今回は、ロックの新人、桜木瑠華さんについて「バスケ人生」という話をします。

 

H25(2013)年4月中の若松劇場は、ロックの鈴木ミントさんや広瀬あいみさん始め、新人の柏木由紀奈さんと桜木瑠華さんが出演し、ロックの豪華メンバー。私はさっそく公演初日の木曜日に会社帰りに劇場に向かう。

新人好きの私は、二人の新人に一目で魅了された。

今回は、その中の一人、桜木瑠華さんについてレポートをまとめた。瑠華さんは今年H25年1月にSNAでデビューしたばかりの新人である。

 

ストリップでバスケットボールを操るステージなんて初めて観た!!!

しかもボール捌きが並みのテクニックではない。軽やかなドリブル、なんと言っても凄いなと感心したのは、目の前の盆の上で静止しているバスケットボールを一瞬でドリブルする技。こんな曲芸は素人には出来ない。かなり強烈なインパクトを受けた。

身長166㎝、体育会系の体つき。まさしくバスケ経験者であることは一目瞭然。まだ二十歳という若さで、笑顔がとてもチャーミングな普通のお嬢さんである。ダンスはまだまだだが、一生懸命さが伝わり好感。ステージの最後に大きな声で‘ありがとうございました’というのがスポーツ系らしく爽やか。「私のステージが終わった後、必ず大きな声で‘ありがとうございました’と言います。元々、声が大きい方ではないのです。気持ちが入れば入るほど大きくなります。」

私は、どうしてこんな娘がストリップの世界に入ってきたのか不思議でたまらなかった。

3日目の土曜日に朝から終日観劇し、手紙好きと分かったので、手紙でいろいろ質問してみた。快く答えてくれた。「質問どんどん承ります。出身は福岡県です。スポーツはバスケを13年間やってました。ダンスは未経験で習ったこともないです。AVは出演していません。」 

名前の由来が面白かった。「名前はスラムダンクからとりました。」苗字は漫画の「スラムダンク」の主人公である桜木花道というのはすぐわかったが、名前のルカは桜木のライバルの流川からとっているのを知ってすごく納得させられた。

瑠華さんが手紙好きだったので文通が弾んだ。六日目に会社帰りに劇場に寄る。当日、来る約束をしていたので、長い手紙を渡された。これだけ長い手紙は初めてだった。

ストリップに入るきっかけを書いてくれていた。「私は、事務所に入り、マネジャーに劇を見に行こうと言われ、浅草に行きました。最初、裸の女の人がステージに現れてすごくビックリしました。何の劇か聞かされていなく、普通の演劇だと思っていたので、私には刺激が強すぎました(笑)。でも、そのお姐さんのステージを観て‘なんて素敵で、すごく魅力的なのだろう。私にも出来るかな!? 人に感動を与えられる人になりたい。’と想い、ストリップを始めました。ダンス経験もなく、不安がありましたが、私のポジティブすぎる性格で、不安がなくなりました。」

そして13年間のバスケ漬けの日々、そして怪我による挫折。ショッキングな内容が赤裸々に綴られていた。きれいな字体で、すごく読みやすい文章なので、長文だけどすらすら読めた。私は、これだけ自分のプライベートを語ってくれる踊り子さんに会ったことがない。それだけ私に対して心を開いてくれたことに感激した。この手紙が私だけに対する個人的なものだったら、こうやってレポートの形に記録したりはしない。ところが、彼女は同じ内容を仙台ロックのトーク・ショーでもお客に語ったので、私のメモリアルにしておきたくなった。

同時に、彼女の手紙の内容が頭から離れず、私は彼女を題材に「虹色の彼方へ」という童話(リアルな小説かな)まで仕上げた。若松では渡せなかったが、次に会う機会に渡せたらと考えていた。

 

