大阪でこんにち! 

大阪で逢えるとはサプライズだったかな? 最近、関西までちょくちょく足を伸ばすようになったんですよ。

 

 優衣さんにとって、大阪東洋は二度目の再来演ですよね。劇場が広いので、TSとはずいぶん勝手が違うと思います。しかもトリですからねぇ。

今回は大阪東洋公演にちなんで、『看板の自覚』というテーマで、あいかわ優衣レポートを書いてきました。読んで頂けると嬉しいです。

 

 

一般にトリを飾ること自体、大きな意味がある。本公演でどれだけ客を集められるかはトリ次第と言われる。だから責任重大。その分、当然ギャラも高いはず(そうでもないかな?)。

ともかく、トリを任せられたということは誇りに感ずるとともに、ラストを飾って、客を感激させられる踊り子であることを自覚しなければならない。

その点、優衣さんはデビューから当然のごとくトリを務めている。そのため、まだ一周年を過ぎたばかりであるにもかかわらず、トリの自覚は伝わってきます。けっこう悩み事が多くて大変だとは思いますが・・。

 

トリの更に上の位置づけに、劇場の看板という概念がある。

東洋は大きな劇場で、そこの看板になるということは凄い意味を持つ。

私が知っている限りで東洋の看板娘の例をあげてみる。私がストリップに通い出した12年程前、東洋の看板娘として鈴木麻奈美さんと国府田ひとみさんが全盛時代。その後10年程前に登場したのが黒沢愛さん(2001年4月デビュー)で、しばらくして愛さんが看板になったときに前の二人は引退した。(国府田さんはその後復帰したものの、一度引退した人はもう東洋の看板にはなれない)

その黒沢愛さんは2008年8月に盛大に引退セレモニーをやったが、彼女を看板から下ろしたのはその二年前の2006年2月にデビューした稲森しほりさんだった。だから、愛さんが引退した後、しほりさんが東洋の看板を背負って頑張っていくはずだった。ところが、稲森さんは愛さんと入れ替えになる2008年8月の東洋公演を突然キャンセルして引退してしまった。私がこれまで観た踊り子さんの中で稲森さんほど観客を魅了する強いオーラを放つ方はいない。20歳でデビューこともあり若さの輝きをもち、人気・実力ともに群を抜いていた。たくさんのファンが彼女の活躍を期待していたにもかかわらず、若さゆえか、彼女には看板を背負う自覚が欠如していた。ファンにとって、期待が大きかった分、彼女に対する失望も大きかった。

一度に二枚看板を失ってしまった東洋にとって、残る看板候補は2007年5月にデビューした水元ゆうなさん。ゆうなさんも急に自分が東洋の1人看板と言われ戸惑ったと思う。しかし、彼女は持ち前の資質と努力で立派に看板を背負った。水元さんのステージを観ていると、その華やかなステージの中に彼女の自覚と努力が垣間見れて感激させられる。ただ彼女はAV経歴が長いためデビューが遅すぎた。稲森さんや黒沢愛さんのように、もう少し若いうちにデビューしてほしかったなと正直思った。ともあれ現在もよく頑張ってくれている。

そうした東洋の歴史の中で、立花さやさんがH23年正月公演で颯爽と登場。過去の看板娘に全くひけをとらない期待の新星である。デビュー週に水元ゆうなさん(トリ)と一緒であったことが運命的。

 

今のストリップ界で、劇場の看板をはっている踊り子さんとしてすぐ浮かぶのは、ロックの灘ジュンさんと今話した東洋の水元ゆうなさんが代表格。お二人は、東西を代表する浅草ロックと大阪東洋ショー劇場という広い舞台で他を寄せ付けない存在感を示している。

それに対して、TS系の看板は誰かと考えると、桜井ななみさんと宮坂レイアさん、あいかわ優衣さんの三人がすぐに思い浮かぶ。ただ正直に話すと、先のお二人に比べて、TSの三人はスケールの大きさで見劣りする。素材の良し悪しではなく(負けているとは思っていない)、どうも劇場の大きさに左右されるのではないかと私は感じている。TS系は狭い劇場なだけに、どうしてもこじんまりしたステージになりがち。ただ、そういう中でも、桜井ななみさんと宮坂レイアさん、あいかわ優衣さんの三人だけは東洋の大舞台を体験しているので一皮剥けてきている。

看板のもつ風格というのは、舞台に立っているだけでオーラを発し、優雅な華を感じさせてくれる方。先ほど述べたトリと同じではあるが、それが大きな所属劇場を背負っているという意味合いは大きい。劇場は、お正月やGWやお盆などの興行に自信をもって看板娘をもってくる。他のお姐さん方からも一目置かれ、皆さんが彼女を目指して頑張るシンボル的存在。自然と踊り子としての貴品が求められる。

この重責は、かなりの自覚がないと務まらない。だからこそ、‘看板としての自覚’はとても大切なのである。

TSの三人の中では、五年目を迎えた桜井ななみさんが、現時点で‘看板という自覚’が一番あると感じる。ただ、あいかわ優衣さんと宮坂レイアさんには二年目の勢いがある。優衣さんには是非ともTS看板娘として活躍してくれることを期待したい。

優衣さん、そんなにかしこまらなくても大丈夫だよ。我々ファンが付いているからね。我々ファンとしては看板を応援できることは誇りでもある。だから、ファンは一生懸命に応援する。優衣さんには、是非とも我々ファンの応援をエネルギーに変えて頑張ってほしい。

 

平成23年10月                            大阪東洋にて