今回は、H27年8月中の渋谷道頓堀劇場公演での、石原さゆみさん(渋谷道劇所属)の新作「先生」について語りたい。(先のレポートを新作に絞って加筆修正します)

 

 

まずは、作品内容を私なりに解説する。

最初に、懐かしの曲、おニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」に乗って、高校生っぽい普段着の格好で登場。上は長袖のトレーナーで、下はミニスカート。トレーナーの色は白で、肩回りと腕部は緑色。胸にセーラーマンの絵柄がオレンジで描かれている。またスカートは水色に黒線のチェック柄で、裾に白いフリル付。

スカートから見える長い脚が眩しい。黒い靴下に、ジバニャン・マークがかわいい。(時に白い靴下になる。) 焦げ茶色の短靴を履く。

黒いショートヘア。サイドに編み込みが入っている。とてもかわいいよ。ちなみに三日目からは水色の帽子をかぶってきた。後ろに長いユニークな形で、とてもいい感じ。

ダンスの振付がユニークでかわいい。振付については後で述べたい。

音楽がAKB48の「スカート・ひらり」に変わる。なんと! 白黒のセーラー服姿で登場。袖に黒い線が入った白い半袖のブラウスに、肩を覆うスカーフと蝶の羽根のように対になった胸リボンは黒。そしてスカートは黒。下は先ほどと同じ黒い靴下と茶系の靴。典型的なセーラー服ルック。盆前で踊ると、短いスカートがひらりひらりと揺れ、白いパンティがちらりちらり。セーラー服がほんとによく似合う!!! おじさんにはたまらないス♡

ノリノリなダンスを披露。

次に、なんと!懐メロ調のリズムになり、森昌子のデビュー・ヒット曲「せんせい」が流れる。さゆみちゃんがセーラー服のまま、薄緑の傘をもって演ずる。私はヒット当時の中学生に戻った気分で観惚れる。森昌子・山口百恵・桜田淳子の中三トリオはまさに私の青春そのもの。私も親友たちと一緒に夢中になっていた。また桜田淳子は地元・秋田が生んだスーパースターだった。今回の作品は、そんな私のセンチメンタルな部分をくすぐる。私だけでなく、私と同じ世代の客がこの曲に泣くほど感激していたよ。それにしても、さゆみちゃんの選曲は我々おじさん族の心を掴む懐メロをうまく取り入れていて感心する。さゆみちゃんが生まれる前の曲ばかりだもんね。

セーラー服のまま、ベッドショーへ。「地獄先生」という曲が流れる。歌詞がなかなかいい。初めて聞く曲。相対性理論という名前のグループ名に驚く。若い娘のステージでは新しい歌が聴けて楽しい。最近は全くカラオケにも行かなくなったので新しい歌や歌手にとんと疎くなってしまったからね。いい刺激になる。

白い下着が見える。ブラには赤いさくらんぼの模様が入っている。(ちなみに、後半はグレイの下着になることが多かった)

アクセサリーは銀のネックレスと左手小指に小さな純金リングのみ。とてもあっさりしている。マニュキュアも無し。派手さを避けた‘さり気なさ’がさゆみちゃんに似合う。むしろ、流れる汗がダイヤモンドの輝き。さゆみさんには若さの輝きこそが最高のアクセサリー。

立ち上がりの曲はAKB48の「Dear my teacher」。先生という演目名にしたいというほどの先生シリーズの曲が続く。

 

新作を観た瞬間の感想は一言「笑っちゃうほどサイコー☆」

というのは、前回の大阪東洋で、さゆみちゃんに、セーラー服ものは絶対にうけるという話をしたので、まさにその通りで来たこと。また、森昌子のデビュー・ヒット曲「せんせい」。私はさゆみちゃんの仲良しである望月きららさん(晃生所属)から「先生」と呼ばれている。このことはさゆみちゃんも知っているはず。そのため、この作品はまるで私のために作られた作品のように感じられ、嬉しいやら、苦笑いしたくなるやら。

「新作気に入ってくれて嬉しい。私もセーラー服着てJK気分でやってるよ笑。」

ともあれ、この作品はおじさん達の心をぐっと鷲掴みする、まさにおじさん殺しの作品に仕上がっている。

 

