以下に、平成21年6月5日から29日までのロック座25周年特別興行第一弾の観劇レポートを記しました。

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今回の公演は観に行く前から、なにかとごたごたした。

最初は特別公演と思っていなかったので、最近応援し出した新人の光矢れんさんから是非浅草ロックに観に来てねと言われていたので、新人の晴れ舞台を是非とも応援に行かねばと思っていた。ゴールデン・ウィークに光矢れんさんと一緒に浜劇に出演していた桜庭彩さんも浅草にのると知って、ちょうど二人を一緒に応援できると喜んでいた。

そんな折、覚醒剤で捕まって執行猶予中の小向美奈子さん(24)が特別ゲストとして浅草公演に出演するという記事がスポーツ紙に出た。執行猶予中にストリップに出演して問題ないのだろうか。世間の話題がいっきに小向さん出演に向かい始めた。私としてはれんさんや彩さんを静かに応援したかったので正直言って迷惑な感じを覚えた。

しかも、伊沢千夏さんまで出演することになった。彼女はずっと浅草しか出演していなかったが今年に入って川崎ロック公演で仲良くなった。浅草にも是非とも観に来てほしいと言われていたので、機会があれば応援に行く気になっていた。

他にも、ずっとファンとして応援している加瀬あゆむさんがいる。

これだけお気に入りの踊り子さんがそろった公演なので是非とも足を運ぼうと思っていたものの、小向さんの存在が気になる。

 

案の定、小向さんの話題で、初日6/5(金)の浅草ロック公演は開場前に300人もの客が朝早くから並んだ。ところが警察が介入し一時公演中止かと大騒ぎ。TVでその様子が実況中継されていた。

私はちょうどその日、出張で東京にいた。仕事帰りに新宿ニューアートに寄ったら、浅草ロックに早朝並んでいたという客の何人かが新宿ニューアートに流れてきていた。彼らとこの話題で盛り上がった。結局、その日の浅草公演は12時半開演の予定を17時開演に延期されてスタート。

もしかしたら、小向さん問題で今回の浅草公演は中止になるのではないかという不安が過ぎる。私服警官が一般客を装い入り込んでいるという噂があり、小向さんが露出し過ぎると逮捕され公演中止の惧れがある。そうなったら他の踊り子さんにとって甚だ迷惑な話だ。一方、客の立場としては、ストリップなのに見たいものが見れずに高い入場料を払わされるのも納得いかない。

小向さんが出演しているために今回の入場料は8000円と高い。お気に入りの踊り子さん目当てで何回も通う予定だったファンには厳しい。もしや小向さんが降盤することになったら料金が下がるかもしれない。などなど、ストリップ仲間の間で憶測が飛んだ。

ともあれ、公演がスタートすると、初日のTV放送やスポーツ紙の表紙を飾ったことが

宣伝効果となり連日超大入りとなっている。連日400~500人の入場者数がいて、今公演を通じて一万人以上の観客動員、一億円近い興行収入が見込まれているらしい。浅草ロックとしてはホクホクだろう。

 

 話題先行の浅草公演なので、私の親しいストリップ仲間と情報交換しようと話すものの、不思議なことにまだ誰も行っていない。逆に私が行っているものと思って、彼らから聞いてくる有様。すごい混雑と聞いて、みんな足が向かないようだ。「小向(こむかい)が出るので、混むかい?」なんて詰まらないダジャレを言ったりしている。(笑)

 既に観に行ったという方がいたので聞いてみると、「平日の会社帰りに行ったんだけど、すごい混雑で人の頭しか見えなかった」という話。そんな話を聞いていると、ますます気が引けてくる。無理して行くより、ふつうの劇場の方がいいや、なんて考える。

 そうこうしているうちに、どんどん日が経って、公演も終わりに近づいた。

 やっぱり行きたい! お気に入りの踊り子さんの晴れ舞台を一目だけでも観てみたい!

 6/28(日) 楽日前日の日曜日ではあるが行くことに決めた!!

