今回は「ストリップは恋愛か!?」という話をしてみたい。

 

 ストリップはヌード観賞ではあるが、一見さんと違い常連になってくると、誰のヌードでもいいというわけではなくなる。そこに好みや好き嫌いというのが出てくる。踊り子とファンというのもしょせん男と女であるからには、そこに恋愛の形が表れても決しておかしくない。ファンになる瞬間、ファンとして応援し続けている間、ファンを辞める時、それぞれで恋愛に通じるファクターをもつと感じることがある。

 踊り子さん自身、同じ感情をもつことがあるようだ。灘ジュンさんがこんなことを話してくれた。「お客さんには太く短くのタイプと細く長くのタイプの方がいるな、と思いました。う~ん、ちょっと違うかな!? 一目ぼれのように好きになって突然皆勤しだす方はすぐに離れていき、何度も顔を合わせるうちに段々ゆっくりと好きになってくれる方は長い間応援してくれているように思います。もちろん例外の方もいますが。まるで恋愛みたいですネ。」 ジュンさんのように綺麗な方はたくさんのファンから言い寄られるだろうから、客の対応を上手にかわす術を知っているだろうし、もちろんストリップは仕事と割り切って恋愛とは一線を引いているものと思う。その彼女でさえ、ファン対応に恋愛のファクターを見ているというのもおもしろいこと。

 私なりに、「ストリップは恋愛に通じるなぁ」と感じる局面を話してみたい。

 

1.女は待つもの

 

 恋愛のスタートは男性が女性にアタックするところから始まる。一概には言えないだろうが、多くの場合、女性は男性からのアプローチを待つポジションにいる。

 ストリップの場合、この点は明白。あるベテランの踊り子さんが言っていたが「客が踊り子を選ぶのであって、踊り子は客を選べない」。客は踊り子さんに興味を示したならば、まずポラ撮影を通じてアプローチしていく。踊り子さんは完全に待ち側になる。踊り子さんにとっては残念ながら自分の好みの男性がファンになってくれるとは限らない。そこはお仕事と割り切って、お金を投じてポラを買ってくれる方、応援してくれる方なら、どんな方でも感謝の意を示す。むしろ、それを望んで積極的に対応してくれる。

 客の立場から言えば、非常にアプローチしやすい。しかも、とびっきりの美女がそこで待っているわけだ。一般の恋愛では、異性に声をかけることにかなりの労力を要するが、ことストリップの場合は根暗で臆病な方でも気兼ねなくポラを買えるわけだから、非常にアプローチしやすいシステムになっている。昔はポラがなかったので、今よりもアプローチが難しかっただろう。おそらく踊り子さんに花束やプレゼントを渡して意思表示するしかなかっただろうから少しは勇気がいる。したがって、今のポラ・システムは大変手頃なアプローチ方法であることを改めて再認識させられる。

 

2.お付き合いの仕方

 

 一般の恋愛では気に入った女の子をデートに誘うものだが、ことストリップの場合は気に入った踊り子さんに会うために劇場通いをすることになる。これがファンとして応援するための最低限の条件。ただ恋愛と違い、毎日電話したりする必要はなく、自分の都合により劇場に行く回数を増やしたり減らしたりできる自由度がある。同じようにポラを買う回数も懐具合と相談しながら決められる。ただ本当に好きな踊り子さんのポラは毎回買うのが暗黙の了解事項かな。

 こうしたファン側の自由度がある一方、お付き合いの主導権は完全に踊り子さん側にある。どんなに好きで通い詰めてプレゼント攻勢したからといって、客の好きにはならない。踊り子さんはみんなのものであり、自分にだけ優しくしてほしいなんて考えはもっての他。踊り子さんは1人の客として最低限の接客はしてくれるかもしれないが、それ以上親しくしてくれるかどうかは踊り子さんの胸ひとつである。もちろんお付き合いの場は劇場内に限られる。劇場の外で会ったからといって、気軽に声をかけると嫌がる踊り子さんも多い。