今回の作品で改めて感心したのは、振付がユニークで楽しいこと。

観ていて、とても心地よいのだ。思わずノリノリになる。これは前作の「夏の思い出2015」のときから感じていた。てっきり振付の先生がしたものと思っていた。ところが、この振付がさゆみさん自身が行ったものと分かった。正直驚いた。こんなに振付センスがいいとは♪ 「No Moneyだから振りとかも全部自分で決めてるけどけっこう楽しいよ。太郎さんに褒めてもらえて嬉しい。」「振付を考えるのは大変だけど楽しい。」

さゆみさんが「好きな音楽に合わせて踊るのが大好き」というのは知っていた。しかし自分で振り付けて踊れる資質を持っているとは知らなかった。私は感心すると共に、さゆみちゃんは「踊り子になるべくして踊り子になったこと」を悟った。さゆみさんが親バレでいつ踊り子を辞めるかと不安を抱いていたが、これなら大丈夫と確信できるものがあった。踊り子を続けるかどうかは最終的には「踊りが好きかどうか」にかかっている。これだけの振付センスがあるなら、親バレで簡単に踊り子を辞める程やわではないはず。そう思うことで私の胸のつかえが下りた。

踊ることは、さゆみさんの自己表現なんだね。私が文章で自己表現するのと同じだ。さゆみさんが他の踊り子さんのレポートを喜んで読んでくれる理由がよく分かった。「太郎さんの他の姐さんのレポ、また見たいな~。待ってます。」ほとんどの踊り子さんは他の踊り子さんのレポートに興味をもたない。他の踊り子さんから何かを吸収しようという向上心の強い方のみ読みたがる。また私の文章そのものを好きという方もよく読んでくれる。さゆみさんの場合は自己表現の参考になるんだなと理解できる。いずれにせよ、私の文章に関心があることが私とのコミュニケーションを図れる貴重なポイントになる。

ある意味、私とさゆみちゃんは仲良くなるべくして仲良くなれた。つまり、私はストリップを楽しむべくさゆみちゃんを好きになった。さゆみちゃんはストリップに自己実現の場を求めた。私はファンとしてだけではなく、彼女の自己表現のために参考になる情報を提供できる。お互いを刺激しあい高めあう、とてもいい関係なのだと改めて感じる。

 

 

今回の作品は、まさにアイドル路線。

さゆみファンが口をそろえて「さゆみちゃん、可愛くなったなぁ~♡」と言う。

前から可愛いのだが(笑)、確かに増々かわいさに磨きがかかった。これは、みんなから見られるという効用による。人に見られる職業の方は自然と意識して綺麗になっていくもの。さゆみちゃんの場合は、みんながかわいさを求め、さゆみちゃんがそれに応える形で「かわいさ」が増している。さゆみさんがかっこよさや艶っぽさを求めるとまた違ってくるが、今はアイドル系路線という同じ方向を向いているのが良い。前に紫りょうさんのかっこいい演目に憧れると言っていたが、少なくとも今はアイドル系路線で行った方がいい。「だんだんとアイドル路線が好きになってきたよ。やってて楽しい。」

それにしても、さゆみちゃん、かわいいよ~♡

私が夢中になっているのは自分で分かっているが、周りを見回すとみんなメロメロになっているよ。まさしく、さゆみちゃんはおじさん達をメロメロにする魔法を使っている。最近のストリップ界では若いロリ系アイドルが少ないので、注目度が違うね。完全に「さゆみ旋風」が巻き起こっている。私にとって、さゆみ人気は非常にウエルカム。どんどん劇場に出演してほしい。どこにでも追いかけるよ。

 

「そういやもう一個新作あるんだけどすごいしっとり系なんだ~やりたいけど評判が気になってしまうよ~」

 私はアイドル路線にこだわっていない。さゆみちゃんは若いのでいろんな分野にチャレンジしたらいい。先ほどの中三トリオの中で、アイドル路線から外れていった山口百恵さんが一番人気を継続した。アイドル路線を継続した桜田淳子さんは別の路線に乗りきれなかった。その後の話題しては韓国の統一教会で合同結婚式に出ていたことくらいかな(泣)。森昌子さんは歌唱力を活かして演歌に進んだ。路線はひとつだけではないよね。

 さゆみちゃんのしっとり作品、気になるねー。はやく観たいところだが、今週は今の二つの出しものでいいと思う。8月いっぱいはこれでいったらどうかな。9月になったら、秋を先取りして、しっとり系がうけるよ。

 

 

平成27年8月15日                         渋谷道劇にて