最近の私のストリップ日記から、ロックの踊り子さんとのDX歌舞伎レポートを披露します。

 

今日で、八日間のうち七日間をここDX歌舞伎に通っている。私にとって、るりさんとの十日間をメモリアルな思い出として、しっかりストリップ日記に記憶しておきたくなった。私の十日間を、大好きなるりさんに捧げたい。

 

 五月中のDX歌舞伎に杏野るりさんがのってくれた。るりさんとはH16年1月頭のデビュー以来ずっと応援している。H16年組はるりさんの他に、灘ジュンさんや矢崎茜さんもいて、私にとってとても大事な存在。

 ちょうど一年前に、SNAと川崎ロックで、るりさんと楽しい手紙のやりとりしたのが鮮明に記憶に残っている。あのときに私は『ストリップにおけるときめきとやすらぎ』について、るりさんのことを題材に書かせてもらった。最後に、「これからもずっと応援していくね!るりさんが踊り子を辞めるときに私はきっと涙すると思う。私にとって、るりさんはそういう踊り子さんの一人なんだよ」と書いた。それを読んだるりさんからの返事が感動的だった。「お手紙本当に嬉しかったです・・! 嬉しすぎて楽屋でこっそり泣いていました。やっぱり、6年やってると何度もくじけそうになる時があるんですよね。でも、その度に太郎さんの笑顔とお手紙に励まされています。私のステージを楽しみにしてくれている人、私という存在を大事に思ってくれている人がいるんだな~ってね。私も、太郎さんのことはとても大切に想っています。デビュー週からのお付き合いですからね。もう他人じゃないですよね(笑) いつも仲良くしてくれてありがとうございます。」これだけで、るりさんと私が踊り子とファンとして、どんなにいい関係か分かってもらえると思う。

 

 今回、満を持して、初日に会いに行った。私の顔を見つけたるりさんの驚き。「きゃ~ん太郎さん!! もしやお身体を悪くされたのでは・・と良くない想像をしておりました。」 

私がストリップ観過ぎで過労死したのかと心配してくれてたのかな(笑)。

まさか、ここDX歌舞伎で私と会えるとは思っていなかったのだろう。るりさんにとっても「今回6年ぶりのDX歌舞伎、とっても楽しみにして来ました」とのこと。当日、ラストポラのとき「今日は会えて嬉しかったわ! 会いに来てくれて本当にありがとうね。」と話してくれた。るりさんに「今週また会えるわよね」と言われ、私は嬉しくて翌日も会いに行った(笑)。

 

 翌日はサプライズがあった。「太郎さんのためにパイパンにしてきたよぉ♪人生初のパイパンです!!」

新鮮な眺めというか、まるで別人を見るように、私は目を丸くする。ポラのとき、るりさんが意識してパイパンを撮らせてくれた。「太郎さん、パイパン好きでしょ?」と言われ苦笑い。「今日は雨の中来てくれてありがとうございました♪ 今日は会えると思ってなかったからびっくりしました!! でもパイパン初日に見てもらえてよかったです♪」 私こそ、まさに記念すべき人生初のパイパン初日に遭遇するとは幸せいっぱいです♪

るりさんもパイパンが気に入ったようだ。「これからもずっとパイパンでいこうかなーと思ってます。とっても楽ちんなの♪」「今日は蒸し暑いけど、パイパンにしたのでだいぶ過ごしやすくなりました♪ パイパンおすすめですよ。太郎さんもやってみたら?(笑)」「パイパン気に入ってもらえてよかった!これからも続けるね。」

 私が手紙で「るりさんがパイパンになった。私も原発の放射能のせいで脱毛しちゃったよ」と話したら「太郎さん、放射能の影響でおぐしが寂しくなってしまわれたのですね・・・(ん・・!? でも初めてお会いした7年前からお変わりない気が・・笑) 私の処理した大量のアンダーヘアーあげればよかったね(笑)」と切り替えされた。パイパンのお蔭で話も弾む。

 

 他にも、最近書いた童話を披露。るりさんは私の大切な読者の一人。「久しぶりに太郎さんの童話を読めて幸せ・・♪」「エロ大人の童話、大好物でございます(笑)」「童話の内容から、太郎さんの悲しみがひしひしと伝わってきました。私は太郎さんの味方だから、今週は思う存分楽しんでねっっ」