 劇場内で恋愛ごっこを楽しむのは構わないと思うが、それはあくまで遊びであって、本当の恋愛ではないのだから、その点の「わきまえ」はしっかり持っておかないといけない。また、踊り子さん側も特定のファンにだけ馴れ馴れしい態度をするのは問題。他のファンの目があるわけで、やはり劇場内は公共の場だと思う。

 お付き合いの仕方は一般の恋愛とはかなり違うことがよく分かる。

 

3.好きになったり別れたり

 

 踊り子さんとファンとはしょせん男と女である。仲良くなってお互い好感をもつこともあろうが、何らかの原因で踊り子さんとファンとの関係が壊れてしまうこともある。

 先に述べたように、踊り子さんとファンとの関係は自由度の大きい「ゆるい関係」がひとつの特徴ではあるが、中には、あれほど足繁く会いに行きかつポラを買っていた人が、ある日突然その踊り子さんに興味を示さなくなるケースがある。ファンの方が何らかの原因で劇場通いを止めた場合は全く問題ない(そこがストリップの自由なところ)が、相変わらず劇場通いしているにもかかわらず彼女のファンを止めた場合には、その踊り子さんに会ったときに気まずいものがある。

 ファンの方が別の踊り子さんを気に入ってしまい、前の踊り子さんに興味を失ったというケースはままある。この点は一般の恋愛と同じ。踊り子さんとしては、ファンが1人逃げても、代わりにまた新しいファンが付いてくれればそれでいいと割り切るしかない。リボンさんとの関係で嫌な思いをされている話をよく耳にするが最後は気にしないことが肝要。

 

 ファンの側から、踊り子さんの方が急に冷たくなったなと感じることもままある。最初は応援してほしくて一生懸命な対応をしてくれていたのが、ある程度固定ファンができた頃から対応がおざなりになる方も多い。私の場合、お手紙でコミュニケーションをとっているがゆえに、反応の違いがよく分かってしまう。たとえば最初にお返事をくれたりして丁寧な対応をしてくれて、私も感激して夢中になっていっても、いつまでも同じ対応してくれるとは限らない。デートしていて会話が弾まない状態のようになっていき、急に熱が冷めることもある。私なんかの相手をしていても時間ばかりかかりつまらないと判断されたら、それも仕方のないことだと思う。だからこそ長く親しくしてくれる方を大事にしていきたいと常々考えている。

 中には、踊りに熱を入れ、ファン対応は二の次と考えている踊り子さんもいる。デビューして1年くらい経って踊りの面白さに目覚め、急に対応が変わる人もいる。踊り子さんと親しくコミュニケーションしたいというのが私の目的なので、手紙に全く反応しなくなると応援していてもつまらなくなってしまう。私にとってポラは踊り子さんに手紙を渡す切手代だから、コミュニケーションをとってくれなくなればポラを撮る意味がなくなってしまう。ところが、デビュー以来ずっと応援していたのに急にポラを撮らなくなるというのも意外と勇気のいること。きちっと手紙で脱ファン宣言することもあるが、相手に何も云わず突然ポラを撮らなくなることもある。実際のところ気まずさからステージを観ているのも辛くなり、席を外すことも多くなってきた。

 一時であれ踊り子とファンとしての関係があったということは、そこにやはり男と女のゆるい関係が存して、それを断ち切るのも恋愛と同じ辛さが伴う。

 

4.心のときめきを求めて

 

 本当に気に入っている踊り子さんのステージというのはまさに恋愛のように心がときめく。この感激がほしくてストリップ通いしているというのが本音。

 ただ、恋愛は一方通行では必ずさめていく。気持ちで感じあえないと長続きしない。ストリップも同じだと思う。踊り子さんが心をもって演じ、ファンが心をもって観て、そして心が通い合うことでステージを盛り上げる。こういう実感ができたときには凄い感激、まさに快感がある。これこそが踊り子とファンの理想の形だと考えている。私はそのための心のコミュニケーションを求めてストリップ通いをしている。

 

 

平成21年10月