ロックの踊り子・鈴木ミントさんのH29(2017)年暮れのライブシアター栗橋の模様を、演目「Mint green」を題材に、シリーズ第五弾「ストリップの妖精に恋をする(その5)」と題して観劇レポートする。
今年H29年8月中の川崎ロックにて1年三か月ぶりに鈴木ミントさんが復帰。漸く年末の栗橋が決まった。
ストリップの神様が、鈴木ミントさんとの再会というクリスマス・プレゼントを私に与えてくれた。心底嬉しかった。今年のクリスマスは鈴木ミントさんで決まり☆彡
私のストリップ日記を辿ると、ミントさんとはH27(2015)年7月頭のDX歌舞伎以来、実に2年半ぶりになる。あのときに新作「鳥籠」を拝見して童話「飛べないカナリア」をプレゼントしたのを覚えている。H28(2016)年8月結の新宿ニューアートで休業されるのを知っていたが、いろいろ事情もあり、会いに行けなかった。ともあれ、今回の再会を心待ちしていた。
今週三日目12/23(土)の早朝六時半に劇場に到着。この時期だと、まだ外は暗い。ヘットライトを点けて車を走らす。しかもかなり寒い。ふだんなら、この時間に劇場に来れば一番乗り確実・・のはずが何と4番目。この時間に先客三人が屯していた。これには驚いた。ミント人気の凄さかな・・。
7時前に懐かしい顔Gさんが来て久しぶりに談笑する。ミントさんが復帰してまたストリップに戻って来たらしい。いつも一番乗りの私が4番目なので怪訝にしていた。私としてはこの時間が精一杯。上には上がいる。まぁ、かぶり席に座れたのでよしとしよう。
もっと驚いたのは、翌日の日曜日も同じ時刻の早朝六時半に劇場に到着。外は暗いし寒い。そんな中、なんとGさんともう一人が屯していた。「太郎さん、遅いよ」と言われる。そそくさと場所取りをしようとしたらなんと10番目。私は栗橋に来て以来、かぶり席(8席)に座れなかったのは初めて。その日は二列目になる。後で4番目の人が早朝5時に来たことを知った。ということはトップの人は4時位には来ていたのだろう。トップ三人は昨日も来ていてラストまで観ていたから殆ど寝ていない感じかな。私とは気合いが違うわと観念する。
いずれにせよ、ミント人気恐ろしや~と思っていたら、Gさんが、いや早い人達は殆ど雪見ほのかさんか安田志穂さんのファンの方だよと教えてくれた。ミントさんの追っかけで早いのは自分くらいかなぁ~というGさんの話を聞いて、今のロックの応援勢力図も随分様変わりしていることを思い知る。
二年半は長い。今回二年半ぶりに再会するにあたり、ミントさんも少しは変わったかなとふと考えた。ところが実際のミントさんは依然と全く変わっておらず、ストリップの妖精は健在だった。私は嬉しくなった。
今週は復帰後の新作「Mint green」を含む三個出し。1,4回目ステージは演目「深紅」、2回目ステージは新作「Mint green」、そして3回目ステージは演目「PINK」と続いた。
今回の新作「Mint green」は、AKB48作品である演目「PINK」に続くアイドル第二弾、AKB48の姉妹グループであるSKE48作品になっている。ピンクから緑へ、という感じか。
最初に、緑をベースにした上下セパレートの衣装で登場。上半身は丈の短い半袖の白いシャツで、襟は茶色に縁どりされた緑色の生地、胸元は5つの白いボタンに沿うように茶色の線が流れ、その周りが黒い斑点模様の入った緑の生地となる。短い裾には二本の黒い線が入る。袖口は黒。下半身は緑のスカートで、SKE48の文字が記された緑の生地と、黒い斑点の入った緑の生地が重なる。そして膝上までの黒い靴下、黒いブーツを履く。
髪型は演目PINKと同様に、ツインテール。超―かわいい♡ これだけでメロメロ♪
その後、水色をベースにした上下セパレートの衣装に着替える。上半身は肩紐で吊るした白い刺繍されたバストに、ストライプの水色生地を肩掛けのようにかぶせてある。下半身はベルト部を白い刺繍生地にし、スカート部は膝上丈でストライプの水色生地を巻き、右腰部の継ぎ目に布を垂らす。足元は同じまま。周年タオルを振って盛り上げる。