 私はるりさんの優しさを全身で感じていた。正直、嬉しくてたまらなかった。

 暗い話ばかりしたくなかったので、意図的にジョーク集を披露。「ストリップジョーク集、超笑ったんですけど!!(笑)」「今日もおもしろい話をいっぱい教えてくれてありがとう♪」逆に、るりさんから「私はポラのポーズで『振り向き』を『クリむき』と一瞬聞き間違えて心臓止まりそうになった事があります」と聞いて爆笑。

 

 意識して楽しい話題をしたつもりだが、るりさんのコメントに何度もほろりとさせられた。

「今週は毎日太郎さんからの熱烈なラブレターを頂けて(笑)るりるりのハートはホクホクですよ。どうもありがとう♪」

「お客様が少ない時や、知ってる人があんまりいない時でも、太郎さんがかぶりにいると『僕がいるから大丈夫だよ』て言ってくれてるみたいで安心するの」

「太郎さんが正面に座ってくれてるとすっごく踊り甲斐があります。今週は結構心細い思いをすることが多かったので・・(泣)」

「今週は太郎さんにお会いできる貴重な10日間なので、1日をいつも以上に時間を貴く感じます。」

 

私はいつも「明後日また来るよ」と言っておきながら、翌日また会社帰りに寄ってしまう。アフター5になると、いくら残業していても「ラストステージに間に合いそうだから行こうかな」と木更津から足が勝手に新宿に向かっていた。

 そのたびに、るりさんが驚き、そして喜んでくれた。「どうしても私に会いたくなったんでしょ!?」と笑顔で迎えてくれる。「『太郎さんが来ているわよ』と前のお姐さんが教えてくれると急にテンション上がるの」「太郎さん、ほんと、るりるりのことが好きなのね」と言われると嬉しくなる。もちろん、るりさんのこと、デビューからずっと好きだよ。

 そんなかんなの繰り返しで、10日間のうち、なんと9日間通う予定。今週は可能な限り、私の時間をるりさんに捧げたい・・・。

 

 るりさんの今回の出し物は、小悪魔ルックで三角定規のようなものを振り回して元気に踊り回る。るりさんらしい、いい作品だ。

 久しぶりにお逢いしたるりさんは女度がアップしていた。以前の髪型はストレートだったが今回パーマがかかっていたのと、黒いアイシャドーで目元がぱっちり。るりさんはデビュー以来かわいさ爆発のロリ系タイプと思っていたが、かわいさを残したまま、いい女系に進化していた。

 そのせいか、懐かしさはもちろんあるが、新人を見るような感覚を覚えた。(初パイパン効果もあるかな、笑)

以前のように、いつでも会えるという安心感はなく、この10日間が経つとまた会えなくなるという刹那さが漂う。限定感があるため、私は全てのシーンを脳裏に焼き付けたくて、夢中でステージに食い入った。

 先ほど、昨年『ストリップにおけるときめきとやすらぎ』という長いエッセイを書いた話をしたが、私のストリップの楽しみは‘新人さんとの恋に落ちるようなときめき’と‘ベテランの姐さんとの心温まるやすらぎ’という二つのキーワードに収斂される。るりさんとは、七年のお付き合いだから典型的なベテランの姐さんとのやすらぎを感じるはず。ところが、今週はまるで新人をみるようなときめきまで感じた。これは私にとって初めての体験であり、感動であった。

 今回るりさんに再会することで、逢いたくても逢えない切なさが胸の中に溢れてきた。やっぱり、ロックのお姐さんは素晴らしい。

 

 

平成23年5月                           DX歌舞伎にて 

 

【事後談】マル秘

 

 上記のレターは、当日休みをとって観劇した5/18に、開演前に書き上げて、るりさんに個人的に渡した熱いラブレターなのだが、渡した瞬間、信じられない凄いことが起こった。

