みおり舞さん(ロック所属)の、大阪東洋ショー劇場のH30(2018)年11月結における公演模様を、演目「キューピット」と初の和物「ファンタスティックプリンシパルピエロ」を題材に語りたい。
H30年11月結の大阪東洋ショー劇場に、初日から顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①榎本らん(東洋)、②夏木りりか(ロック)、③雪芽さゆり(ロック)、④鈴木千里(ロック)、⑤みおり舞(ロック) 〔敬称略〕。今週は夏木りりかさんが引退前ラスト関西、そして雪芽さゆりさんが東洋初乗りとなる。
先週はDX東寺で中条彩乃さんの周年作に釘付けになっていた。なんと周年作二つとも、みおり舞さんが作ってくれた作品と分かり感激。今週はスタートから、中条彩乃さん絡みで気分も話も盛り上がる。
ちなみに、みおり舞さんが他の踊り子さんにたくさん作品を提供しているのを知って驚いた。「中条ちゃんの観てくれてありがとう。嬉しいな。なんかそれぞれ踊り子の踊り観るとダンスが浮かぶの!! 他の人のも是非観てね。」えっ!?他には誰の作品があるの?「他の人は、ののてぃんと、まゆかなぁ。コンスタントにアイドルとかポラ館の振付け月に3,4回は入るのでちゃっかり先生や衣装屋も始めてるのです!!」「まゆは最近‘まゆふゆ’を、ののてぃんは‘星’のやつが私です。衣装はうじゃうじゃ出回っていて、、もうそろそろツイッターやwebができると思います。お楽しみに!!」「12月頭も他の人の5作品つくります。」いろいろ教えてもらい話が弾む。
バレエという踊りのスペシャリストだけでなく、音楽や衣装のセンスがめちゃめちゃいい。才能に満ち溢れている。もしかしたら絵も上手いかも?(笑)
さて、今週前半は、1,3回目ステージは演目「キューピット」、そして2,4回目は初の和物「ファンタスティックプリンシパルピエロ」の二個出し。
さっそく、内容を紹介する。
演目「キューピット」は、初出しが2018年2月中の横浜ロック座。バレンタイン作品。
「真夏の世の夢」のパックからインスピレーションして作っている。そういえば、私は非ロックの踊り子さん二人の「真夏の世の夢」の演目を観ていた。二人ともユーミンの曲「真夏の世の夢」を使っていて、かつティンカーベルのような緑の妖精の恰好をしていた。今回のみおり舞さんの作品は、この二つの要素が無かったため「真夏の世の夢」のパックと気づかなかった。最初「恋のキューピット」かなと思っていた次第。今更ながら、他の要素からすぐに「真夏の世の夢」とピンと気づくべきだったと反省しきり(笑)。
最初に、メンデルスゾーンのクラシック音楽「真夏の世の夢」が流れる。『夏の夜の夢』(ドイツ語: Ein Sommernachtstraum)は、フェリックス・メンデルスゾーンが作曲した演奏会用序曲(作品21)及び劇付随音楽(作品61)である。いずれもシェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』が元になっている。中でも『結婚行進曲(英語版)Hochzeitsmarsch』が特に有名。
白い妖精が現れる。髪はショートヘアな白いウエッグ。肩出し。胸から下の白い衣装を肩紐で吊るす。上着には銀のポチポチ、スカートは鳥の羽根のよう。背中に小さな天使の羽根。バレエの白いサポーターを履いて華麗に舞う。
音楽が途中からストラヴィンスキーの「Apollo」に変わる。 『ミューズを率いるアポロ』(ミューズをひきいるアポロ、Apollon Musagète )はイーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲したバレエ音楽。『ミューズを導くアポロ』、『ミューズを先導するアポロ』、とも。ストラヴィンスキーの新古典主義時代の代表的な作品の一つである。
ここで一旦、暗転。
黒いサングラスをして現れる。背中の白い羽根を取り、首の周りに、白い首輪と白い肩掛けをしている。今度は白いブーツを履いて、軽快な音楽に合わせてロボットちっくな踊りを披露する。
音楽はAmPm feat. Michael Kaneko の「Best Part of Us」。とてもテンポのいい曲。初めて聴いたので興味をもってネットで調べて驚いた。2017年3月にデビュー曲「Best Part of Us」をリリースしたクリエイティブユニット、AmPm(アムパム)。本人たちの素性も年齢も非公表、覆面の二人組だ。この無名の日本人ユニットが、メジャーレーベルや大手事務所の力も借りず、インディペンデントな体制のまま世界進出を果たし成功を手にしているというのだ。この選曲だけでも恐れ入る。
また暗転して、着替える。
また白い羽根を背中に付けて、上下セパレートな白い衣装で登場。弓矢を射るため、片方の肩を露出している。バレエのサポーターを履いている。黒い弓と赤い矢を数本持ってきて、盆前で客席に向かって矢を放つ。屋の先端部分はハートマークになっていて柔らかい素材。少なくともこの時点で「真夏の世の夢」のパックと気づくべきだったね。(ペコリ)