さて、若松では瑠華さんを気に入り五日間通い、次に会えるのを楽しみにしていた。そうしたら、翌月五月中の仙台ロックに出演が決まる。私は喜んで土日に遠征した。

この2週目で、瑠華さんと更に仲良くなれればと期待していた。

ところが、事実は小説より奇なり。想定外に、瑠華さんから引退の話を聞くことになる。土曜日の1回目に瑠華さんのトークショーが始まり、「私はダンスが苦手。そしてトークも苦手」と言いながら、一生懸命に自己紹介を行った。私が手紙で知った、バスケット人生について丁寧に語っていた。問題は2回目ポラ時のトークショー。このときに、今でも続けているバスケット活動の中で、小学校と高校の二つのコーチをやらないかという話があり、自分は二股は無理なのでバスケット一本でいくことを決めた!だから、今回の仙台ロックの後、来週の浜劇、そして三連投で6月頭の川崎ロックで引退します!と語った。

 淡々と話す瑠華さんに、お客は皆拍手を贈った。私も、彼女にとってはその選択が正しいと感じた。「いきなりの引退宣言すみませんでした。6月10日まで頑張らせて頂きます。太郎さんからのお手紙は、ずっと大切にしますね。ありがとうございます。」

 翌日の朝、個人的な手紙を瑠華さんに贈り、励ました。以下、そのまま掲載します。

 

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今回は個人的なお手紙を書かせて頂きます。開演前に書いています。

 

突然の引退発言でした。驚きましたが、正直すっと受け入れられました。仙台ロックではトークショーがあるので、一回目でトークは苦手と言いながら自分の言葉で一生懸命に語る瑠華さんに好感を覚えていましたよ。だから二回目に話した内容も自分が悩んで出した答えだと思うとファンとしては納得させられるものがありました。

先月4月中の若松劇場で初めてお会いしました。これまで出会った踊り子さんの中で最も普通のお嬢さんというイメージを受けました。新人好きの私にとってはそれがとても新鮮で一目で気に入り、またストリップの父としての父性本能がくすぐられ、絶対に応援してあげようと思いました。

私のそんな気持ちに応えるように、若松で自分のバスケ人生について丁寧なお手紙を頂き、すごく感激しました。流石にこれだけ長い手紙は初めてでしたよ。でもすらすら読めました。13年間のバスケ漬けの日々、そして怪我による挫折。ショッキングな内容に心が痛みました。よく立ち直ったなと感心しました。

昨日の手紙の手書きコメントにも書かせて頂きましたが、こんなに素直で頑張り屋の瑠華さんがなぜストリップの道に入ってきたのかが気になりました。私はよく、お気に入りの踊り子さんにステージや本人のことを題材に童話やポエムをプレゼントします。瑠華さんのことを考えていたら「虹色の彼方へ」という話ができました。バスケを背景にすると瑠華さんそのものになり露骨過ぎると思い、あえてバレエに置き換えた設定にしました。怪我で挫折した女の子がストリップに出逢って、自分の目標にする虹(道)を見つけるというストーリーです。この中で、私は自分の中に巣食った最初の疑問をつなげようと試みています。

こうした創作活動を通じて、私は瑠華さんという踊り子の人生を見つめていました。ストリップという縁があって、瑠華さんは私の前に現れました。私はこの縁を大切にしたくて踊り子を続けている間は応援してあげようと決意しました。ただ、この子は本当にこのまま踊り子を続けて幸せになるのだろうかと思いました。他に幸せになる道はないのだろうか。あまりにも普通にいい娘だからです。自分の本当の娘のように気かがりになっていました。

昨日の引退発言で、大好きなバスケの仕事を頂いたという話を聞いたとき、「やはり瑠華さんはバスケという縁を大切にすべきだ。バスケ人生が一番相応しい。」と痛切に共感しました。だからこそ、引退発言をすーっと受け入れられました。

 

瑠華さんという素敵な天使がステージに現れ、たくさんの笑顔を振りまいてくれました。いつも手紙の最後に「with you smile」「smile for you」と書いてくれましたが、瑠華さんの最大の特徴(武器)は笑顔でした。全ての苦しみを包み込んで他人に優しさと幸せを与える最高の笑顔でした。この笑顔を私もファンも皆、忘れないことでしょう。

そして、ストリップだから、若くて綺麗な瑠華さんのヌードをたくさん堪能させて頂いたことを心から感謝します。私のオープンのアドバイスを素直に受け入れて、満足いくまで見せてくれてありがとうね。私のニコニコ顔を見れば分かると思いますが、本当に癒されました。お蔭でストリップの父は若返りました(笑)。

たまたまストリップが好きになって、そしてたまたま踊り子と客(ファン)として出会えたわけです。時代や場所が少し違っても出会えなかったわけです。同じ時代を生き、同じ時間を共有できたというのは、なんて素晴らしい偶然なのかな、と思います。縁というのは面白いものですね。

 

人生に無駄なものは何もない!

