がいます。そういうときは、私は女神さまを仰ぎ見る気分にさせられます。また踊り子さんの笑顔に心が清められるときがあります。踊り子さんの笑顔やヌードは私にとって「心の洗浄器」なんです。

 ストリップ劇場は、女神に出会う場。私にとって踊り子さんは最高の女神です。