最後に、もう一度着替える。上半身は白いノースリーブのシャツの裾をラフに胸元でひとつ結び。下半身はSKE48が記された最初の緑のスカートを再度履く。
そのまま盆へ移動。白い紐パンを脱いで左手首に巻き、ベッドショーを始める。
ミントさんのキュートなかわいさがキュッと詰まっている作品である。
H21(2009)年10月頭の新宿ニューアートでデビューしてから、かれこれ八年という年月が過ぎている。ミントさんも途中に休業があったりといろいろあったはず。その中で着実に踊り子として成長してきている。客の方も八年というのはあっという間ではあるが、やはり長い年月である。その間、私にもいろいろなことが沢山あった。歳もとったし、生活環境もずいぶん変わってきている。ストリップ業界も、劇場数も減り、ずいぶん様変わりした。変わっていないようで変わっているし、変わってほしくないけど変わったり、変わらないままでホッとするものもある。
ミントさんは、この八年間で踊り子として確実に成長しているけれど、今回の新作「Mint green」を観ていて、演目「PINK」のままでいてくれたことにホッとし、思わず‘ありがとう’と言いたくなった。変わらないままでいるという成長もあるのかもしれない。
ミントさんからの「お久しぶりですね」という挨拶は心に沁みた。いつもと変わらない笑顔、相変わらずの素敵なステージ、キュートなヌード、気さくな応対、すべてに心がときめく。八年の年月が突然ぎゅっと凝縮する。変わらずにいてくれた嬉しさや懐かしさ、ときめきとやすらぎ、そして満足感と安堵感。
いつも、いつまでも、私たちの妖精でいてくれるミントさんに心から感謝したい。
そう、私は、今もストリップの妖精に恋をしている♡
平成29年12月 ライブシアター栗橋にて
~鈴木ミントさんの演目「PINK」「Mint green」を記念して~
太陽からたくさんの光が発せられる。
地球に届くころには光はそれぞれピンクの妖精とグリーンの妖精に分かれる。その二つは対になっており一心同体の関係にある。例えば、明暗、陰陽、表裏みたいなもの。
ピンクの妖精は目立ちたがり屋。だから明るいところを好み、表舞台に立ちたがる。
一方のグリーンの妖精は、控えめで、人の影になり舞台裏を支えようとする。
また、ピンクの妖精はリーダーシップをとりたがり、グリーンの妖精はフォロアーシップに徹する。
それぞれに役割どころがあると云えよう。
花に喩えると、ピンクの妖精は華やかな花の部分になりたがり、グリーンの妖精は緑色に合わせて葉になって光合成をする。またグリーンの妖精は同じ緑色の多い虫になって、花の受粉を助ける。ピンクの妖精とグリーンの妖精がうまく対に構成されて花が咲き実をつけることができるのである。
陰陽のバランスはこの世の全てをうまくバランスをとりながら構成されている。だから太陽の光というのは有難いのである。
ピンクの妖精とグリーンの妖精の活動は、green peace(グリーンピース)と言われながら一部表面化しているものもある。
ある日、ピンクの妖精とグリーンの妖精がストリップ劇場を覗いた。
ピンクの妖精は華やかな場所が大好き。明るいスポットライトに明るい音楽に大喜び。
踊り子をけしかけて激しいダンスを要求する。
一方のグリーンの妖精は、ステージを落ち着かせようとする。加熱する動きと汗を制御し、踊り子の呼吸と整える。そして、静かなベッドショーを誘う。
ピンクの妖精とグリーンの妖精が手をつないで、踊り子のステージを盛り上げる。
また、ピンクの妖精は、踊り子の身体にはピンクがたくさんあって嬉しくなる。踊り子のピンクの性器に取りつき、大きくオープンしてお客を刺激する。お客が興奮するのを見るとたまらなく嬉しくなり、ニッニッニッと笑う。もっともっとお客をよろこばせようと、踊り子にパイパンを勧めて性器をよりピンクに見せようとする。
