さて、私のストリップ日記から、今回の「仙台ロック休館」(その2)について話します。

 

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6月に入って仙台ロックが休館になった。

仕事が終わっても行くところがなくなった。改めて、これまで毎日「ストリップな生活」を送っていることに気づかされる。

さて、どうやってアフター5を過ごすか?

身のやり場がなくなって困るのかと思ったら、不思議にもある開放感があった。これまでは惰性的というか一種の義務感みたいなものがあって通っていたところがあったのが、もう行く必要がなくなり、なんか拘束がとれたような気がした。

何時に会社を出ないと何香盤目の踊り子さんに間に合わないという切迫感がなくなったため、時間に縛られずに自由に残業できる。自然と遅くまで仕事をするようになった。元より部下は深夜まで仕事をしている。そんな部下から「最近遅くまで頑張っていますよね」と言われたほど。まさか仙台ロックが休館なので残業しているんだよ、なんて言えないからね(笑)。

これまで夕食は仙台ロックの周辺の定食屋で香盤の合間をぬって食べていたが、これを機に普段行ったことのないところを物色した。仙台ロックで使うお金を考えたら多少高い食事でも安く感じる。なんか新鮮な気分。

アパートに帰る時間も早くなり、寝るまでの時間が長くとれる。いつも仙台ロックに行ってラストまで観ると帰宅は深夜24時頃になりポラの整理なんかして就寝は2時近くなるというのが普段の生活なので、それが9時過ぎに帰宅し就寝が24時頃になる。早寝早起きで健康的な生活になった。ポラが増えないので、過去のポラの整理なども十分できた。

普段あまりやらない部屋の掃除もまめにやり出した。わざわざ掃除機を買ってきたところに気合が入っているのが分かる。洗濯、トイレ掃除、風呂掃除とまめにこなす。気分爽快。

お金がかからない生活というのもいい。仙台ロックは劇場としては割高なので、1回行くと一万円ほど費やしてしまう。毎日財布から一万円が出て行く生活から、財布からお金が減らない生活というのも、すごく楽。

平日を質素に送ると、その分土日に関東の劇場に遠征するのがこれまで以上に楽しみになる。遠征を心の張りにして平日を送る感じかな。

考えてみれば、それが普通の人の生活なのだ。今までのように「ストリップな生活」自体が私のような妻帯者には異常だ。いくら単身赴任とはいえ、ね。きっと神様が今までの生活を改めて、まともな生活をしなさいと戒めてくれているのかなと思った。それなら、それに従わなければな、と気持ちを切り換えていた。

そんなこんなで、ある面いいこと尽くめの生活なのだが、最初のうちは新鮮さを感じた生活もしばらくすると段々詰まらなくなってきた。これまで仙台ロックがあった生活が無性に懐かしく感じてきた。

 

家族というものはいいもので、帰宅すれば温かい家庭が待っている。毎日それが当たり前のようになる。ところが、たまに家族が帰省して、家が留守になると、私は羽を伸ばしたように飲み歩いたりする。今では劇場通いとなる。まっすぐ家に帰ることはなくなる。ただ、それもほんの片時のことで、一週間もすれば淋しくなる。そしてまた元の状態に戻る。私自身、自分の帰るべきホームというのは自覚している。今は単身赴任なので、この点はかなり自由になっているが・・・。

単身赴任してもうすぐ3年になるが、仙台ロックも私にとってホームなのだと思う。従業員や常連客など、いまの私の仙台での生活において、欠かせない顔になっている。毎日会いたい家族みたいなもの。

そんな思いが募ってきたときに、ようやく仙台ロックが再開することになった。休館から20日経っていた。

私だけでなく、劇場関係者や踊り子さんを始め、この仙台ロックを愛し、なくてはならない存在と感じている方がたくさんいる。なんとか存続できるように皆で尽力したい。

 

「仙台ロックは永遠に不滅です」!!!!

 

 

 

平成20年6月