今回は、ロックの踊り子・徳永しおりさんの演目「カリオストロの城」について、「しおりさんに心を盗まれて」と題して語ります。

 

 

 H29年3月中、徳永しおりさんが二度目の大阪東洋ショー公演。前回のH28年10月前半以来、半年ぶりになる。しおり人気が関西に定着してきた証拠。しおりファンとしては今後も定期的に大阪東洋にのってほしいところ。

今週3月中の香盤は次の通り。①美里麻衣(東洋)、②六花ましろ(道劇)、③上野綾(東洋)、④前田のの(ロック)、⑤徳永しおり(ロック)〔敬称略〕。今週は六花ましろさんと前田ののさんが東洋初乗り。

 

本公演の徳永しおりさんは二個出し。1.3回目は演目「カリオストロの城」、2.4回目は演目「Love Song」。後者の演目は銀色の衣装に身をくるみ激しいダンスを披露。半年前の前回と比べて、動きもシャープになり、ますます女性の色香を漂わせている。OPショーでもサービス精神旺盛で嬉しい限り。

 

さて、今回は、「カリオストロの城」の作品について詳しく紹介する。

前回レポートさせて頂いた「マクロス」に引き続き、アニメ映画から題材を引き出している。今回のアニメ「ルパン三世」は我々おじさん世代にも馴染の深い作品。ここで取り上げた映画「カリオストロの城」は1979年に制作・公開された「ルパン三世」劇場用映画のシリーズ第2弾で、宮崎駿監督の劇場初監督作品として知られる名作アニメ。

以下に、簡単にあらすじを話す。・・・

盗み出した大金がゴート札と呼ばれる偽札であることに気付いたルパンと次元は、ゴート札の秘密を探るため、カリオストロ公国へやって来た。そして謎の男たちに追われていた少女クラリスを助ける。

少女はこの国の亡き大公の娘クラリス。彼女は、父に代わって国を治めているカリオストロ伯爵に結婚を迫られたため、伯爵の居城から逃げ出したのだ。ルパンは追っ手を撃退したが、クラリスは別の追っ手に連れ出されてしまう。

クラリスを救い出そうと城に潜入するが、失敗して胸を撃ち抜かれる。数日後、昏睡から目覚めたルパンは、クラリスと伯爵の結婚式に忍び込み、クラリスを救出する。

クラリスはルパンについていくことを望んで胸にすがるが、短く葛藤したルパンはクラリスを置いて去っていく。

最後の場面。ルパンを追って来た銭形警部が、「ルパンは大変なものを盗んでいった。それはあなたの心です。」と言い当てると、クラリスは顔を輝かせて「はい」と答える。

 

 さて、このあらすじを踏まえて、しおりさんのステージ模様を紹介する。

最初に照明が付くと、しおりさんが盆の上にいた。白いブラウスに紫のスカートという清楚な服装で登場。襟元から赤いリボンが垂れる。なんて清純な美少女像。

黒いハイヒールを履いて、盆から舞台に移る。舞台の上には椅子が置いてあり、そこにルパンが脱いだ青緑色のジャケット。彼女はそのジャケットのポケットから一輪の赤い花を出す。少女に対するルパンの愛か。そして、そのジャケットは椅子からはらりと落ちる。(ちなみに、ルパンのジャケットは赤い時もあれば、青緑色の時もある。この映画では青緑色となっている。)

ピストルの音が聞こえ、場面が一旦暗くなる。

白いワンピースドレスで登場。肩には白い刺繍入りの布を掛け、清楚ないで立ち。結婚式のウエディングドレスをイメージしているのかな。

最後に、水色のナイトドレスに着替えてベッドショーへ。右肩のみピンク色になっている斬新なデザイン。透け透けでふわふわなドレス。盆の上でドレスを脱ぐと白いガーターが見える。下着は付けておらず、しおりさんのパイパンが目に眩しい。

かぶりの近くでベッドショーを眺める。アクセサリーとしては右手中指に指輪。他にはアクセサリーなく、マニキュアもない。しおりさんの美しさには余分なものは要らない。ただただ、彼女の素の美しさに酔いしれたい。

 ベッドショーで、しおりさんが「あの人は何も盗っていかなかったわ。私のことを救って下さったのです。」という台詞を吐く。

 ラストの場面。盆から舞台に戻ったしおりさんは、落ちていたジャケットを再び椅子に掛け直す。ルパンのことを思い出しているのだろう。

 

 観客は、自分がルパンになりきって、しおりさんの心を盗めないものかと観ている。ところが、観客こそがしおりさんに完全に心を盗まれている。そう、彼女の美しさの虜になっている。

 

 

平成29年3月                         大阪東洋ショー劇場にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ルパンが盗めなかったもの』 

~徳永しおりさんに捧げる~

 

 

 ルパンは、峰不二子にぞっこんでした。世界中の財宝を彼女にプレゼントしてもいいから、彼女のハートを射止めたいと思うほどです。

 しかし、峰不二子は、愛に縛られるのは嫌いで、自由を欲するタイプ。でも、愛されるのは大好きで、美しいと称賛されるのは大大大好きでした。しかも、一人の男性から愛されるのではなく、たくさんの男性から愛されることを望んでいました。

 

 いつしか、峰不二子はストリッパーになっていました。

 煌びやかな衣装を身につけ、自分の美貌に男の目を釘付けにするストリッパーという仕事は自分にとって天職と感じました。

 それを聞いて、ルパンは驚きました。

 ルパンは不二子を自分だけのものにしたかったので、多くの男性の目に不二子の裸体を晒(さら)すことに我慢ができません。ルパンは不二子に相手にされないことは分かっていましたが、ストリッパーになった不二子のことが気になって仕方なく、とうとうストリップ劇場に足を運んでしまいました。

 

なんと、不二子はルパン三世のテーマ曲にのって、ルパンを演じていました。目が覚めるような真っ赤なダブルのスーツ姿で登場。赤の中に黒をポイントして置く。黒いシャツを着て、黒い帽子を小粋にかぶり、黒い靴を履く。たまらなく恰好いい。不二子はルパンの気持ちに応えられない想いをその演目に込めていました。

 ステージがクライマックスになり、不二子がステージで衣装を脱ぐ。ルパンの目は不二子のヌードに釘付けになりました。

 不二子のヌードは、たくさんの観客の熱い視線を浴びて輝いていました。まさに、ビーナスの輝き、ダイヤモンドの輝き。それは、不二子の美しさは沢山の男性のLOVEビームにより高まり、ルパンという男性一人の檻の中に納まりきれないことを示していました。

 ふと、周りを見たら、あれあれ、ルパンの仲間の次元大介と石川五ェ門もちゃっかり観に来ています。また銭形警部も仕事にかこつけて観ていました。みんなが不二子の美しさにうっとり見とれていました。

 

 ルパンは思いました。

「わたしは世界中のどんな財産・秘宝をもこの手で盗むことができたが、たったひとつ、不二子の心だけは盗むことができなかった。」

 

                                   おしまい