最近のポラ事情について話してみたい。
先日の川崎ロックでのこと。土日でそこそこ客入りがあったのに、一回目の最初の5香盤まで全くエロポラがなかった。ちなみに、そのときのメンバーは、瀬能優さん、仲代あゆみさん、若林美保さん、小泉まなさん、林泉水さん。みなさんベテランなので固定ファンがたくさんいて、彼らが衣装ポラを撮ることで終始してしまったわけだ。
私は、そうした状況を「ポラの上品化傾向」と呼んでいる。一見客を除いて、固定ファンは挨拶代わりにポラを買う。夜のおかずに使うつもりがないから、当然エロポラは撮らない。彼らにとって踊り子さんはアイドル的存在に美化されている。
ところが、新人の場合は様子が違う。先ほどの川崎ロックの例で見ると、ラストは新人の波風まおさんだったが、すぐにエロポラが始まった。踊り子さんと仲良くなるとエロポラが撮りにくくなるので、顔を覚えられていない新人のうちに十分エロポラを撮っておくという話はよく聞く。それはよく理解できるが、新人なのに要求する内容が過激になっているのが気になる。新人さんはすぐに辞めてしまう可能性が高いからと訳の分からない今のうちに好きなように撮影しておこうという魂胆。カエルポーズやオープンを新人にさせるのを喜びにしている輩もいる。そのため、嫌気がさして辞めていった新人さんがどれほどいるのかと思うと腹立たしく思う。
ベテランが上品化して、新人が過激化している、なんか矛盾だな。
私は衣装ポラしか撮らない。
私のストリップ仲間は、ストリップでエロポラを撮らないというのは踊り子さんに失礼だ、やはり衣装ポラとエロポラは表裏一体だと主張する。ごもっとも、その考え方を全く否定しない。ただ私の場合、我慢しているわけでも、格好をつけているわけでもない。私にとってポラは踊り子さんにお手紙を渡す切手代、従ってエロポラを撮る必要性を感じていないだけ。ひとつの上品化傾向といえるだろう。(笑)
さて、ストリップでエロポラが撮れるというのは常識であるが、最近このエロポラに事件が発生している。
5月末に札幌道頓堀劇場で警察の手入れが入ったため、渋谷道頓堀劇場でも自粛のため6月一杯エロポラを中止した。いつも土日は大入りで三回公演当たり前の渋谷道劇だが客入りが大きく落ち込んだ。土日でさえも盆前二列目くらいの客入りでガラガラ状態、四回公演になったほど。いかに、エロポラの効果が大きいかを物語る。
次に、6月に大阪東洋ショーに警察のガサ入れがあり、従業員や踊り子以外にエロポラを撮った客まで連行されたという。ストリップでエロポラは当たり前と考えていた客にとってショックは大きいと思う。
この事件が話題になったとき、仙台ロックの従業員から、実はロック系でもエロポラを廃止しようか真剣に検討しているという話を耳にはさんだ。私自身はエロポラは撮らないから支障はないものの、エロポラが無くなったら興行収入に大きく響き、ストリップの衰退に繋がりかねない。これは大問題だ。
上品だろうが下品?だろうが、要は踊り子さんとお客が共に楽しんで、ポラがたくさん売れて劇場が繁盛し、ストリップが盛況になってくれればいいな、とファンとして心から願っている。
平成20年2月 SNAにて
【閑話休題】
最近よく見かけるようになったのが椅子ポラ。エロポラのひとつのパターンとなった。
最初、衣装ポラから始まり、次に脱ぎが入り、最後は椅子ポラという流れが多くなった。椅子を持ち出した瞬間にまた行列が長くなることも度々。時間が押しているときは従業員が注意することもある。いつも最後に椅子を持ち出すために「椅子くん(別名: しょぼくれマイケル)」と呼ばれている困ったエロポラ・マニアもいる。
仲間内でこの椅子ポラをよく見せてもらうが、たしかに写真へのおさまり具合が一番いい。このポーズをいかに上手に撮れるかがエロポラ・マニアの腕の見せ所といったところらしい。
この椅子ポラ、元々は撮影会で椅子を使ったポーズがあったのを応用したものらしい。この業界で「名人」と呼ばれている方が始めたらしく、彼の撮り方を観察していると照明を落としたり色々とこだわりのある撮影をしている。すごいコレクションを持っていると聞いたことがある。最近私も彼と挨拶する仲になったが、そのコレクションを見せてもらおうとは思わない。
いろんなポーズがどんどん出てくるが、私はそれを否定するつもりは全くない。
私自身、仙台ロックでは仙台名物ポラと称して色んなポーズを踊り子さんと楽しんでいる。クリエィテブになれて、とても楽しい。