さて今回は、お客さんについて第二弾を話題にしてみよう。

 

 先日ある劇場で、西武ライオンズの松坂投手によく似た方を見つけた。もちろん本人ではない。

 劇場というのは狭いせいもあり、お客の顔がよく見える。特にステージ前方に座り盆周りの方を見ると劇場全体のお客が見渡せる。顔見知りの人はすぐに発見する。

 そんな場だから有名人は絶対に来ないだろうな。サングラスくらいではばれてしまうだろうし、有名人はわざわざ変装してまでストリップに来ようとも思わないだろう。

ちなみに、劇場内で有名人を見かけたことありますか?

 

 あらためて、ストリップというのは庶民の遊びなんだなと思う。

 有名人でなくて本当によかった。堂々とストリップに来れますからね。

 私は皇太子と同い年なのだが、ああいう方たちはストリップに限らず行動が制限されますね。競馬競輪、パチンコだって出来ない。ある意味でかわいそうだとも感じてしまう。

 

 私はストリップ劇場では実名を使っているが、中には偽名の方も多い。なにも無理して偽名を使う必要もないだろうにと思うがこれは個人の問題。

 お客の中に、太郎という実名だがポラには次郎と書いている方がいた。その場の雰囲気でポラ名を変える人で、先にどういう名前を書いたか忘れてしまう馬鹿なやつもいる(笑)。

最近は銀行のキャッシュカードや会社のパソコンまで暗証番号をたびたび変えないといけなくなった。プライバシーやセキュリティの重要性はよく理解できるが、ド忘れすることってありますよね。

 ともあれ、プライバシーもあるので、踊り子さんがポラ返却でステージの上から個人名を大きな声で呼ぶのは止めた方がいい。

 

 ストリップを楽しんでいるお客にとって一番困るのは、会社関係、親戚縁者、知人などに劇場で出くわすことだろう。劇場内ならお互い様ではあるが。ただ若い部下なんかに見つかったら格好つかないかもしれないな(笑)。

 不思議にもそういうことはいまだない。おそらくストリップというのも狭い世界なんだろうとあらためて感じる。

 そういえば、むかし学生時代に仙台ロック(当時、東洋劇場)で友人とバッタリ会った。彼はストリップの本番まな板で童貞を失ったと言っていた(笑)。ちなみに彼とはその後親友になり今でも年賀状のやりとりをやっている。大会社に入って今東京勤務ときくが、劇場で会うことはないなぁ。完全にストリップから遠ざかっているんだなぁ・・・

 

 なにはともあれ、有名人でなくて本当によかった、よかった。

 

 

蛇足ながら、こんな有名人が劇場に来たら、を遊んでみた。

 

①.お相撲さん

 

    お相撲さんは裸は見慣れている。しかし、女性の裸となると勝手が違う。

  興奮してきたお相撲さんが、お盆を土俵と勘違いして上がってしまった。

なぁ~んてね。

そもそも身体が大きすぎて席に座れないだろうな。

どの劇場もたくさん人を入れる目論見で席は小さめに作ってある。DX歌舞伎のステージ真正面や渋谷道劇の真正面には身体の小さい人しか座れない。TSの正面左は足がまともにおけないほど極めつきに狭い。観やすくていい席ではあるが、身体が大きいために断念している客もいるくらいだ。

お相撲さんに限らず、プロレスラーなど身体の大きな人は物理的に劇場後方の立ち見ということになる。

 

②.プロゴルファー

 

おもむろに、ゴルフ談義を始める。

「この芝はよく刈られているな」

「きっと球筋が速く、吸い込まれるようにホールに入っていくんだろうな」

「見ろよ、こっちの芝目は粗いぞ」

 

③.笑い系芸人

 

彼らは全く違和感がない。当たり前だ。昔は、渥美清、コント55号、ビートたけしなどお笑い系はストリップ劇場からスタートしている。お客はもともとストリップ目当てでやってきているわけだから、お客の気を引くのも大変だった。早く止めろっなんて野次は日常茶飯事。そんな中で、彼らはストリッパーに励まされながらも、そこで芸を磨き、有名になっていった。最近はとんと劇場にいなくなったものだ。

私は踊り子さんも芸能人と考えている。そういう意味では芸ひとつで勝負していく点で、踊り子とお笑い系芸人は共通項がある。

この先、ストリッパーがメジャーなものになるうえで彼らが果たす役割がありそうだ。

 

④.歌手

 

    仮に踊り子と競演する有名人がいるとすれば歌手との競演だ。例えば、古いが沢田研二の歌「ストリッパー」を生声で聴きながら踊る、またバンドをバックにして踊るのもいけている、演歌を聴きながらの日舞、バラードの生声をバックにベットショーなんて最高ではなかろうか。どうだろう。。

  ストリップがもっとポピュラーなものに発展していけたらなぁと思う。

 

平成19年