今回は、TS所属の踊り子・山口桃華さんについて「旬なもも」と題して語りたい。
H28年の夏が始まった。完全に梅雨明けしていないが、暑い日が続いている。やっぱり夏はストリップで避暑するのが最高である。7月中は、TSで楽しませてもらう。
その週のTS香盤は次の通り。①山口桃華(TS)、②さくら(TS)、③杉本千春(TS)、④井吹天音(フリー)、⑤遠野こころ(東洋)、⑥石原さゆみ(道劇)、⑦時咲さくら(TS)〔敬称略〕。
私のお目当ては石原さゆみさんだが彼女は18日までの公演。また、杉本千春さんという新人デビューが当初予定の上野からTSに変更。いろいろ話題のある香盤だが、今週は長年仲良くしてもらっている山口桃華さんと時咲さくらさんに癒やされた週だった。いつも以上に、二人のステージをたくさん拝見した。
そんな中で、山口桃華さんのステージとポラ対応等から感じた彼女の魅力について久しぶりにレポートしたくなった。
桃華さんはH21(2009)年5月11日デビューなので、なんと八年目に突入している。若い若いと思っていた彼女も大ベテランとなり、いまやTSのトリ・クラス。同期のきよ葉さんと並び、今のTSは「ももきよ時代」になったと私は感じている。
桃華さんが出演すると、いわゆる‘もも隊’と呼ばれるメンバーが集まってきて大きな歓声を送り、ステージがめちゃくちゃ盛り上がる。ステージが終わるたびにリボンさんから「ももちゃん、最高~♪」という決め台詞が発せられる。これがなかなかいい。まぁ、静かにステージを観たいお客には‘もも隊’はうるさい存在かも(笑)。いずれにせよ、これだけ長い間、人気を維持し、今さらに人気が盛り上がっている。彼女の人気の秘密は何だろう?
かくいう私も、デビューから桃華さんのかわいさにしっかり目を付けて応援してきた。だから、デビュー当初から「太郎チルドレン」の一員になってくれた。ただ、私の場合は新人好きで「みんなの太郎さん」と称される如く手広く応援しているので桃華さんonlyというわけにはいかない。それでも今日で会うのが179日目となり、もうすぐ200日超になる。私のストリップ日記によると200日超は五人しかいない。桃華さんが次の六人目に一番近い。だから桃華さんは、お付き合いも長くかつ多く、大切な大切な太郎チルドレンなのである。
さて、今週は二個出し。1.3回目は「ファイヤーガール」、そして2,4回目の「ロペス」。
最初の演目「ファイヤーガール」は、七周年作として出したばかりだが、めちゃくちゃ盛り上がるので大ヒット。観客を一瞬にしてこれだけノリノリにさせる演目を観たことがない。消防士の格好で、観客の心に火を点けまくる(本来は逆だね、笑)。この作品は選曲と着想の良さが奏功して大成功。個人的には郷ひろみの曲「GOLDFINGER’99」やラルクの曲「ドライブハイ」が好きだな。
そして、桃華さんの良さを最大限引き出しているのが演目「ロペス」。この作品は披露されてもう一年以上経つと思うが、これこそ桃華さんの集大成の作品だと私は感じている。
改めて、桃華さんの魅力を演目「ロペス」に沿って考えてみよう。
ひとつは、言うまでもないが彼女の類い希な美貌。先日、桃華さんにTS前の道端で会って声をかけられて驚いた。こんなに綺麗だったのかと(笑)。舞台では綺麗な人がたくさんいるが、ふつうに道を歩いている娘の中では彼女の美しさが際立つ。大きくてつぶらな瞳。目鼻立ちの良さ。以前からの可愛さを残しつつ、華やぐ美しさに変貌している。
今回の演目「ロペス」では、最初にお姫様の出で立ちで登場。いや、お姫様というより、可憐に帽子をかぶり、黒い長手袋をしているので、上流貴婦人の様相かな。これがまたよく似合う!!! ほんと美しさが映える!!!
