ロックの踊り子/鈴木ミントさんについて、令和1(2019)年8月頭の広島第一劇場の公演模様を、演目「言霊」「EDEN」を題材に語ります。なお、本レポートは鈴木ミントさんの「ストリップの妖精に恋をする」シリーズ(その17)になる。

 

 

  今年も暑い夏が続いている。原爆の日がある今週は、広島は特に暑いな。※.1945年8月6日には広島市、同9日には長崎市に原子爆弾が投下された。広島では十余万人、長崎では7万人を超す死者が出て、残った被爆者たちは今もなお苦しんでいる。以降この両日を忘れてはならない過去として刻むため、広島・長崎それぞれについて原爆の日、または原爆忌、原爆記念日とした。

令和1(2019)年8月頭の広島第一劇場に顔を出す。ミントさんとは今年3月頭にも広島でお会いしている。香盤にミントさんの名前を見たらどうしても会いに行きたくなった。大阪から夜行バスで行ったので早朝六時半頃に到着。もちろんトップで場所取りをして定宿のカプセルホテル・ニュージャパンの早朝サウナで寛ぐ。

今回も8/9(金)、8/10(土)の二日間の滞在。

今週の香盤は次の通り。①井吹天音(フリー)、②南美光(TS)、③大見はるか(ロック)、④鈴木ミント(ロック)。今回は私的にいいメンバーが揃って嬉しい。

開場は12時だが、四人香盤なので平日の開演は14時から。土日は13時から。

私はトップ入場で、かぶりセンター席で観劇。

 

少し前、我々ストリップ仲間の間で、広島第一劇場は8月いっぱいで閉館するという噂が流れていた。何度も閉館が延期されているわけだが今回はどうも本当らしいと・・・しかし、9月以降の香盤が発表され、今回も閉館の話は延期になったようだ。

とにかく、ここ広島でミントさんに会えるのもいつまでかと考えると、ミントさんに会いたくてたまらなくなり、やってきた次第。

 

 8/9のミントさんはさすがの四個出し。準新作「言霊」、演目「おそうじ」、新作「エデン」、演目「カレンダー」の順。ちなみに、四回目は花魁の作品「明日への手紙」と言っていたので、これは観たことがあり、さすがに四回は疲れたので早めに帰って寝た。ところが急遽私が観ていない演目「カレンダー」に変えたようだ。翌日一回目のポラ時、ミントさんに「どうして四回目いなかったの? 太郎さんが観ていない演目『カレンダー』にしたのに」と言われ慌てる。「今週は7演目出しているよー! 昨日のカレンダーというやつもお見せしたかったです!」私も残念↓

 8/10は、一回目「夜雨」、二回目「明日への手紙」、三回目「」と続き、私は帰る。

 

 ともかく、今回も、初見の作品が二つも。しかも、前週7月中の横浜ロックで初出しした準新作「言霊」と、今週の広島で8/7から初出ししたばかりの新作「EDEN」、まさに新作ラッシュである。広島まで来た甲斐があったと嬉しくなる。

 

 さっそく内容をおさらいする。

 まず、準新作「言霊(ことだま)」。

 最初に、黒い和装でおどろおどろしく登場する。演目名からして何かの霊か!?

  髪は後ろにひとつ結び。白い紐でリボン結びしているのだが、それはよく神社などで見かける綱模様。

 和装は、上半身が黒地、襟元は黒と銀の模様。長い振袖を垂らす。下半身は袴で、左側は黒地に花柄がプリント。右側は上下に黒と赤の二層。赤い帯を巻く。

 音楽に合わせ、金の扇子を持って、裸足で踊る。

 一曲目は、インスト曲「百花繚乱」。

 続けて、またインスト曲「TAKUMI2009」に変わる。

 ここで赤い帯を解く。

 ここで一旦暗転。

 音楽が変わり、着替える。

 白と黒が入り混じる花柄模様の着物姿。帯部にSMチックなボンティージベルト。また黒い手袋に、黒く長いストッキングがやけにかっこよい。着物とSMファッションが融合し艶っぽい。

