今回は、ロックの踊り子・中条彩乃さんについて、H30年4月中の大阪東洋ショー公演模様を、新作「蝶と花」を題材に語ります。

 

 

H30年4月中の大阪東洋ショー劇場に顔を出す。

今週の香盤は次の通り。①松本なな(東洋)、②青山ゆい(東洋)、③中条彩乃(ロック)、④あすかみみ(ロック)、⑤徳永しおり(ロック) 〔敬称略〕。

 

 中条彩乃さんとは前回の1月中の東洋以来、三カ月ぶりになる。このくらいのタイミングで東洋にのってくれると嬉しいな。「お久しぶりです。東洋ショー劇場での生活も六日が過ぎ、太郎さんに会えないまま終わってしまうかと思っていました。今回もお会いできて良かったです。」顔を出すのが遅れて申し訳ありません。

 

 今回は新作をもってくるだろうと期待していました。それを含めて、三カ月ぶりの変化を感じましたので、最初にそれを述べさせてもらいます。

 ひとつは、たった三カ月で‘ストリッパーの顔’になっていたこと。劇的な驚きでした。別人ではないかと見間違えるほどに綺麗になっていました。思わず、ポラタイムで言葉をこぼしました。「キレイになったねと言って頂けて嬉しかったです。髪もだいぶ伸びていろんなアレンジも楽しめるようになって、そんな所も見てもらえたらと思います。」その後、手紙で詳細が分かる。「浅草で2~3kg程落ちて、髪も伸びて、少し前と変わった中条を感じてもらえたら嬉しいです。浅草では、友坂麗姐さんに化粧を教えてもらったり、矢沢ようこ姐さんに踊りのコツを教えてもらったり・・・本当に充実してました。その後一カ月のオフがあり、新作のレッスンに打ち込みました。」 なるほど、友坂麗さんに化粧の仕方を習ったのか。また、動きも前作のときに比べてシャープかつエレガントになり全体として堂々としてきているから、矢沢ようこさんの指導も功を奏しているんだね。彩乃さんは素直に学ぼうとするからお姐さん方も教え甲斐があったんだろうね。

 新人の成長は、その変化率の大きさにある。変化へのチャレンジ精神と素直に学ぼうとする姿勢が大切だね。変化を愉しむくらいの心の余裕があったらいい。

 

 次に、新作に絡めて感じたこと。

 私は初めて作品を見るときに、その踊り子が表現したいテーマを見極めようとする。テーマは大概、演目名に直結している。だから今回の作品を拝見したときに、演目名を自分なりに考えたものの、正直まったく分からなかった。演目名が「蝶と花」と聞いて、初めて細かいところがつながっていった。あぁ~そうか、最初の小道具は五枚の葉っぱか(初めは何かなと思った(笑))、最後の場面で赤いドレスを薔薇の花に見立てていること等。

 個々のステージ作品というのは、その踊り子さんが持つ「女の子としてのメルヘンの世界」を細切れに表現したものと思う。彩乃さんの中にある「蝶と花」というメルヘンの世界が今回の作品に描写されていることになる。ふつうの女の子なら、花の小道具を持ちこみ、自分が大きな羽根を付けた蝶になって表現するのかなと思う。その方が観た瞬間にテーマを理解させやすい。その点、彩乃さんは隠喩っぽい。まさに‘隠し味’的にテーマを表現している気がする。きっとダンスや表情によってテーマを表現したいという気持ちが強いんだね。確かに、この方が作品の趣きが増す。

「今回の演目の選曲も私で、デビュー作のときよりも明確にハッキリとやりたいことのイメージと、なりたい自分を思い浮かべて作りました。仙葉由季姐さんに振りをつけてもらいましたが、ベッド入りから立上りや、衣装をバラに見立てたりするのは自分で考えたものになります。だからこそ、迷いや悩みが多い(笑) ピンと来たり、しっくりこなかったり、最高に楽しかったり、あぁダメだーとなったり、デビュー作のときもそうでしたが、『理想の完成度』が固まっている今の方が、どうしよう、どう見せよう、と考える時間が多いように思います。まだまだ未完成で、試行錯誤中ですが、より良い演目にできるよう努めていきます。」 手紙で、作品解説してもらってよく分かった。

