今回は、H30年3月結の大阪東洋ショー劇場における、misakiさん(ロック所属)の公演模様について、演目「Fairy tail」を題材にして、「妖精の尻尾はなかなか掴めない」という題名で語りたい。

 

 

H30年3月結の大阪東洋ショー劇場に初日から顔を出す。

今週の香盤は次の通り。①渚あおい(東洋)、②misaki(ロック)、③ゆきな(ロック)、④紗凪美羽(東洋)、⑤小野寺梨紗(ロック) 〔敬称略〕。

 

misakiさんとは前回ここ大阪東洋12月頭以来、約四カ月ぶりになる。前回の二周年作「PURE」についても楽しくレポートさせて頂いたので、今回も楽しみにしていた。そして、今回の作品も期待を裏切らないものだった。

今週は一個出し。いつも二個出しだったので、もしかしたら今週初出しかなと尋ねたら「初出しは新年なんだけどバレエ振りが難しくて、ステージの広さで大分また変わるから修行中!」との返事がある。たしかに、今回の作品はバレエ調の動きが素晴らしい。misakiさんはデビュー当時「ダンス経験は実はまともなの無いの。『よさこい』を少しやってた位(笑) 超シロート」と言っていたほどだから、今回は相当バレエの練習をしたのだろう。misakiさんがダンスで妖精の尻尾を捕まえようと苦労している姿が見えるね。

改めて彼女のダンスセンスの良さに脱帽である。今回の作品はそうしたmisakiさんの華麗なダンスが見どころになっている。

 

さて、内容を私なりに説明しよう。

演目名は「Fairy tail」。最初、大きな羽根模様からアゲハ蝶のように見えていた(失礼!)が、「アゲハ蝶ではなく、実は妖精なんよ~(笑)」と教えてもらう。

音楽が、KOKIAの3枚目のオリジナルアルバム『Remember me』(2003年11月12日リリース)の冒頭曲Prologue“Remember me”から始まる。荘厳なメロディで、かつ英語の語りで始まるため、今からひとつの物語がスタートする映画のようなワクワク感がある。

大きな黒色の蝶の模様をした羽根を付けた妖精が登場。髪を後ろにひとつ結びし、頭にはキラキラした緑の髪飾りをヘアバンドのように付ける。白い首輪にはキラキラした宝石が散りばめられている。白と黄色の縞模様になった両肩がふわりと丸く盛り上がるドレス。上着は白地に黄色の水玉模様。そしてスカート部は黄緑で、前上がり後ろ下がりの型をしている。

すぐに音楽が、名曲「Loving You」に変わる。スタンダードナンバーが耳心地いい。この曲には鳥のさえずりが聞こえる。これがラストの曲「鳥の詩」につながっていく。

三曲目の「please please」(次のベッド曲と同じく映画のサントラ盤かな?)に変わり、ドレスを脱ぐと、上下セパレートの衣装。キラキラした銀色の上着に、緑と黒の羽根がキラキラと重なるスカート部。大きな羽根を揺らして裸足で舞い踊る。

四曲目は、石田燿子の「OPEN YOUR MIND~小さな羽根ひろげて~」(石田燿子の11作目シングル。2005年1月26日リリース。) に変わる。盆前に出てきて舞い踊る。そして舞台に戻る。

衣装を脱いで、羽根だけを付けて盆に移動。そのままベッドショーへ。

ベッド曲はゆったりしたインスト曲になる。Disney 映画『Secret of the Wings(ティンカー・ベルと輝く羽の秘密)』のサントラ曲である。今回の作品では、妖精の華やかさと儚さを演じているが、この映画の ティンカー・ベルが強くイメージされたものだと漸く判る。

なかなか、かわいいmisaki妖精の尻尾は掴めないね。(笑)

ベッドの上のmisakiさんのアクセサリーを眺める。長いY字状になったガラスのネックレス。右手首には真珠とガラスの二本のブレスレット。左手に黒に近い緑のマニキュア。オシャレだね♪

立上り曲は、Liaの「鳥の詩」で締める。歌詞「消える飛行機雲 追いかけて 追いかけて」♪が心に残る。

なかなかストリップの妖精の尻尾は掴めないなー。

ひとつ童話を書いてみたよ。題名は「ストリップの妖精の尻尾は掴まえられない」だよん♪

 

 

平成30年3月                          大阪東洋ショーにて

 

 

 

 

misakiさんからのお返事

・「レポート読んだよー。すごいね。私も知らないことが・・

バレエは全然できてないよーw」

童話に対して

・「エロい話だったね~!!! ウケる♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストリップの妖精の尻尾は掴まえられない』 

~misakiさんの演目「Fairy tail」を記念して~

 

 

 冬もようやく終わり、もうすぐ春が来ようとしていた。

 ボクは厳しい寒さが続いた間、ずっと部屋の中でゴロゴロしていた。

そういう今朝も太陽がとっくに顔を出しているというのに、未だベッドの中でうとうと。

 そこに、春の陽気に誘われるように一匹の蝶々が飛んできた。アゲハ蝶のような大きな羽根、身体は黄緑色。20㎝近くもある。蝶々がこんな大きな身体をしているはずがない。よく見ると、虫の六本足ではなく、人間のような手足が付いている。