それを見ていたグリーンの妖精は、お客の心を宥め落ち着かせようとする。そのため、自然を重んじナチュラルヘアを推奨する。自ら踊り子のヘアになって、性器を包み隠そうとする。
ストリップにおける観客の温度を適温にするために、そうしたピンクの妖精とグリーンの妖精の駆け引きが行われる。二人は一心同体なので決して喧嘩はせず適度に折り合う。そこにストリップの平和が保たれる。
おしまい
『緑のうさぎ』
~鈴木ミントさんの新作「Mint green」を記念して~
どんよりとした朧月夜。全てが緑色の空気に覆いつくされている。
私は呑兵衛横丁にある一軒の酒場で一人手酌で酒を飲んでいた。
五十を越えた中年男が一人淋しく物思いに耽って酒を呑んでいるのだから、誰も寄ってはこないはず・・・そう思っていたら、変な男の子が声を掛けて来た。
髪の毛が緑色している。染めているのかと思ったら、眉毛も緑色。瞳も緑色。肌が真っ白なので余計に緑色が目立つ。
私がじろじろ見るため、彼は「おじさん、ぼくは先天性の染色体異常なんだ。だから身体の毛や眼球が緑色なんだ。とくに病気じゃないから安心して。」と説明した。
彼は高校生みたいに若い。しかも、かわいい顔立ちをしている。男にしておくのがもったいないほどの美少年だった。ある意味、緑色の髪が似合っていて、よその星から来た宇宙人みたくも思えた。
「よかったら奢ってくれないかな。おじさんと話がしてみたい。」そう言って絡んできた。どうせ一人で呑んでいたから話し相手をしてもらおうか、そう思った。
私は50歳を越えて事業に失敗してしまった。信頼していた部下に裏切られて、先祖代々受け継いできた家業を手放すことになった。そのため家族も崩壊した。大学に入ったばかりの娘も中退を余儀なくされ、妻は酒浸りになった私に愛想をつかして、高校生の息子を連れて家から出て行った。「俺はどうしようもないダメな男だ。もう死にたい。」と自暴自棄な気分で酒を吞んでいた。
そんなところに、ひょっこり変な髪の男の子が現れ、酒の相手をしてくれたわけだ。ついつい愚痴をこぼしながら深酒をしてしまった。
ふと、意識が戻ったら、そこはホテルの一室だった。男の子が私をホテルに連れて来たのだ。
私には男色の趣味はない。「そうか、彼はそういう趣味なのか。まぁ~死ぬ前に、一度そういうのも味わってみるか。」ふと、そんなふうに頭を過ぎった。
すると男の子が私に抱きついてきた。なんか若い女の子の匂いがした。今どきの男の子はオシャレだからそうなんだと思った。
唇を合わせてきた。そして私のズボンの中に手を入れ、私のものをまさぐりフェラを始めた。絶妙なテクニックに私は身をのけぞった。私は条件反射的に彼の下半身に手を伸ばした。
「えっ!? ない?」あるべきものが無かった。私の頭は混乱した。
ところが、私の思考回路を無視して、別の神経回路に快感が走り抜けた。
ぐったりした私の側に横たわって、彼は、いや彼女は話し出した。
「私はもともと女の子なの。小さい頃から、緑色の髪だったので‘緑のうさぎ’と呼ばれて虐められたの。」うさぎとは可愛い象徴であるが、本来うさぎは赤い目をしているので‘緑のうさぎ’とは差別用語なのだった。女の子ではあまりに辛すぎたので、途中から男の子になろうと決心したようだ。
「私ね、不思議な能力を持っているの。髪の毛が緑色のせいか、緑色にどんより落ち込んでいる気持ちの人の心が読めるの。おじさんは自殺したいと思っていたでしょ。だからビーンと感じたのよ。それで声をかけたの。
おじさんはとってもいい人だわ。元気にしてあげたいと思ったの。」
私たちはホテルから出て別れた。
私は、緑の少年のお陰で、どんよりした気持ちが吹っ切れた。「明日から、もう一度ゼロからスタートだ!」そう思えた。
空を見上げたら、満月になった月の中で緑のうさぎが餅つきをしているように見えた。先ほどまで居た少年は月から降臨してきたのかな、とふと感じた。
おしまい