私はいつもそう思っています。踊り子という誰もが経験できない仕事を経験できました。これは瑠華さんのこれからの人生にプラスになってくれるものと信じます。千葉さんや私のようなファンと出会えたこともストリップの収穫と思って下さい。(^0^)

 短い間でしたが優しく接して頂けたことを心から感謝します。今日は、深夜バスで帰るので三回目まで心置きなく応援させて頂きますね。

 これからの瑠華さんの人生に幸あることを祈念します。

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 瑠華ファンの方から、瑠華さんは高校卒業後、モデルの仕事をやっていたと聞く。最初はウェディングドレス等に始まり、そしてヌードへ。ストリップに入って来たことがなんとなく理解できた。

 そしてストリップを卒業して、ふつうのお嬢さんに戻る。静かに、彼女の幸せを願いたい。

「若松から今までありがとうございました。本当にお父さんのような存在でした。決してエロポラは撮らない太郎さん。守られている感じがしました。アドバイスもありがとうございました。太郎さんに‘感謝’」

 すてきな雛鳥が自分のところから巣立っていくような、嬉しいような、淋しいような気持ちになった。たった二週間のお付き合いだったが、瑠華さんとの出会いはひとつのドラマであった。このレポートでしっかりメモリアルしたい。

 

平成25年5月19日                        仙台ロックにて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『虹色の彼方に』   

 

 

「今の私は何色かしら?」

 

 たくさんのスポットライトがルカを七色に染める。

 ルカは、軽妙なステップで踊り出す。たくさんのルカ・ファンが手拍子で盛り上げる。ルカは笑顔を振りまき、汗を飛び散らす。汗がダイヤモンドのように輝く。

 

 ここが私のステージ 

 ようやく自分の居場所を見つけた

 今の私は何色に見えるかしら?

 

 

 ルカは小さい頃から空高くかかった虹を眺めるのが好きだった。七色の虹を見ながら「今の私は何色かしら?」と呟いた。

 ルカはプロのバレリーナを目指していた。両親の期待を背負い、三歳の頃からバレエ漬けの日々を送っていた。

 恋愛をすることさえ許されなかった。高校二年の時、一度だけ恋愛体験をしたきり。当時は恋愛よりもバレエが好きだったので、拘束されているとは思わなかった。

 ある日、コンクールを前に激しい練習をしていて、足に激痛が走った。靭帯断裂&半月板損傷で全治一年半・・。手術をするしかない・・けど、この世界では身体にメスを入れることはバレエ生命を断つことにつながった。

 ルカは夢を諦めきれず、もう一度バレエがやりたいとリハビリに励んだ。ところがリハビリのやり過ぎでまた手術しなければならなくなる。完全に夢は断たれた。

「今の私は何色かしら?」

 真っ赤な血が流れ、気分は真っ青

 

 目標を失ったルカは生活が乱れていく

 恋愛に憧れてもいた

 美しいルカに男たちが群がった

 ルカは声をかけられるまま いつしかAVの道に入る

 お金欲しさに風俗も経験した

 楽しい世界ではあったけど自分の居場所とは思わなかった

「今の私は何色かしら?」

「私はどこに行けばいいのかしら?」

 

 ふと、ラジオから耳触りのいい音楽が流れてきた

 軽快でノリがいい しかも優しくメロディアス

 NE-YO(ニーヨ)の「Let Me Love You」という曲だった

 今の自分を好きになりなさい そうすれば他人を愛せる ♪

 そう思うと自然に涙がこぼれた

「今の私が本当にしたいことって何かしら?」

 無性に身体を動かしたい・・・

 踊りたい・・・ そう!踊りたいの!

 

 そしてストリップに出会った

 そこは音と光の世界

 ステージの上で自由自在に踊れる

 あぁ ここが私の居場所

「今の私は何色かしら?」

 ステージの白い幕が大きなスクリーンになり七色の影を映していた

 

                                    おしまい