 アクセサリーが凝っている。花札が垂れ下がるイヤリング(演目中は左耳だけだったが、ポラタイムでは両耳に付いていた)。黒い首輪の下に、もうひとつ純金のネックレスがあり、神社のほこりの飾りが付いている。「人間と妖怪が手を結んだイメージを汲み取ってほしい」とのミントさんのコメント。

 音楽に合わせ、裸足で踊る。

 三曲目は、本演目のメインテーマになっている、サザンオールスターズの「愛の言霊」。

 そのまま、ベッドショーへ。

 足の指先が銀のマニキュア。

 立ち上がりは、名曲「テテ」で締める。

 

 次は、新作「EDEN」。

「楽園をさがす青の少女と楽園にいざなうピンクの少女の物語」とミントさんから教えてもらう。

 事前のステージ準備にけっこう時間がかかっていた。それもそのはず、舞台のセットに天井から四角状の花壇のような蔓を張っている。蔓には、たくさんの葉や花が付いている。

 最初に、‘青の少女’が登場。アラビアン風に上下セパレートの青い衣装を着ている。頭から足元まで長いターバンを垂らしている。ランプを持って、裸足で踊る。

 次に、インスト音楽に変わり、‘ピンクの少女’が現れる。花柄のピンクの、上下セパレートの衣装を着ている。彼女も頭からターバンを巻いて垂らす。手首に黄色、ピンクの布を垂らす。

 吊るされている蔓から紫の花を一輪とって髪にさす。

 ここで一旦暗転する。

 インスト音楽が変わり、衣装を着替える。

 上半身が裸で、紺・水色・白のギザギザの布のスカートのみ履いて現れる。右足には白い紐がクロスされている。

 そのままベッドショーへ。

 改めて、アクセサリーを目で追う。紫の髪飾り。両耳に銀板。純金のネックレス。足の指に銀にコーディネイトされたマニキュア。

 立ち上がりは、日本の女性ボーカル曲で締める。

初めて「EDEN」を拝見して「この作品、すんごくエーでん!!!」と思ったよー。(笑)

 

 

 今回は、残念ながら、JKものの演目「カレンダー」を見損ねてしまった。次回の栗橋で観れればいいな。

 最近は一日四ステージを観るのはかなりきつい。とくに今回は暑い広島遠征だったので。四回目の演目が既に拝見している演目「明日への手紙」と思い込んで、三回目で切り上げて、広島焼きの店で少し飲んで、そのままカプセルホテルで寝る。

 そうそう、今日は演目「おそうじ」でミントさんからパンプレを頂く。かぶりセンター席にいた私と目があった。遠くから遠征してきた私への心遣いだろう。今夜ありがたく使わせてもらおう。そう思っていたので、寝る前に、ミントさんから頂いたパンプレをカバンから取り出す。するとミントさんの香水がぱーっと狭いカプセルの中に充満する。私は幸せな夢の世界を彷徨う。

 お陰で、童話「浦島太郎の玉手箱」が出来上がった。会心の作である。(笑)

 

 

さて、話は変わるが、広島第一劇場は8月いっぱいで閉館するという噂が流れていた話をしたが、なんと昨日8/7から照明がLEDに変わったらしい。常連さんの話では、照明以外にもトイレが和式からウォシュレット付きの洋式に変わったり、ステージの床張りや客席も一部改修したらしい。いま頃そんな設備投資するなんて、ほんとに閉めるつもりなのかしら???

