ロックの踊り子、藤月ちはるさんについて、「アイドルという名のストリッパー」(その2)という題名で語ってみたい。
H26年9月28日(日)、仙台ロックでの今週二度目の観劇レポートです。
今週は五日間、しかも終日たっぷりと、ちはるワールドに浸れ、最高に幸せな時間を過ごせた。今回のちはるWEEKにより、ちはるさんとの距離を縮められ、今後ちはるファンとして応援していく礎になったと確信しています。素敵な思い出に心から感謝・感激です。
ちはるさんとの大切な思い出をしっかり記録しておきたいので、観劇レポート続編を書かせて頂きます。昨日のラスト回、「ステージを観ながら、また一生懸命メモされていましたね」としっかり気にされていましたね。はい、ご期待通りのレポートです。(笑)
今回は「フェアリー期」の一個出しかと思いきや、途中から「コウノトリ期」との二個出しに変わりました。この演目は既に東洋で拝見している。「フェアリー期」がかわいさでぐいぐい押すのに対して、「コウノトリ期」はシリアスなドラマをしっとり演じており、二つは装いが異なり、ちはるワールドの二つの味が楽しめるのが嬉しかった。
演目「コウノトリ期」を私なりに解釈してみたい。
最初に、小鳥のさえずりが聞こえる。平和な様が漂う。一人の美しい女性が現れ、ピンクのダイヤを高く頂く。それは男女の<愛>の象徴。生命の誕生は男女の愛から始まる。
コウノトリが現れる。白い羽根に包まれたドレス姿。頭にも白いリボン。よく見ると銀のピンが散りばめられ白と銀のコントラストが崇高なイメージを増す。銀のブレスレットも輝く。白いドレスの裾をまるで長い羽根尾のごとく振る。裸足の爪先に白いアクセント。赤ちゃんを運んでくるという厳かな清楚感が全身に漲る。
一旦、衣装を脱いで全裸に。後姿が美しい。これが赤ちゃんの姿に重なる。
そして、裸体の上に、薄緑の布に金の刺繍が入った貴品あるベールを頭からかぶる。胸元に硝子の花のペンダントがキラリ。出産し子を授かった母親の喜びを感ずる。
そのままベッドへ。コブクロの名曲「蕾」を女性ボーカルが歌う。先のピンクのダイヤが再登場。今度は<命の芽生え>の象徴か。ちはるさんの裸体の美しさが生命の輝きを演ずる。
愛の営みから赤ちゃんの受胎・誕生までを美しい調べで奏でている作品。
表面的な美しさを鑑賞できればそれでいいのだろうが、ステージを観ていて、内面に突き刺さるものを覚えた。それは、ちはるワールドとは全く趣向が違うのだが、ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクが接吻・抱擁・受胎などを描いた作品群が私の脳裏を過った。有名な『叫び』を始めとして心の内面を鋭く描くムンクの強烈な作風が、不思議にもちはるさん演ずる「コウノトリ期」に重なる。
演じているテーマは物凄く重いものだが、それをちはるさんのかわいさがオブラートに包んでいるのではないか。かわいい笑顔でさらりと演じているが、単にそれだけではない気がしてきた。それにしても、ちはるさんはとてもいい動きをしている。ダンスの心得があるのだろう。
先のレポートで、AKBにいるようなアイドル顔のちはるさんが何故にストリップの世界にいるのかなと不思議に思うと書いた。その理由がやっと分かったような気がする。ちはるさんは単なるアイドルではなく本物の表現者(アーティスト)なんだと。
今週、手紙を通じてたくさんのやり取りをさせて頂いた。私の手紙に対する感性の良さを覚えた。私の童話をすごく喜んで読んでくれた。
私も表現者なので太郎ワールドを持っている。同じ表現者として、今回、ちはるワールドと太郎ワールドを行き交いながら認め合えるものを共有化できた。
私がNHK朝の連続小説『あまちゃん』をモチーフに「アイドルという名のストリッパー」というストリップ童話を書いてプレゼントしたとき、主人公・天野アキを演ずる能年玲奈さんが好きと話して喜んでくれた。私は調子にのって得意の親父ギャグ・下ネタで「あまちゃんストリッパー」という続編を書いて渡した。どう反応するかなと思いきや、ちはるさんの「太郎たんは下ネタでさえもメルヘンですね」という感想がGood! 私と波長が合うのを強く感じた。この娘とは相性がいい!仲良くなれる!と確信した。
ちはるさんは存在そのものが童話のよう。接していて楽しいし、とても面白い。
これからもたくさんのちはる物語が書けそうで私はウキウキしている。
デビュー三年目の遅かれしファンですが、数あるちはるファンの片隅にでも居させて下さい。これからも熱烈に応援させてもらいます。
はい、これは観劇レポートという名のラブレターでし(笑)。
平成26年9月 仙台ロックにて
『あまちゃんストリッパー』 (番外編)
~藤月ちはるさんに捧げる~
あまちゃんは初めてステージに出ました。
一瞬、足がすくみました。
でも、ストリッパーになることを心に誓ったのだからと、意を決して、初めて海に飛び込む海女の気持ちで、ステージに飛び込みました。
ステージが金魚鉢になりました。
あまちゃんが飛び込んだ金魚鉢の周りに、たくさんの赤い出目金がいて、金魚鉢の中のあまちゃんのことを眺めています。
あまちゃんの陰毛が岩場に張り付く藻のように揺れています。
あまちゃんが少し足を開くと、出目金さんの目が飛び出そうな感じになります。これが面白くて、次に「牡蠣(かき)をどうぞ!」「蛤(はまぐり)をどうぞ!」と言いながら、水槽に張り付くように見せました。
すると金魚と一緒に観ていたエビさんがエビ反りになってひっくり返りました。あまちゃんは大笑い。
たこはメロメロに骨抜きになって観ています。
ヒラメやカレイは上目づかいで眺めています。
不思議な光景。でも、あまちゃんは彼らがたまらなく愛おしい存在に思えました。
今度はステージがプールになりました。いや、正確にいうとステージの周りがプール。あまちゃんは、客席に飛び込みました。
お客さんは驚きました。
あまちゃんは得意の潜水遊泳を始めました。お客さんのたくさんの竿(さお?)に掴まりながらスイスイ泳ぎ回りました。
なにはともあれ、お客さんは大喜び♪
あまちゃんは絶大な人気を誇るアイドル・ストリッパーになりました。
おしまい