今回は「三年ぶりの仙台ロック」(その5)として「震災二周忌の鎮魂歌in仙台」と題して観劇レポートします。
最近は、頻繁に仙台へ遠征するようになった。遠征するには距離的に近いし、勝手知ってる土地柄だし、交通機関や宿泊も取りやすいし、気楽に行けるところである。そう思って呑気に構えていたら、今回の遠征だけは勝手が違った。
H25年3月9日(土)に仙台ロックに遠征する予定にしていたら、十日位前でいつもの新宿発のJR夜行バス(ドリーム正宗)がとれなかった。慌てて東京発の便(ドリームササニシキ)にしたら運よく一席が空いていた。次にカプセルホテルを予約しようといつもの定宿リーブスに電話したら満室との返答。インターネットで調べたら、その日は仙台市内の全てのホテルで予約がとれない状態。一体どうしたのかと思ったら、震災二年目で東北地方の各地で慰霊行事が催されるため沢山の人が仙台を訪れるらしいと分かった。そのため、今回はまさにノープランのままの仙台遠征になった。
当日の宿泊は、いつもの行きつけのインターネット喫茶BOSSに予約でき、なんとかなった。また、日曜日に風が強くなり高速道路の一部に通行止めが発生し、そのため帰りの夜行バスが一時間遅れの到着になる。こうした波乱含みではあったが、私にとっては思い出深い遠征になった。振り返って考えると、今回の公演そのものが震災への鎮魂歌のような気がしている。
3月9日(土)早朝六時前、仙台駅東口に到着。先週は大雪に見舞われ大変な目に遭ったが、月が変わり、まさに春の様相に一変していた。
そして今週は、陽春に相応しい香盤の陣容。初芽里奈さんが言うように「今週は、すごく穏やかで温かいメンバーで三月の春初めにぴったりの香盤ですね。」。
今週のメンバーは、私の手紙に対して、全員がお手紙を書いてくれる方ばかりで、手紙のやり取りがすごく楽しかった。「やっぱり、太郎さん、今回のメンバーにメロメロだったー(笑)。仙台、今週はあったかい方で、太郎さんにも良かったです。これから、だんだん春ですね~。」との黒崎優さんのコメントの通り。
今週のメンバーを紹介する。①西園寺瞳、②黒崎優、③安田志穂、④初芽里奈、⑤灘ジュン(全員ロック)〔敬称略〕。
順不動でメンバーを紹介する。
初芽里奈さん。
今回、仙台ロックに初乗り。表にお祝いの花が出ていた。
里奈さんは私が最近知り合った新人さんの中でも、最も多くステージを拝見している方で、すごく仲良くしてくれている。今回お会い出来るのを凄く楽しみにしていた。
仙台ロックにいる私に驚き、そして喜んでくれた。「いやぁ~っっ本当に仙台来れるようになって良かったですねっ!!」「東洋以来、太郎さん元気かなぁ~と思っていたところです。これからは仙台でも太郎さんに会えますねっっ! また来れるように頑張ります。」
今回は二個出し。「今日はデビュー作と新作をやります。」「私の出し物は、1,3回目がdebutというそのままのタイトルで、2,4回目は『chocolate bed in』というタイトルです。バレンタインの時期に作りました。太郎さんのお手紙、バレンタインのお話で、なんだか嬉しかったです。」
毎回のポラに手紙が同封されていて、手紙のやり取りが凄く楽しかった。今回も各人に意識的にMY童話をプレゼントし、その反応が私を喜ばせた。「私はサボテンの精のお話が好きでした。いつも素敵なお話ありがとうございます。」「ネバーランドの美人コンテスト、面白いですね。踊り子さんの出るディズニー映画かぁ~。いいですね。踊り子さんがヒロインで、王子様役はかけつけて下さるお客様かなっっ」
安田志穂さん。
志穂さんは私が仙台にいる頃に仙台ロックでデビューした思い出の人。「仙台で太郎さんにお会い出来るなんて・・・ビックリですが、三年程前の日々を思い出して・・なんか・・懐かしいいつもの空気って感じてHAPPYです! お会いできてとっても嬉しいです。」