最近は相変わらず客入りがいい。儲かっていれば税金にもっていかれるより修繕費を使った方がいいことはいいが・・・

 

 劇場の壁に、映画「彼女は夢で踊る」の宣材ポスターがたくさん貼られている。しかも映画の前売り券1400円やパンフレットが劇場内で売られていた。なんと、この映画はここ広島第一劇場が舞台となっている。そのため、踊り子や観客の中には、映画 彼女は夢で踊る オリジナルTシャツ(カラー2種 紺/紫)を着ている人が何人もいた。また、踊り子さんたちはポラタイムで、宣材ポスターにのっている、主役の踊り子を演ずる岡村いずみの艶やかなポーズを真似して、やんやの喝采を浴びていた。

 こうした背景には、この映画「彼女は夢で踊る」がここ広島第一劇場を舞台にした映画で、撮影もここ広島第一劇場が実際に使われたこと。そのため、広島第一ファンの間では既に映画を観ており、この映画に対する想い入れや愛着が半端じゃないことが伝わってきた。

 この映画の概要をネットで検索。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に次ぎのように記載されている。・・・

本作は、広島先行公開され、2019715日から横川シネマで、同年7月26日から福山駅前シネマモードで上映。2020年から全国順次公開予定。

時川英之が初監督を務めた2014年公開の映画『ラジオの恋』を東京で見た加藤雅也が、「広島で一緒に映画を作ろう」と同作主演の横山雄二(RCC中国放送アナウンサー、ラジオパーソナリティー)と時川監督に声を掛けた。

本作、ストリップ劇場「広島第一劇場」が舞台の映画『彼女は夢で踊る』の企画が持ち上がったのは2016年12月。時川英之監督、加藤雅也、横山雄二の3人で食事した際、「なにか3人で作品を残そう」という話になったことがきっかけとなる。

中国地方で唯一残った、広島県広島市・薬研堀に実在する昭和50年開館で創業44年のストリップ劇場「広島第一劇場」が舞台。これまで何度も閉館の危機を乗り越えてきたストリップ劇場として知られている。

加藤はいよいよ広島第一劇場が閉館されると聞き「この劇場を映像に残すのは映画に携わる人間としての使命」という思いから、広島で3作の映画を手がけた時川監督に映画制作を呼びかけた。

時川監督は同劇場の二代目社長や現役ストリッパーらから綿密に話を聞いて脚本を書き上げた。20173月に開始された撮影はオール広島市内ロケで第一劇場のステージや実在の飲食店で行われ、約1年間の編集作業を経て、流川や薬研堀など広島の街の風景も随所に出てくる昭和の香りも伝わってくる映画作品に仕上がった。 2019531日、試写会が広島第一劇場で行われ、時川英之監督、主演の加藤雅也、ヒロインの岡村いずみ、企画プロデューサーの横山雄二が登壇し舞台挨拶を行った。・・・

 内容は次のとおり。ネット「作品情報 - 映画.com」より。・・・

何度も閉館の危機を乗り越えながら、多くのファンに愛される広島県の実在するストリップ劇場「広島第一劇場」を舞台にしたラブストーリー。閉館の時が迫る広島の老舗ストリップ劇場で、社長の木下はかつてのきらびやかな時代を思い出していた。劇場のラストステージを飾るのは、この舞台で幕を引く有名ストリッパーや、謎めいた若い踊り子。最後の幕が上がり、観客たちはステージの踊り子たちの裸の先にある何かを見つめていた。劇場の終演に木下は、忘れていたありし日の恋、そして胸の奥に隠していたダンサーとの秘密を思い出していた。加藤雅也が社長の木下役を演じるほか、「仮面ライダービルド」の犬飼貴丈、「私は渦の底から」の岡村いずみ、現役ストリッパーとして活躍する矢沢ようこらが顔をそろえる。監督は広島を舞台にした「鯉のはなシアター」「シネマの天使」「ラジオの恋」などを手がけた同県出身の時川英之。・・・

 

直近の広島第一劇場の情報によると、来年1月末までは営業を続けると公表されている。その先は分からない。しかし、この映画の通り、何度も蘇り、このまま続いてほしいと心から願わずにいられない。

 

 

