今回はロックの踊り子、夏木りりかさんの新作「wonderland」をレポートします。

 

 

H27年6月1日(月)、久々に大和にやってきた。

今週の香盤は次の通り。①橋口美奈(天板)、②星愛美(晃生)、③石原さゆみ(道劇) 、④浜崎るり(晃生) 、⑤夏木りりか(ロック) 、⑥川村あいね(東洋)〔敬称略〕。

正直に云うと、お目当ては新人さん。りりかさんにはお見通し。「ニューフェイスの踊り子さんですもの太郎さんは逃がさないね~ついでに、ありがとう~♪」

確かに、新人目当てで来たが、今週の私の一番の収穫は夏木りりかさんの新作だった。4月に発表した演目「wonderland」。

最初のシーンから目を釘付けにさせられた。

うさぎの耳が付いた大きなピンクの帽子。大きな時計を首からぶら下げている。黒いハイヒールを履いて軽快に駆け回る。うさぎ特有のお尻ふりふりがかわいい。

だふっとした衣装を脱ぐと、バニー服とメイド服が合わさった軽めの衣装になる。ストッキングに描かれた時計が印象的。最後のベッドへと、衣装がどんどんラフになっていく。

 

時計うさぎが登場した瞬間から、童話好きの私にはルイス・キャロルの『不思議な国のアリス』に出てくる白うさぎだとピーンときた。

 イギリスの数学者であり作家でもあるルイス・キャロル(1832.1.27-1898.1.14)は1865年に『不思議な国のアリス』を出版し人気を博した。この作品は、童話を従来の教訓物語から開放し、言語遊戯、論理学、夢(精神分析)などの要素を取り込み全く新しい童話の世界を切り開いたものとして、イギリス文学史上特筆すべき作品とされ、後世の童話に大きな影響を与えた。(この作品には多くの駄洒落、ナンセンス、パロディ、風刺などが散りばめられており、もちろん親父ギャグ好きの私の創作童話にも影響しているよん(笑))

『不思議な国のアリス』は、主人公のアリスが、白うさぎを追って、うさぎ穴に落ち、そこから人間の言語をしゃべる動物や人間のようなトランプの札の住むファンタジーの世界を冒険する物語である。

原作では、単に「白うさぎ」としか書かれていないが、時計を手にいつも時間を気にしていることから「時計うさぎ」と呼ばれる。

りりかさんから「時計うさぎをやりたくて。時間の事を考えてたら。思いついて。分かりやすく作ったつもりなので楽しんでもらえたら良かったー」とコメントを頂く。

 

今週は三個出しで、1回目は「かざぐるま」、2,4回目が「wonderland」、3回目が「マリーアントワネット」。

これまで、りりかさんの代表作は「かざぐるま」や「マリーアントワネット」のようにスケールが大きく、ある意味で頑張って創り上げたという感じの作品が多かった。ところが、今回の新作「wonderland」はサラリと創り上げた印象を受けた。ラーメンでいうと、こってり系からあっさり系になったような(笑)。見ている側としては、軽快な動きを素直に楽しめる。りりかさんも言うように「楽しんでもらえたら良かったー」という作品なのかもしれない。

作品が楽しいものなので、演じているりりかさんの表情(かお)がとてもいい。

それでいて、テーマは「時間」という結構重いものなんだね。人間はいつも時間に追われている。時間というのは時に厳しくも、時に優しくも接してくる不思議なもの。時間は人間を作る肥やしみたいなもので、確かに人間は時間とともに成長する。過去の自分を踏まえ、今の自分があり、未来の自分はどうなるのか。考えれば考えるほど、いつも悩ましいよね。そんな中で、今のりりかさんは、全ての過去を呑みこんで、また過去を吹っ切ったかのごとく、表現者としていい表情をしているなと思う。だからこその作品「wonderland」のサラリ感なのだろう。

しっかりと時を刻み、表現者として成長しているりりかさんを感じさせてもらったよ。素敵な作品をありがとうね。

 

私もサラリと感想を書かせて頂きました。間違っていたらごめんね。(笑)

今週はいっぱいお世話になります。

 

平成27年6月                             大和にて