 

 さて、当日早朝9時前に浅草ロック到着。既に先客が階段のところに並んでいて私は15番目くらい。初日は早朝5時くらいから並んでいたと聞くから、だいぶ熱は冷めてきたか。でもその後どんどん客が並び始め、通常開場11時半を少し早めて11時に開場したときには100人近くいたようだ。

 入場時にカバンのチェックが厳しく行われた。カメラ、ビデオ等がないかを確認している。盗撮して写真誌に売った客もいたからなぁ~仕方ないね。

 入場して直ぐに席取り。盆周りから花道にかけて丸イスが30席ほど置かれている。盆周りの椅子から順に埋まっていった。私はステージに向かって左側の盆横の席を確保した。いい位置を獲れた。浅草はふつうの席は盆から少し離れて設置されているので、盆周りにこうやって丸イスを置かれると、後ろの席からは人の頭が邪魔になって肝心のところが見えないようだ。そう考えると、朝早くから並ぶ価値はある。ただ丸イスは公演初期と土日だけ置いており、平日はないと聞いた。なお、丸イスに座ると近くで見れていいのだが、欠点がひとつあって、ベッド中に盆がぐう~んと持ち上がると何も見えなくなること。これが二三度あったが、劇場側も分かっていて極端なことはせず、それほど気にならなかった。

 一般席は150席ほどあるし、それに丸イスを加えると180席くらいになる。入場時にはまだ席に余裕があったが、12時半の開演前には席は全て埋まり、立ち見の人ができていた。ただ人の頭しか見えないというほどの混雑ではなく、立ち見でも余裕で観劇できる。

 

 さて、いよいよ開演スタート。香盤は次のとおり。

1景.加瀬あゆむ(沙羅・月川・エミリ・くろまめ・PB1・PB2)
2景.月川ひとみ(伊沢・沙羅・桜庭・空)
3景.光矢れん(エミリ・くろまめ)
4景.沙羅(伊沢・加瀬・桜庭・月川)
5景.伊沢千夏(加瀬・エミリ・くろまめ・PB1・PB2)


1景.沙羅(クラウン・エミリ・くろまめ・PB1)
1景.桜庭彩(小向・空・光矢・クラウン・PB3・PB4)
2景.小向美奈子デビューウィーク (デビュー:6/5)(沙羅・クラウン・PB1・PB2・PB3・PB4)
3景.空まこと(小向・月川・光矢・クラウン・PB2・PB3・PB4)
4景.加瀬あゆむ光矢れん(小向・伊沢・クラウン)
5景.小向美奈子デビューウィーク (デビュー:6/5)(桜庭・空・クラウン・PB1・PB2・PB3・PB4)
6景.フィナーレ(出演者全員)

 

今回は特別興行なのでタイムテーブルがいつもと違う。通常は5回公演だが、今回は4回公演になっている。
 ちなみに、一回目公演は一部12:30 - 13:40で、二部13:50 - 14:50

     二回目公演は一部15:00 – 16:20で、二部16:30 – 17:30

三回目公演は一部17:50 – 19:00で、二部19:10 – 20:10

四回目公演は一部20:30 – 21:40で、二部21:50 – 22:50

 

 特別公演だけあって、全体として華やかな内容。

 出だしは太鼓囃しで盛り上がる。加瀬あゆむさんが熱演していた。

 どの踊り子さんも練習の成果がよく出ていて、ぐいぐいステージに引き込まれる。

そんな中でも、私は特にお気に入りの踊り子さんを目で追いかけた。

 光矢れんさんはバレエの特技を活かした演技で客の目を楽しませていた。盆の上から、私の方にチラッと視線を送ってくれた。

 桜庭彩さんも新人らしい笑顔をふりまいて頑張っていた。盆の上でぐるっと顔見せするときに、チラッと私に気づいてくれたようだ。

 出し物として私が一番感激したのは、伊沢千夏さんの「からくり人形」。裏方が操る通りに機械的に演じていた人形が、やがて生命をもち自ら演じ出すストーリー。相当な練習量と彼女の踊りセンスの高さを感じ入った。裏方役のくろまめさんの演技も光っていた。千夏さんのステージは川崎ロックで拝見していたが、そのときの日本舞踊もステキだなぁと感心していたが、ここ浅草の舞台で改めて彼女の素晴らしさに見入った。

 

 ところで、二景が始まるとき、最初にお目当ての桜庭さんが出てくるものと期待して観ていたら、一人よく知らない方がステージ中央に出ている。なんとそれが小向さんだった。(笑) 私にとっては小向さんはお目当てではなかったが、なにせ今回のスペシャルゲスト。少し詳しくステージ風景をレポートしよう。

