先に、「踊り子さんにとって、ステージが第一義で、ポラは迷惑な存在か」という話をしました。
もう引退されたTSの上杉えまさん(H16引退)とこんな思い出があります。彼女はダンスがとても上手かったし、ステージに対する熱い思い入れが観ていてよく感じられました。引退される半年ほど前に初めてお手紙を差し上げたのですが、すごい長い返事をいただいた。正直、その文量に驚いた。えまさんは書くことが好きなんだなぁと感心して読み進んでいたら、最後に、「お返事を書くのはこれを最後にします」とある。自分は踊りで表現し、お客に感動を与えたいので、お手紙でお客に媚びを売るようなことはしたくない。それは彼女のポリシーからみて邪道だと考えているようでした。
あえて彼女には言いませんでしたが、私はそうかなと思いました。
私のように、手紙でコミュニケーションをとりたがるファンがいたら、気楽に応えてあげればいいのになぁ。嫌だったら別ですが・・。
ポラタイムが唯一のコミュニケーションの場です。私はよくお手紙を添えますが、ポラは私と踊り子さんをつなぐ「切手代」なんです。
最近、ポラの売れ具合を見るに、味気ないポラはやっぱり売れてない。コメントを入れたり、踊り子さんの味が出ているポラは常に売れつづける。その分岐点はファンを大切にしようという気持ちが表われているか否かと思う。
デビュー当時は味気ないポラだったのが、ファンの誰かにアドバイスされたのか、コメントを書き出したら急にポラが売れ出した人もいる。空まことさんもそうだ。TSの芹沢直美さんもカムバック以来、コメントを書いてくれるようになった。私としてもポラを買いたいなと思うようになった。
お客に迎合しなさいとは言いませんが、お客がそういうサービスを喜ぶならそれに応えてあげるという姿勢が大切なのかなと思います。ダンス命だからとポラはどうでもいいと考えずに、もっと肩の力を抜いて考えたらいいと思う。
商売や経営には「顧客満足度」という指標があります。ポラを売るということがひとつの商売であるならば(ポラが劇場の収入源であるならば)、そういうことを常に意識する必要があるのでしょう。
以前、椎名実果さん(H19引退)のポラに感心しました。毎回ポラの付録に、彼女が筆ペンで書いた栞が同封されてきます。私が頂いたものにはこう記されていた。
「ヘコむんならさ、落ちんならさ、落ちるトコまで落ちちまえ!あとは上がるだけだから」
そこには彼女の人生訓がさりげなく記されています。まるで、相田みつをの作品のようです。
実果さんは小説家の顔を持っていますが、彼女ならではの味付けですね。
ストリップファンはお気に入りの踊り子さんに心酔していますから、彼女のメッセージは絶対です。彼女のメッセージに、優しく、前向きな気持ちになっていくんじゃないかな。いずれ実果教なる宗教に発展!? 冗談はさておき、すごく素敵なことだし、意味のあることだと思います。
他にも、ポラのコメントにさりげなく季節感を記してくれる方がいます。知性と教養がちらりと光ってますね。
踊り子さんは踊りももちろん大切ですが、人間としての幅を広げるべく努力をして、ますます素敵な女性になられることを一ファンとして切望しています。