 これに関して、最近、ある踊り子さんと手紙でやりとりして感じたことを述べてみたい。

 渋谷道劇の水鳥藍さんが四周年作「モンマルトルの丘」で、詩の朗読をバックにダンスを踊った。私はステージ上で音楽なしで踊ったのを初めて観た。藍さんはバレエの先生だから様になっていた。しかし、一般の人には難しいかなと感じた。そうしたら別の踊り子さんから「先週は劇団四季『ライオンキング』を観てきました。ダンスの表現は様々で、音がなくても、ダンスは産まれてくることに気が付きました。心の表現がダンスそのものであり、喜び、悲しみ、嬉しさをどう形として伝えられるのかを大切にしたいと思いました。時空を越えたいです。」 ダンスで喜怒哀楽などの感情を表現するって凄いことだなって感じました。私はダンスに詳しくないけど、最近流行っているコンテンポラリーダンスやトライバルダンスというのは、そういう類なのかな。そして、彩乃さんが目指しているのはこれなのかな、とふと感じました。

 

 もうひとつ感じたのが、彩乃さんの作品には男性の曲がポイントになっていること。

デビュー作では一曲目の米津玄師がポイントだったね。そして、今回の新作では一曲目のback numberとラストのTHE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)がポイントになっている。いずれも渋い選曲である。実は正直言って、back numberもブルーハーツも、私は名前しか知らない程度だった。昨夜、選曲を調べていてブルーハーツにはまり、ずっと彼らの曲を聴いていた。もともと「リンダリンダ」「TRAIN-TRAIN」くらいしか知らなかったが、彼らには本当に名曲が多い。そして、ボーカルの甲本ヒロト(愛称は「ヒロト」)とギターの真島昌利 (愛称は「マーシー」)の人間味に心酔した。こんなに凄いバンドだったんだと改めて感動した。これだけでも彩乃さんに感謝したいところ。

 アイドルの新人は女性ボーカルしか選曲できないというストリップ界の常識があると聞く。その点、彩乃さんは最初からアイドル系ではないんだね(笑)。いい女系としてストリッパーの顔になってきたんだと思うよ。

 

 さて、前置きが随分長くなったが、新作「蝶と花」の内容について紹介したい。

二作目「蝶と花」。選曲は自分。振付は仙葉由季先生。

 最初に、斬新なデザインの白いドレスで登場。右サイドは白い生地、左サイドは薄い花柄の生地で、クロスしている。栗色の長い髪の毛を後ろにヘアクリップでひとつ結び。

 一曲目は、back numberの「はなびら」(記念すべき1枚目のシングル。2011年4月6日リリース) 全作詞作曲:清水依与吏、編曲:back number 「出会いと別れの季節で、桜を見てわくわくする人もいれば、淋しい気持ちになる人もいるでしょう。一曲目は未練の歌です。でも、後ろ向きな歌詞・・というわけではなく、『もしまた君と会えたら』と願う曲です。」との彩乃さんのコメント。

  back number(バックナンバー)は、日本のスリーピースロックバンドである。2004年結成。所属芸能事務所はイドエンターテインメント。所属レーベルはユニバーサルミュージック内のユニバーサルシグマ。公式ファンクラブ名は「one room」。

現メンバーは三人。清水依与吏(しみず いより)1984年7月9日 生まれ、群馬県太田市出身。ボーカル、ギター担当。全楽曲の作詞、作曲を手掛ける。小島和也(こじま かずや)1984年5月16日 生まれ、群馬県伊勢崎市出身。ベース、コーラス担当。2005年10月加入。栗原寿(くりはら ひさし)1985年7月24日 生まれ、群馬県伊勢崎市出身。ドラムス担当。元メンバーの斎藤とは以前同じバンドに所属しており、2006年5月に加入した。

 音楽に合わせ、裸足で踊る。この曲の最後に大きな緑の葉を五枚舞台の上に置く。

 

 音楽が変わり、片方の薄い花柄の衣装を脱ぐ。白い軽装になる。左腕に薄い透明な布をひとつ巻いている。

 振付が、蝶の舞いを表現している。

二曲目は、aiko の「蝶々結び」。(aikoメジャー通算12作目のシングル。2003年4月23日にポニーキャニオンより発売。)「二曲目は、出会いを楽しむ、誰かの悲しみ(失恋)も救いあげる、そんな歌詞になっています。」「蝶々結び」は、"彼の靴の紐を結んであげれるくらい、近しい関係になりたい。"と言う意味とaiko本人が語っている。グリコ乳業『カフェオーレ』九州地区限定TVCMソング 。

aiko(あいこ、1975年11月22日 – 現在42歳)は、日本の女性シンガーソングライター。大阪府吹田市出身。buddy go所属。レコードレーベルはポニーキャニオン。身長152cm。血液型はAB型。

 