 同時に、るりさんからも私に負けないくらいの熱いラブレターが返ってきた。つまり、同時にラブレター交換が行われた。お互いの想いがタイミングよく伝えられた瞬間だった。

るりさんからの手紙が「もう~太郎さん好き好き超好き大好き。」で始まっていたときには目が点になった。大切な内容なので忘れないよう私のストリップ日記に記録しておきたい。「きゃ~太郎さん!! まさか今日も逢えるなんて♪ 今日5/17は、1回目と2回目、全てのお客様に無視されて泣きそうになりました。というかちょっと泣きました。胃がぎゅーっと縮んでキリキリして何も食べられなかったです。私、けっこうすぐストレスで胃が痛くなるんですよね・・。でも、4回目の出番前に、茶織ちゃんの『るり姐さん!! 太郎さんが来ました!!』の声で生きる気力を取戻し(笑)ステージから太郎さんのお顔を見た瞬間、スッと胃が楽になりました。ホッとして、急におなかが空いてきました。太郎さんの存在の大きさを改めて感じました。私みたいに、太郎さんに助けられていた踊り子って、他にもロックにいっぱいいたと思うんですよね・・。太郎さんも仕事帰りでお疲れでしょうに本当にありがとう。」嬉しい内容だった。たまたまのタイミングかもしれないが、私の存在がるりさんの支えになったんだなぁと感じた。ファンとしてこんな嬉しいことはない。「今週は、寝る前に太郎さんからのラブレターを読みながら寝るのが日課です。眠りに落ちつつ、ジョーク集でクスクス笑ったりして、はたから見たら怪しいだろうなあ(笑)」 今週は、まじめな(?)レターと一緒に、これまで書き溜めたストリップ・ジョーク集を同封していた。いい効果を与えてくれたようだ。

私のラブレターに対して、るりさんから返事が衝撃的だった。「今までで1番熱いラブレターありがとう!! もう太郎さん、私と結婚しようよ(笑)」こんな熱くて嬉しい言葉・・・初めてだよ(涙)。ほんと、すぐにプロポーズしたくなっちゃうよ(笑)。

お蔭で、その後の会話(手紙)はラブレター合戦の展開。

「今日5/19ね、1&2回目はかぶりつきのセンターに知らないお客さんが座ってたんです。3回目は太郎さんが座ってくれたでしょ。やっぱり、踊りやすさが全然ちがうんです。 太郎さんは、こちらが心を込めて一生懸命踊ると、その分笑顔と拍手で返してくれます。 昨夜もラストまで太郎さんがセンターにいてくれて、このまま時が止まればいいのにと思ったよ。」

「かぶりつきセンター席は太郎さん専用席にしてほしいな笑」「鼻の下、思う存分伸ばして下さいね。私も果然やる気が出てきます♪ やっぱり、裸の仕事をしていると「立っちゃった」とか言われると嬉しいものです(笑)」

「西園寺瞳たんのお話、ありがとうございます!瞳たんは私にとって1番大事な相棒です。きりしまひなちゃんの引退週にチームショー「ネコロボRH」をやったのですが、それと同じチームショーを2010年6月の仙台でやったのです、瞳たんと。R(るり)H(ひな)→R(るり)H(ひとみ)というわけです(笑)。その頃にはもう太郎さんとお会いできなくなっていたのね・・。なので、瞳たんとは公私ともに仲良くさせてもらってます。瞳たんは私より2年先輩とは思えない程(笑)ピュアで謙虚な方です。デラカブって、ロックの人もたまにチームショーやってますよね。デラカブでやらせてもらえないかな~。太郎さんにも見てもらいたいな。瞳たんもお話を読むのが好きなタイプの人だから、太郎さんのお手紙をいつも楽しみにしてたんじゃないかな。」 偶然ではあったが、私が西園寺瞳さんの話をしたら、彼女とるりさんがそんなに仲良しだったとは!  話題までピッタシ合致!!!

「太郎さんとの逢瀬(笑)も、あと1日です。今週は私にとってかなりプレッシャーのかかる公演でした。毎日終演が遅い事もあって疲れが・・でも、太郎さんなんてお仕事を終えられてから来てくれるんだもんね。寝不足だったりしているんじゃないですか? 平日の1,2回目に寂しい思いをしても、ラストに太郎さんがいてくれると「ああー今日もいい1日だった♪」と充実した気分で岐路についています。私、ロック以外の劇場に出演する機会が本当に少なくて今回デラカブが入ったこともびっくりでした。でも、初日2回目にいきなり太郎さんがいた時の衝撃はここ最近では他に経験ないです! 9日間、本当にお世話になりました!! ストリップの神様、愛し合う私達をまた引き合わせて下さい・・」

 そして、いよいよ楽日。

「ダンス中に太郎さんのお顔を見た瞬間目がうるうるしてしまって・・・ずっと涙をこらえてたよ。これからも頑張るからね、私!! また会おうね」

 ポラのときに、涙ぐんでくれたるりさん。心底たまらない気持ちになる。

 最高の十日間になった。

 正直、こんな楽しい十日間になるとは予想していなかった。十日間という限定された時間の中だったからこそ、こういう熱い展開ができたのだろう。ロミオとジュリエットの物語は十日間足らずのストーリー。その中でロミオは命がけでジュリエットを愛した。

 今回の十日間の中で、るりさんは私のジュリエットだった。

 るりさん、素晴らしい十日間をありがとう。私はこの十日間を決して忘れません。