音楽は、シーアの世界的大ヒット曲「シャンデリア」(Chandelier)。2014年3月17日に発売されたシーアの17枚目のシングル。2014年7月4日にリリースしたアルバム「1000 Forms of Fear」の先行シングル。シーア・ケイト・イゾベル・ファーラー(英: Sia Kate Isobelle Furler、1975年12月18日 - 現在42歳)は、シーア([ˈsiːə])の芸名で知られるオーストラリアの歌手、ソングライター。2013年からSiaはメディアに顔を見せなくなったため、リリース後の音楽番組では背中を向けて歌うなどのパフォーマンスを行った。 Ryan Heffingtonが振付を担当したミュージック・ビデオは同年の「MTV Video Music Awards」で「最優秀ビデオ賞」と「最優秀振付賞」にノミネートされ、「最優秀振付賞」を受賞した。出演したマディー・ジーグラーはこのMVで一躍有名になった。 翌年・2015年の「第57回グラミー賞」では、「最優秀レコード賞」「最優秀楽曲賞」「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス」「最優秀ミュージックビデオ」にノミネートされた。プロデュースを担当したGreg Kurstinは「最優秀プロデューサー」にノミネートされている。同授賞式でのパフォーマンスではやはり後ろ向きで歌った。
そのままベッドショーへ。
ベッド曲は、リベラの「Far Away~彼方の光~」。天使の歌声にうっとりさせられる。リベラ(Libera)はイギリスの作曲家ロバート・プライズマン(英語版)が創設・主宰し、サウスロンドンを拠点として活動している少年合唱団。正式発足は1998年。 この曲は、日本の作曲家・ピアニスト村松崇継が作曲しロバート・プライズマンが作詞をした。NHK土曜ドラマ『氷壁』の主題歌として注目を浴び、パナソニックVIERA(2009年9月)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(2011年冬)のテレビCMにも採用された。
次は、初の和物「ファンタスティックプリンシパルピエロ」を紹介する。
この作品は、初出しが今年9月中の川崎ロックで、そこの照明の平塚さんが命名してくれたとのこと。みおり舞さんのBD作品になる。
初の和物で、「もう13作品もやってきてそろそろ和もやろうかななノリ。浅草ではバックダンサーで和も多いので着付けの早着も慣れているので。」
また「人の成長や夢がテーマ。女の子が大人に憧れて紅をひいて大人の自分を想像する作品。子供ってすぐに何でも気に入るから、子供の世界を表現したくて。」と教えてもらう。
最初に、鏡台の前に、おませな少女が登場。赤い髪飾りを付け、鏡を覗き込む。お化粧に興味津々な表情を浮かべる。
衣装は、白い花柄の着物姿。帯は黒地に金と赤の模様が入る。着物の上の部分をはだけると、下にオレンジの襦袢が現れる。白い足袋を履いて、音楽に合わせて舞い踊る。
和物なので出だしは邦楽かなと思い気や、洋楽「私のお気に入り」(原題:My Favorite Things、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』のうちの一曲。リチャード・ロジャース作曲、オスカー・ハマースタイン2世作詞。)。それが、とても着物とマッチしていたのでビックリ。
音楽が変わる。なんと私の好きなジブリ音楽が二曲続く♪ どちらも作曲家久石譲さんの神曲である。これが和物にとてもよくマッチしている。一曲目は映画『となりのトトロ』から「風のとおり道 feat 吉田兄弟」、二曲目は映画『千と千尋の神隠し』より「あの夏へ」。
なんか不思議な気持ちになる。ジブリの曲って亡くしてしまった人のことを思い出してしまうような悲しく美しい曲が多いよね。
おませな少女が鏡台の前で、母親の紅を使い唇に塗る。赤い髪飾りを取り、キラキラした紫の櫛(くし)を付ける。扇子をもって舞い踊る。
途中で、着物を脱ぐ。赤い襦袢も脱ぐ。次に白い襦袢も脱ぐ。そして、赤い襦袢に着替える。襟元に蝶・星・蝶と並ぶ白い刺繍マークが入る。とても気品ある着物。
音楽が変わる。
鏡台でイヤリングを付けて、裸足てベッドショーへ向かう。
ベッド曲は、バングルスのヒット曲「エターナル・フレーム」(Eternal flame)。1989年に全米で第1位となった。邦題は「胸いっぱいの愛」。日本では結婚式のBGMなどでよく使われている。バングルス(The Bangles)はアメリカの女性バンドで1980年代に数々のヒットを放った。ヴォーカルのスザンナ・ホフスと、ビリー・スタインバーグ、トム・ケリーの3人による共作。スタインバーグとケリーは、マドンナの「Like a Virgin」、ハートの「Alone」、ホイットニー・ヒューストンの「So Emotional」、シンディ・ローパーの「True Colors」など数多くのヒット曲を生み出したソングライターコンビとして知られる。
盆の近くに来たのでアクセサリーを目で追う。白い首輪からたくさんのガラスが数珠状に丸く垂れる。右手の薬指と小指に純金のリング。マニキュアはしていない。
立上りは、Ms.OOJAの「接吻 kiss」(せっぷん キス)。元々この曲は、1993年11月10日に発売された、ORIGINAL LOVE通算5枚目のシングル。女性ボーカルだと増々セクシーに聴こえる。
いったん幕が締まり暗くなる。これで終わりかと思い気や、鏡台の前の少女にスポットライトが当たる。ユメ落ちか。「ごめんなさい~ママー」と叫んで終わる。
平成30年11月 大阪東洋ショーにて
【みおり舞さんからお返事】
演目「キューピット」は「真夏の世の夢」からインスピレーションを受けて、もちろん本はオリジナルで、おさぼりキューピーが久々に仕事しようと思ったら・・・矢を落として・・・街に行ったら・・・思ったより人々は喧嘩していたという話