今回は二個出し。ひとつは、中国拳法を演ずる‘カンフー・レッズ’。もうひとつは、女性ロック・ギタリストの生き様を描くストーリー物。
二つの作品を観ながら、その演技に唸りたくなった。ストリップというのは単に踊って脱ぐというのではなく、もっと奥の深いものであることを見せつけられた感じがする。彼女はまさにストリップの求道者だ。ファンの人から、志穂さんは踊りの勉強に渡米したという話を聞いたことがあるが、ステージを観ながら納得した。
志穂さんも私の童話ファン。「楽しく読ませて頂きました。太郎さんは本当に物語を書くのがお上手ですね。いつか本を出されたらどうですか。『ウエディングドレス』も素敵でしたが、私は『王子とサボテン娘』にすっごく心を惹かれました。本当にステキです。ステージで表したいくらいです。私のサボテンの花の色のイメージは白でした。美しくそしてなんだかセクシーさもあって本当に素敵なお話!! ありがとう」
また二週後に、若松劇場で会えるのが今から楽しみ。
灘ジュンさん。
ジュンさんとは昨年H24年6月の東洋以来9ヵ月ぶりになる。
私が仙台ロックにいるのを驚き、すごく喜んでくれた。「驚きましたよ♪ また仙台で太郎さんに会えて、懐かしくて嬉しいです。やっぱり仙台と云えば、太郎さん!ですから・・・」
なんとジュンさんが仙台ロックにのるのは4年ぶりと言う。H21年2月結といえば私が仙台に単身赴任している頃。「あのときには毎日のように通って頂きましたね」今回、仙台で再会できたのは本当にラッキーだった。
今回は意識して、私の創作童話をたくさん読んでもらった。「童話も楽しく読んでます。」
「ウエディングの話・・・私は雪のドレスがいいな。かわいくて愛ある童話です。」「『王子とサボテン娘』・・・エロスとファンタジーの融合。頭の中に絵が浮かんでくるような作品で素敵でした。」
今回は2個出し。
1,3回目は「FFJ」。前回の東洋で拝見していた。「『FFJ』~Final Fantasy・Jun~ ゲーム・ファイナルファンタジーのイメージで作った作品です。長編ゲームなことと、私自身ゲームをやらないので詳しい内容は分からないんですが。大まかに云うと平和を守る物語です。音楽や映像美に魅せられて作りました。2012年4月5月6月にやってました。」
もうひとつの2,4回目は一昨年発表した「さくら」で、私は初めて拝見した。「『さくら』は2011年2月3月4月にやっていた作品です。3月1~10日まで栗橋でやっていて、その翌日大震災が起こったのですごくよく覚えています。」震災の記念日に合わせ、この作品をもってきたジュンさんの気持ちがよく伝わってきた。
「さくら」については別途「絵になるステージ」と銘打って観劇レポートをまとめた。
西園寺瞳さん。
瞳さんとは昨年12月に続き、二度目の仙台ロック再会。「今日は仙台ロックへようこそ。仙台にまた来れるようになってから2回目ですね。」「先週は雪がすごかったみたいですね! 彩さんから聞きました。雪の中、遠征お疲れ様です。素敵なステージでhotになれたみたいですね。」
今回は二個出しで、新作が素晴らしかった。最近の彼女の作品の完成度の高さに脱帽させられる。「今週は1,3回目に中国の仙人さまの演目(タイトルまだ決まってない)と2,4回目は青をやってます。仙台ロングバージョンです。」