 元グラドルだけあって確かにかわいいルックス。しかし他の踊り子さんと比べると太めなので動きが鈍い感じがした。第二部では男性ダンサーが三人登場する。小向さん一人の動きではとても場持ちがしないが、彼らの演技が小向さんの演技を非常によくサポートしていた。ある男性ダンサーは小向さんを後ろから抱きしめたり、抱き上げて、激しいセックス・シーンを見せたりする。そこがひとつの濡れ場的演出。

 二景のラストには、彼女の自慢のバストまで披露。ベッド下着姿で登場し、移動盆のクッション上で乳出し。移動盆から降りず、そのまま立ち上がり、自慢の‘スライム乳’をゆっさゆっさと揺らして見せてくれる。それだけで一見客は十分に満足しているようだった。移動盆が本舞台まで戻ったところで、暗転前に小向さんはパンツを脱ぐ。しかし、前方から強い光が放たれ、小向さんの後姿は真っ暗、ヒップすら全く見えない。ストリップを見慣れている私的にはたったこれだけの露出かよぉと不満が残ったが、一目だけでも小向さんを見たいと思っていた一般客は盛大な拍手を送っていた。

 

 

 浅草観劇したお陰で、その後、スト仲間と、今回の浅草観劇、とくに小向さんの話題で盛り上がった。以下、会話風に述べる。

客S「浅草公演を観てきたよ。楽日前日の日曜日だから異常に混むかと思ったけど、それほど混んでなくてよかったよ。」

客P「小向さんはどうだった?」

客S「噂通りにかわいいけど、他の踊り子さんと比べると、スタイルもダンスも見劣りするね。高い料金で見せるほどの価値はない気がしたというのが正直な感想だね。」

客P「今回の公演は小向さん効果で大成功になったわけだからね。仕方ないね。」

客S「小向さんには失礼だけど、身体がしまっていない・・。たしかにバストは大きいけど、ウエストも負けずに大きい。」

客A「今回の公演を何度も観たという人から聞いた話では、初日の小向さんはスリムな体型だったらしい。日に日に太っていったようだよ。やはりストレスだね。缶詰状態にされて、食べることでストレス解消したんだろうね。」

客P「日に日に体重が増えていくと、抱きかかえる男性ダンサーは大変だったろうな(笑)。

改めてみると、今回の踊り子さんはみんなスリムな方が多いよね。踊れる子はどうしてもバストのお肉が落ちるというから、小向さんとは対照的になるね(笑)。」

客S「小向さんのダンスは今ひとつだと思ったよ。」

客P「昔の浅草では、踊り子さんとAV出身者が競って切磋琢磨していたもんだ。AV出身者の中にはアメリカに踊りのレッスンに行ってから浅草に臨んだ方もいたほど。今はそんなことはないのかなぁ。」

客A「小向さんはダンスの稽古にも熱心で、日々、踊りが上手くなっていったようだよ。本人も踊りが楽しくなってると言っているようだし。

なんと言っても、今回の公演は小向さん効果で大成功したと劇場関係者は評価している。ここ数年、ストリップ界は話題が少なかっただけに、彼女はまさに救世主だったわけだ。

今年1月下旬に覚醒剤取締法違反容疑で逮捕されたものの、文字通り‘裸一貫’の再起とあって日本中から注目を集めたからね。彼女の堂々たる舞台に評価はうなぎ登りという感じ。

週刊誌情報によると、人気グラビアアイドルから一転、逮捕、ストリップデビューと波乱の人生を歩む今後の彼女の予定が注目されている。ロックではマカオの海外公演も検討しているようだし、彼女の初舞台の大成功を知り、米国のストリップ劇場もオファーを検討していると言われる。日本の舞姫から世界の舞姫へ!という夢のような話だね。まぁ現実には、執行猶予ではパスポートが取れず、海外公演は無理だろうけどね。

他にも、浅草とゆかりの深いビートたけしが、小向さんを起用するという動きもあるようだし。ハリウッド映画への出演もあるかも・・・ね。」

 このように話題に事欠かない小向さんです。今後の予定が気になりますね。

 

平成21年6月