そして、魅力のひとつがセクシー・ボディ。特にお尻は魅力的。観客は彼女のプリケツに涎垂。踊り子さんの間でも、ストリップ界最強のお尻だと評されるほど。
この魅力が、次の衣装に表われる。豹柄のレオタード状の衣装。妖しくも、かっこよく、セクシーに踊る。
次なる魅力が、今や桃華さんの専売特許ともいえるポール演技。もともとポールダンサーだった礎があったが、踊り子になり益々腕を上げている。
以上、心技体の技・体の面について話したが、最近私が強く感じるのが「心」の成長。
以前、桃華さんが英会話やポールダンスの勉強のために海外留学したのを聞いて感心していた。
彼女は私の手紙が勉強になると喜ぶ。「お手紙、いつも面白いね。太郎さんが書いてる文を読んで、気づかされること、たくさんある。」「太郎さんのレポートは面白いし、お勉強にもなり、いつも刺激を受けています。私に勉学も与えてくれているようなお手紙。太郎さんに感謝。」そうした知識欲や向上心にすごく感心させられる。こうした「知」の面に合わせて、今回は性格的な「心」の面に少し言及させてもらいたい。
今回の公演にたくさん通う中で、私のレポートや童話をたくさん読んでもらった。少し桃華さんのコメントを抜粋させて頂きます。「私もお姐さんのステージをたくさんお勉強したけど、太郎さんは本当に素晴らしい感性でよ~く観てるね!!」「お手紙、読んで思わず泣いてしまったよ・・・楽屋で・・泣いてきまずかったぁー(笑) 太郎さんのお手紙、ストーリーは心に響く」「ストリップに対する愛がすごい!! 読んでいてじーん・・ときました。太郎さんのような方々が多いと、平和にストリップ界が回っていくのになぁ・・」「ボンドのストーリー読んでたら、自分もそこにいるみたいな気持ちになってストーリーに入り込んじゃった。映画みたいで楽しかった。ハッピーエンドが最高。」「太郎さんのファンタジーな文章を読んでいると、私もすてきな世界にまるでいるかのような気分になって興奮してしまいます。太郎さんのお手紙は、ただのお手紙じゃない。夢世界へのチケットです。」ひとつひとつの感想が心に届く。現在の私の読者の中で、桃華さんが最も私の文章のファンであり理解者であることがよく分かった。以前から反応の良さに喜んでいたが、改めて彼女の存在の大きさに感銘した。やはり、作家は読者の反応に励まされるし、男たるもの女が喜んでこそ頑張れる。やはり男にとって女というものはいつでも頑張れる福マンであってほしいんだなぁ~。
七年間という長いお付き合いの中で、桃華さんというのは私のことを最もよく理解してくれている大切な大切な仲間なのだと痛感した。
そうか! 彼女の真の魅力は「人の心を大切にしていること」なんだとはっと気づいた。
桃華さんのステージを観ているとハッピーな気分になる!それはいつもファン一人一人の気持ちを大切にしているから、みんなが桃華さんから離れないで応援しているんだ!
ストリップというものにはいろんなものが詰まっている。楽しいもの、美しいもの、愛らしいもの、ときに哀愁があったり、そうした人生の喜び、愛や夢がある。
たしかにストリップは女性のヌードを披露する場。若さには輝きがあり、その美しさは歳とともに衰える。しかし、長くやっていると、それをカバーする魅力が出てくる。ストリップは若さだけでは続かない。
目的がヌードだけであれば、男というのは本能的に若い女の子に鞍替えしていく。しかし、ベテランが人気を保っていることには何かがある。いろんなジャンルに挑戦して幅を広げたり、芸を磨くことも大切であるが、やはり一番は「人の心」かなと感ずる。周りの人たちが応援してくれるからこそ、踊り子はステージで輝けるのだとつくづく思う。それをまさに体現しているのが八年目の桃華さんである。桃華さんはストリッパーとしての心技体の完成形に近づきつつある。桃華さんは今が一番旬な踊り子と言えるか・・・
「旬なもも」というフレームが思い浮かぶ。
みずみずしい桃は美味しいですよね。でも、桃の旬を見極めるのは難しい。早すぎると堅くて美味しくないし、遅すぎると熟しすぎてしまいます。桃って食べ頃が難しい果実。それに旬な時期がすごく短い。
たしかに今の桃華さんは踊り子としての旬です。でも、デビューからずっと可愛くて応援しているわけだから旬がずっと続いている気がする(笑)。桃華さんは果物じゃないもんね。だから、これからも色んな味を出す旬が続きます。今後も楽しみです。
平成28年7月18日 TSミュージックにて