今回は徒然にストリップ版「ラーメン食べ歩き」の話を書かせて頂きます。

 

 

私はラーメン好きで劇場の周りのラーメン屋を食べ歩く。

気に入ると、その劇場に行くたびに寄る。ラーメンと劇場が一体になった愛着を覚える。

しかし、踊り子さんと同じく入れ替えが激しく、ラーメン屋も不動ではない。新しい店舗が現れると同時に、これまで通っていたラーメン屋がひっそりと店閉まいする。

シアター上野に行くたびに、「たれ蔵」というラーメン屋に行っていた。ここもH25年10月末に閉まった。10月初めに寄ったときに、マスターから今月一杯という話を聞いた。私がちょくちょく寄ってくれたので話してくれたようだ。

この店はつけ麺専門店で、ここの味噌つけ麺、特に野菜盛りが最高だった。ラーメン好きの私のストライクゾーンにずばっと入る。太麺がベースで、なんといってもタレが辛味噌で美味い。私はいつもタレを残さず飲み干す。ここのつけ麺は150gがふつうで、中盛(二倍の300g)と大盛(三倍の450g)が無料。初めて食べたとき、大盛を注文したが、太麺がずしっと胃袋にきて食べきれなかった。ラーメン好きなのに残してしまって誠に申し訳なく、情けなかった。それ以来、いつも中盛にした。

他に、ほうれん草ラーメンという珍しい緑の麺があった。隣の客が食べているのを見て、無性に食べたくなった。細麺、醤油味で、つけ麺がさっぱりして美味しかった。ここの新作かとマスターに聞いたら、ほうれん草ラーメンは麺の卸問屋から勧められて販売しているもので特に店として力を入れていないよ!と笑っていた。一時、ほうれん草ラーメンにはまっていたら、いつもの味噌つけ麺も食べてよ!と言われる。(笑)

上野の「たれ蔵」が閉まっても、銀座にも同じ店があるらしい。でも、わざわざ銀座まで行くことはないだろう。六十歳近いマスターはお雇いらしく、今後はつけ麺はやらず、ふつうのラーメンをやると言っていた。

店が閉まる最後の週は、シアター上野に羽音芽美さん(晃生所属)が出演していたので三日ほど通った。楽日に、これが食べ納めと「たれ蔵」に行ったら、昨日30日で閉店していた。「長い間ご愛顧ありがとうございました」との貼り紙にたまらない淋しさと哀愁を感じた。

ちなみに、上野では「たれ蔵」がなくなってから、今は「光麺」に通っている。大通りにある「光麺」は超有名チェーンで、ここでも私はつけ麺を注文する。全部乗せがリッチな気分なれ大好き。また、いつも最後に「魔法のプリン」を食べて満足。1000円でこれだけ幸せな気分になれるなんて、ラーメンは最高だ。

 

先週、渋谷道頓堀劇場の真ん前に、こじんまりした新しいラーメン屋が開店した。「華麗なるラーメン」という看板が目に入る。

名前にひかれて入ってみた。10人も入れば満席になる狭い店舗だが、耳触りのいい音楽が流れ、洒落た雰囲気。これならデートで使用できる。

さて、どんなラーメンかとメニューを見たら、看板メニューが「華麗なるラーメン」とある。私は野菜ラーメンを注文したら、茄子、カボチャ、ジャガイモ、ほうれん草が麺と一緒にきれいに盛り付けされていた。つけ麺のタレが、洒落た鉄鍋に入っていて熱い。

肝心のタレの味だが、ラーメンぽくない。味が薄い。うーん? なんかカレーっぽいな。‘華麗な’とは‘カレーな’かな?(笑)

渋谷道玄坂や劇場のある百軒店には美味しいラーメン屋が多く、ラーメン激戦区。華麗なラーメンには、正直、また来たい!とは思わなかった。

 

 

実は今回、ロックの川原美咲さんの出し物「華麗なるギャツビー」の話をするつもりで、たまたま「華麗なるラーメン」の話を付け加えようと考えたものなのだが、ラーメン好きなのでついついこんな展開になってしまった。

ふと思う。ラーメンとストリップは相通じる。・・・

しこしこ麺は踊り子さんの柔肌の輝き。

タレの深味は、ステージの味わい。

なつかしい味はベテランの踊り子さんとの安らぎ。

新しい味との出会いは新人さんとの出会いのときめき。

 

ストリップ版「ラーメン食べ歩き」シリーズを書いてみようかな(笑)

 

 

平成26年4月