仙台に住むようになって、お気に入りの踊り子さんが仙台ロックに出演するのを楽しみにするようになりました。当然、踊り子さんはそのために仙台まで足を伸ばして来るわけですね。

地方に住んで、あらためて「ストリッパーというのは旅をする仕事だ」というのを認識するようになりました。

 

昔は旅芸人というのがおりました。楽しみの少ない地方の人は旅芸人が来るのを楽しみに心待ちしていたのではないでしょうか。

今では全国津々浦々に同じような風俗が普及しました。したがって、旅芸人そのものの価値が無くなってきています。

ストリッパーというのは今では「貴重なる旅芸人」とも云えます。

ただ、昔のような旅芸人とはどこか感覚が違いますね。今でも残っている花電車のように特殊な芸を売りものにするのは旅芸人という感じがします。今のストリッパーは、むしろミュージシャンの地方公演に似た感じ、現代の旅芸人なのかな。

 

ところで旅は好きですか?

仕事とはいえ、全く知らない土地で、しかも劇場内に知っている踊り子さんがいない、というケースもありますよね。淋しくて落ち込むことはありませんか?

こういうタイプはストリッパーには向かないと思い込み辞めていく人も多いのでしょうね。

旅愁を感じれる人、つまり旅を愛する人、これが旅芸人の心意気なのか。

踊り子さんにも是非旅を楽しんでほしいな。

 

こんなことを考えるというのも、自分が地方に住んで、違った観点からストリップを見れるようになったからかな。相手の気持ちというのは、自分がその人と同じ境遇にならないと分からないものです。(=「人は他人と同じ境遇に立って初めて他人の心境が判る」ということか)

しばらくは地方の目でストリップを楽しんでみたいと思います。

 

 

平成17年10月                         仙台ロックにて