踊り子さんに私の拍手のポーズが変わってるねとよく言われる。中には、オープンの時に私の拍手をまねたり、私にお手つきをしてくる方もいる。
別に意識してこんな拍手をしているわけではなく、自然とこういう形になっていた。
変わっていると云われれば、なぜこうなったかの理屈を考えるのも私のいつもの癖・・・。
ひとつの理由は、横に叩く拍手だと隣りの客にぶつかるから。ストリップ劇場の席、とくに盆周りは狭いところが多い。だから、元気よく拍手をするには横方向より縦方向に向かわざるをえなかったという物理的な理由がある。
また、右手を踊り子さんの方向に差し出すのは、気持ちが踊り子さんの方を向いていますよという精神的な理由もある。カッコよく云うと、心でリボンを投げているイメージ。
手のひらを上に向けているのは、踊り子さんの気持ちを受けたいという意識かな。
次に、自分の拍手ポーズを改めて自分でながめてみると、左手は胸の前に置き、叩いた右手を手のひらを上に向けて前に差し出す。あっ、これは「奈良の大仏(盧舎那仏)」のポーズではないか。インターネットで調べてみたら、あのポーズにはちゃんと意味があった。右手が施無畏印、左手が与願印。簡単にいうと右手は苦しみから救いますよー、左手は願いを叶えますよーっていう慈悲の心を表しているという。無意識のうちに深い意味のポーズをしていたんだなぁ。こんど私がにこにこして拍手しているところを見たら、私を大仏と思って拝んでください(笑)。きっと苦しみから解放されますよぉ~
冗談はともあれ、私もストリップ暦が8年にもなり、この拍手ポーズも8年間の応援の中で自然にできてきたスタイル。
拍手しながら、自分では楽~なポーズ。
踊り子さんも長くやっていると、いつの間にか「決めのポーズ」ができてくる。これは自然と出来上がってくるもので、自分では楽~な気持ちで決められるもの。そこにその人らしさが凝縮されている。
踊り子さんが自分で思う自分の「決めのポーズ」って何かな?
人は生きていくうえで自然とできてくるスタイルみたいなものがある。大切なのはそれが「自然(あるがまま)」であり「楽(無理がない)」であるということ。
自分のスタイルを見つけた人は幸せだと私は思う。
平成19年