瞳さんとは先月、若松でもお会いしており、最近、心の通う手紙のやり取りをさせて頂いている。お蔭で、私の中で、瞳さんの存在がどんどん大きくなっており、とても大切な一人である。今回も、楽しい話題だけではなく、私の悩みも聞いてもらった。「太郎さん、悲しい事があって悩んでいられたなんて。。。ちょっとでも元気づけられる事ができたのなら嬉しいです。」「色んな事が起こる世の中ですがどうか前向きに。心の持ち方ひとつで世界は大きく変わっていくはずです。悲しい気分でいるよりも楽しい、嬉しいことを感じられる時間がたくさんの方がいいですよ!!」「私が太郎さんの中でどんどん大きな存在になっているなんてなんだか照れます。こちらこそ、これからもよろしくね。」
MY童話もたくさん読んでもらった。「素敵なホワイトデーの童話のプレゼントありがとう。胸がほっこり暖かくなりましたよ。ホワイトデーのお返しが大変だなんて太郎さんもてもてですね!! いいなぁ。」「今日も童話のプレゼントどうもありがとう。くすっと笑ってしまいました。たくさんの童話が思い浮かぶのって凄いなっていつも思います。」
最後に、黒崎優さん。
先月、若松でお会いして四日間ステージを拝見したので、その観劇レポートを含め、これまでの感謝の気持ちを込めて「ストリップの戦友 黒崎優」というエッセイを書き上げて今回持参した。優さんに喜んでもらうのが今回の遠征の一番の強い思いだった。
優さんが凄く喜んでくれて嬉しかった。「わぁ!! 太郎さん。仙台に来たー!!!だけでも嬉しかったのに、お手紙、今回は、黒崎優のこと書いて下さっていて、Wうれしーっ♡となりました(笑)」「ストリップの戦友・・ですかぁ。太郎さんとは、とても付き合いが長く、デビュー当時からお世話になっているので、本当に「友」みたいなもんですよね。そして、ゆかりんのこととか、沢山の踊り子との出会い含め、私の歴史(笑)を知っている太郎さん・・・同じ時を過ごした戦友ですね。引退の時は必ず来て下さいね。」
優さんも私の童話ファン。「『弟に捧げるフラメンコ』これも、すごく感動で、ほろりとなりました。前回は、芽美ちゃんの作品サボテンの元となったお話・・あれも大和の時、ホロリと涙が出そうでした。太郎さん、やっぱり童話、出した方がいいですよ!! 素敵です。心が豊かになりました。どうもありがとうございました。」
今回の出し物は二個出し。和物の「総美」と「応援団」。優さんの場合は、ステージだけにとどまらず、ポラ時やフィナーレ時に様々なキャラクターが登場する。西園寺瞳さんのポラ・コメントにも「今週は、葉加瀬太郎や具志堅用高、大仏などたくさんの出演者がいます。」瞳さんのネタ箱からもいろんなグッズを利用させてもらっているようだ。「ナメコ売りの少女・・・・ちょっとHな童話が出来そうですね。」 出演者みんなが優さんのキャラを楽しんでくれている。優さんはみんなの人気者。「今週のメンバーは皆ネタに協力的で・・・キャラとの別れを惜しんでいます(涙)(笑)」
今回、私が優さんのエッセイを渡したこともあり、優さんがきっちりお返事を書きたいと話していた。しかし忙しくて時間がとれないでいた。私は無理しなくてもいいよ!と何度も話した。二日目の最後に「お手紙、間に合わなくて本当にごめんなさい」と謝られたが、全然気にしなくていいよ!と返答。私は三回目のステージを観たら劇場を出る予定にしていた。すると、三回目トリの灘さんからポラ時に「優さんから預かったの」と手紙を受け取った。
私は帰りの夜行バスの中で、優さんからの長い丁寧な手紙を読んだ。いつもそうなのだが、今回も心のこもった内容に涙した。私は今回渡したエッセイの中で、優さんのことを‘ロックのバラドル’だねと書いたけど、私の本音は、優さんは最初に出会ったときのまま、名前のとおり、いつだって‘優しい天使’なんだよ。
今回の仙台ロック公演は、震災だけでなく、私にとっての鎮魂歌でもあった。たくさん楽しんで、たくさん慰められた。みんな、本当にありがとう。心から感謝したい。
平成25年3月 仙台ロックにて