ここで暗転。

赤い花柄のベビードール姿で登場。肩紐で吊るしている。左足に緑の紐がクロス状に巻かれている。よく見ると葉も付いている。花の蔓をイメージしているのが分かる。

三曲目は、Aimer(エメ)の「蝶々結び」(Aimerの11枚目のシングル。 2016年8月17日に発売された。)「三曲目は『結ぶ』歌です。赤い糸か、人と人の縁か、幸せと幸せをか、想像は自由ですが、新しく結ぼう、しかも強く、固く結ぼう、という内容なのが素敵です。」という彩乃さんのコメント。

野田洋次郎(RADWIMPS)楽曲提供&プロデュース]によるバラード曲。日本テレビ系 「スッキリ!!」 8月テーマソング。

Aimer(エメ)は、日本の女性歌手。プロフィール非公開。所属レーベルはSME Records、所属事務所はagehasprings。アーティスト名は、自身の長年の愛称である「エメ」に由来し、フランス語で「愛する」「好む」を意味する動詞である。

 裸足のまま、盆に移動。

 オルゴール曲「情熱の薔薇」が流れる。バレエ調の決めポーズ。

 盆近くで見る。アクセサリーは特に付けていない。ただ、マニキュアが、手が赤で、足が緑。これは真っ赤なバラと緑の蔓・葉をイメージしている。細かい暗喩にハッとさせられる。

 立上り曲は、「情熱の薔薇」の原曲でTHE BLUE HEARTSが歌う。「立上りの情熱のバラは言わずも知れた名曲。今までのことがデタラメだったら面白いなんて、すごく前向きになれる歌です。でも、『答えはきっと奥の方』や『涙はそこからやってくる、心のずっと奥の方』など、過去を捨てずに思い出にして大事にしようと思えたり、涙がやってくる奥の方に、真っ赤なバラを咲かせよう、という歌詞にぐっときます。」という彩乃さんのコメント。

「情熱の薔薇」は通算9枚目のシングル。レーベル移籍第1弾シングルで、最初で最後のオリコンシングルチャート1位を獲得した作品であり、TBS系ドラマ『はいすくーる落書2』主題歌。2002年、中外製薬のグロンサン強力内服液のCMソングに起用され、2007年にはオリンパスのCMソングにも起用されている。2010年にはクロスカンパニー「earth music&ecology」(秋期)のCMで宮崎あおいが、2011年にはドコモスマートフォンのCMで新井浩文と渡辺謙が歌っている。さらに日本の高校野球では、「リンダリンダ」「TRAIN-TRAIN」と共に応援曲として演奏されることがある。

 最後に舞台に戻り、赤いドレスを手にくるんで、それを赤い薔薇に見立てて終わる。

 

 私は、演目名「蝶と花」から、「夜の女たちが蝶になって花開く」ごとく「彩乃さんがストリップの蝶となって花開く」セクシーなイメージを受け止めた。

 彩乃さん自身はもっとロマンチックに考えており、選曲の解説にあるように「春は出会いと別れの季節で、桜を見てわくわくする人もいれば、淋しい気持ちになる人もいるでしょう。・・・春というこの今の季節にぴったりの演目だと思ってます。」とのこと。

 感じ方はいろいろあっていいのかも。彩乃さんが仕掛けた隠し味が個人の感性により様々に利くはずだから。

 

 

平成30年4月                           大阪東洋ショーにて

 

 

 

 

 

 

 

【中条彩乃さんからのお返事】

・ポラコメにて「早速レポートを書いてきて下さって、本当に嬉しいです。お忙しい中、ありがとうございます。ネイルの細かいところに気付いてくれてたり、ブルーハーツにはまってくれたことなど知れて、ますます嬉しく感じました。新作の感想や太郎さん自身の解釈を聞けて、私も感動しました。またゆっくり返事を書きます。」

 

・手紙にて「改めて、丁寧なレポートを本当にありがとうございます。

太郎さんとお話することで、私の中にあるキモチを文章に整理できるし、それを客観的に見つめ直すこともできます。そして、お客さん目線の話も聞けます。踊り子として、ダンスや全体の構成・技術・表現方法はもちろん踊り子同士の方が細かく的確に話し合えるかもしれません。でも実際に、気持ちを届けたい相手はお客さんです。だからこそ、どんなふうに見えたか、どう感じたか、何を得られたか、教えてもらえることはものすごい貴重です。太郎さんはとても真剣に、そして細かくそれを伝えて下さるので嬉しく思います。まだまだ、蝶のように、とまではいきませんが、私なりに大きく舞い、お客さんと心を結び、花開ければと考えてます。三作目のレッスンも頑張ります。」