令和1年8月                           広島第一劇場にて

 

 

 

 

 

 

童話『浦島太郎の玉手箱』 

~鈴木ミントさん(ロック所属)に捧げる~

 

 

 ご存知、浦島太郎のお話です。

 浦島太郎は助けたカメに連れられて竜宮城に行きました。

 竜宮城にはそれはそれは美しい乙姫様がいました。太郎は一目惚れ。こういう女性(ひと)を絶世の美女というんだろうなと心底思いました。

 太郎は、亀を助けた御礼として酒宴を催してもらいました。たくさんの海の幸とお酒を振る舞われ、そしてタイやヒラメの舞い踊り。その酒宴は三日三晩も続きました。その間、乙姫様はいつも浦島太郎の側に寄り添ってお酌の相手をしてくれました。太郎にはまさしく夢のようなひとときでした。

 三日後、太郎は乙姫様に言いました。「ついついご厚意に甘えて、たいへん長居をしてしまいました。家では年老いた母親が心配していると思います。そろそろ御暇乞(おいとまご)いさせて頂きます。」

 乙姫様は太郎のことを気に入り、太郎の手をとり、太郎の目を見詰めながら「貴方さえ宜しければ、このままずっと竜宮城で暮らして頂きたいと思っていました。でも、貴方様のご事情もありますでしょうから致し方ありません。でも、また是非戻ってきてほしいです。私に会いたいと思いましたら、いつでもいらして下さいね。」と声をかけてくれました。

 太郎はとても喜びました。

 乙姫様は太郎の反応を見て大層喜びました。そして、「私のことを思い出しましたら、この玉手箱を開けて下さいね。」と言って、小さな箱をお土産に持たせてくれました。

 

 太郎は、また助けた亀に連れられて元の漁村に戻っていきました。

 元の生活は味気なく退屈なものでした。太郎はすぐに竜宮城の乙姫様のことを懐かしく思い出しました。そして、お土産に頂いた玉手箱を開けました。

 すると、中には乙姫様の使用済みの下着が入っていました。太郎は驚きました。手にとって広げると微かに沁みの痕跡があります。思わず、その下着を鼻孔に押し当て匂いを嗅ぎました。強烈な匂いに頭がくらりとしました。これがあの大好きな乙姫様の匂いです。そう思うと太郎は卒倒しそうになりました。太郎は股間に手を伸ばし激しくオナニーを始めました。美しく優しい乙姫様の笑顔が目に浮かんできます。太郎は夢の中を彷徨いながら果てました。

この世にこれほどの快感があるだろうか。大好きな乙姫様の匂いに包まれてのオナニーは最高でした。

 太郎は仕事もせず、飽きずにせっせせっせとオナニーに耽りました。

 いつの間にか、太郎は痩せ細り、頭は白髪頭になり、まるで老人のようになりました。太郎は「あぁ~こんな姿になってしまったからには、もう乙姫様に合わせる顔がないなぁ」と悲観にくれました。

 

 一方、亀の話をします。

 助けた亀はそのご恩返しとして浦島太郎を竜宮城に連れていきましたね。

 ところが、太郎が乙姫様といちゃいちゃしていた三日間、ずっとほったらかしの状態でした。さすがの亀も堪忍袋の緒が切れそうになりました。

 そのため、村に帰るまでの面倒はみましたが、それ以降は太郎の前に現れませんでした。

 太郎は、海に向かって「亀さんよー、戻ってきておくれよー」と何度も叫ぶのでした。

 

 太郎は、乙姫様に会えない憂さを晴らすために、ますますオナニーに励みました。

 あまりにも、匂いを嗅ぎ過ぎたのか、下着の匂いはどんどん薄れていきました。

 薄れていく匂いの中で、太郎は静かに息を引き取りました。眠るように死んでいった太郎の顔には笑みが浮かんでいました。まさしく大往生。めでたしめでたし

 

                                    おしまい