渋谷道頓堀劇場の踊り子、有馬美里さんの四周年を記念して「ステージで自分の空気を作る」と題しレポートします。

 

 

H26年11月頭、ホームのTSに通っている。

 今週のメンバーを紹介する。①美樹うらら(林企画)、②伊吹千夏(東洋) 、③Rika(蕨ミニ)、④有馬美里(道劇) 、⑤園田しほり(フリー)、⑥あいかわ優衣(TS)〔敬称略〕。

 有馬美里さんが先月中に四周年を迎えていたのでお祝いのレポートを書いてあげたい。

 

 今週は二個出し。

 1.3回目は周年作「リマのパッション」。

 ステージに現れた瞬間、いい空気が流れた。有馬さんのショートヘア、衣装がよく似合っていて、いい雰囲気がそこにある。有馬さん、ますますキレイになったね。妖艶さも醸しているよ。

 オレンジ色のワンピース。シダの葉模様がプリントされている。ベルト部に大きなリボン。頭にはダークグリーンのリボン。黒いブーツを履いて踊る。

 次は、赤い衣装で決める。赤い帽子と赤いワンピース・ドレス。

 衣装を脱いで、ベージュ色の水着姿へ。色白の肌が眩しい。

 最後は、胸を露出した紫のラグジュアリードレス。胸元の大きな白い花がワンポイント。裸足でベッドショーへ。

 

 三周年作「裸のリマ」もよく出来た作品だった。リマは名前の有馬(アリマ)からとって命名したというから、今回の周年作「リマのパッション」にも強い想いがあるのを感じられた。それはなにか? 有馬さんから次のコメントを頂く。「『リマのパッション』はまだ自分の中で定まらず、でも前向きな気持ちや感情、常につきまとうものを意識して、表現したモノです。」これについては後ほど触れる。

 

 2.4回目は「同棲時代」。

 鮮やかなブルーの着物姿。ジュリーの歌をバックに着物姿というのが乙である。また最後は、赤い襦袢姿で妖艶に演ずる。有馬さんからのコメントによると「『同棲時代』は好きな昭和レトロ路線を楽しくやらせてもらってます。」

こちらは「B面のレコードみたいなもの!!」という表現に思わず納得!

 

 さて、四周年の記念葉書を頂いた。次のとおり書いてある。

「(2010年10月11日、渋谷道頓堀劇場にて踊り子としてデビューさせてもらいました。

翌年の3月11日には未曾有の東日本大震災が発生。同時期、私事ではありますが、憧れの舞台は遠いものとなり、自分に合った唯一のありあまる時間で沢山のことを想い巡らせました。 

時間の経過とともに、劇場空間でのみ知り合い続ける方々の力・助けを受け、必死に過ごしていたら今日の今日です。四年経った今でも劇場生活は摩訶不思議の毎日。日々、ありがとうございます。

今日もストリップを楽しんで頂けたら!」

有馬さんのことを少しは知るファンの方だったら、これを読んだらかなりじーんと来るだろう。私はこれを読んだ瞬間、四周年のレポートを書こうと決めた。

 

昨年、三周年のときに「石の上にも三年」というレポートと童話を書かせてもらった。よく三年間頑張って踊り子を続けてきたねという労をねぎらう気持ちから贈ったものだったが、私は有馬さんがどんなに大変だったか本当のところは知らなかった。

そのレポートを渡した二か月後、栗橋のお正月興行で三連休をともに過ごし、たくさんの手紙交換させてもらった。そのときに、この三年間の苦労の一端を語ってもらい驚いた。「デビューしたあと暫く、一年に三週しか乗せてもらえなかった」という酷い事実。そんなにしんどい状況だったとは・・。これでは踊り子として食べていけない。どれだけ大変だったか想像を絶し、思わず抱きしめてあげたい気持ちになった。「これからは太郎チルドレンとして応援させてもらうよ」と話したら喜んでくれたのを思い出す。

そういう経緯があったので、この葉書は有馬さんの気持ちが非常によく伝わり、心を揺さぶってくる。

三周年レポート「石の上にも三年」からもう一年が経つのか。石もだいぶ温かくなってきたかな。今回レポートを書くと有馬さんに話す。最初は「石の上にも四年」という題名にしようと思ったほどだ。(笑)

「気にかけて頂きありがとうございます。昨年の三周年頃から漸く踊り子街道迷いながらも歩んでいます。毎日が必死で少しでもよいステージ、すてきだなぁと思うことをどうぶつけたらよいか、お姐さんやお客さんから聞いたりして自分で取り組むこと楽しいです。ありがとうございます。」と返事を頂く。

 

「ストリップは摩訶不思議な空間」・・・まさに実感ですね。

 でも有馬さんを応援しようというファンは確実に増えています。

 なにより、いいステージができています。舞台に立ってるだけでも雰囲気に酔わせてくれます。私なりに表現させてもらうと「ステージに自分の空気をもっています」。有馬さんは、ステージという空間に自分の居場所を見つけて、そこに自分の空気を作っています。

よくここまでこれたね。よかったね!そして踊り子街道いまだ道半ばだよ。・・・ファンとして一緒に四周年を喜びたいと思います。

 

 

平成26年11月                       TSミュージックにて