 すると、その物体は「もう外は春だよ。いつまで部屋でゴロゴロしているつもりなんだい!」とまるでボクを小馬鹿にするような口調で話し出した。

ボクは目を凝らして、その飛んでいるものを見詰めた。

 可愛い顔をしている。お茶目な瞳で、ボクに微笑んでくる。まさしく妖精だ。いったい何の妖精だろう。妖精にもたくさんの種類がある。よい妖精もいるが、悪魔崩れの妖精もいるから気を付けないといけない。

「外に出たら、幸福の女神に出会えるかもしれないよ。」 妖精は言う。女性に縁のないボクはその言葉に弱い。

「わかった! 君の言う通りにしよう。だからボクのことを、その幸福の女神のところに案内してくれないか。」ボクは下手になってお願いした。

「いいよ。付いておいでよ。」 妖精は軽い返事。

 ボクは急いで着替えて、一緒に外に出た。

 妖精はボクの前を大きな羽根を使って飛ぶ。ボクは妖精の後を追うのが大変だった。

 先を行く妖精の尻尾が左右に揺れるのを見ながら、この尻尾に掴まっていければ楽なのになぁ~と思っていた。しかし、妖精というのは儚い存在。尻尾に触れた瞬間に消えていなくなるような気がした。

 

 妖精はボクを場末のストリップ劇場に案内した。

 妖精はストリップ劇場の看板が見えたところで、急に高く舞い上がり、そのまま一人で先に劇場の中に入っていった。

 ボクは妖精を追いかける形で、劇場の受付で入場料金を払って中に入る。

 場内の扉を開ける。大きな音楽が耳をつんざく。明るいライトが目に眩しい。

 舞台の上に一人の踊り子が踊っていた。まるでバレリーナーのような身のこなし。

その踊り子の顔を見て驚いた。先ほどまでボクを案内してくれた妖精そっくり。もちろん大きな羽根も尻尾もない。肌は黄緑ではなく、透き通るように白い肌。衣装を脱ぐと、均整のとれたプロポーションのヌード。まさしくビーナスの輝き。ボクは一目で彼女の美しさに魅了された。

 ボクは場内で座る席を探した。すると回転盆の正面センター席が空いているではないか。かぶり席である。ラッキー♪ ボクは急いでそこに座る。

 座るやいなや、彼女はボクの前に来て、目の前でオープンショーを始めた。

 彼女が足を開くと、そこにも美しい顔があった。私にはそう思えたのである。ひとつ目、二つに分かれたお鼻、おちょぼ口。上部にかわいい前髪がちょこんとのっている。女神には前髪しかないと言う(※参照)。ボクには彼女こそ「幸福の女神」に思えた。

 ボクが下の美しい顔に見とれていたら、二つに分かれていたお鼻が大きく広がり左右に伸びだした。どんどんどんどん羽根のように大きくなる。その谷間に別のピンクのお口が見える。大きな羽根はボクの顔を優しく妖しく挟み、まるでボクの顔をピンクのお口で食べちゃうように包み込む。妖しい香りに包まれボクは気を失いそうになる。

 一方、彼女の下のお顔の顎が伸びて、それが長い尻尾に変わった。尻尾はボクの身体に巻き付いた。そして、尻尾の先はボクの股間を刺激し出した。快感の激震が走った。ボクは完全に気を失った。

 

 目が覚めたとき、ボクは自分の部屋で布団の中にいた。今のは全て夢だったのか。。。

 ボクはベッドから起き上がり、シャワーを浴びた。さっぱりしたところで、いつものストリップ劇場に向かう。

 今日はどんなストリップの妖精に出会えるかな。今日の踊り子は幸福の女神だったらいいな・・・でも今日の踊り子には前髪がなくつるつるしていた。この子は残念ながら幸福の女神じゃないな(苦笑)。

                                    おしまい

 

(※)女神の後ろ髪について

チャンスの神様が、あなたの横を犬のように走り抜けて行くイメージで考えてください。その犬(神様)をあなたはとっさにつかまえようとします。その犬(神様)は頭の前髪がふさふさしているのですが、あなたはそれをつかみそこねたとします。「しまった!でも後ろ髪のほうをつかめばいいや」と思っていたら、後ろ髪はなくてつるつるしていたために、結局つかみそこねて、犬(神様)は逃げてしまう……そういう比喩です。

この言葉の語源については、発端はレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉らしい ( 『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』 岩波文庫より )

 (1) ローマ神話の 「豊穣多産の女神」 "フォルトゥーナ(Fortuna)" が、ギリシャ神話の 「運命の女神」 "テュケー(Tyche)" と同一視され、「幸運の女神」 となる。 もちろん髪の毛は普通にある。

(2) さらに、ギリシャ神話において概念の異なる二人の 「時の神」として、計ることのできる、流れる 「時間」 を意味する "クロノス(Chronos)" と、ターニングポイントなどの一瞬の 「時」 を意味する "カイロス(Kairos)" がいる。このカイロス神は、頭にひとつかみの前髪だけが生えた、肩とカカトに翼を持った少年。一瞬にして目の前を走り抜ける "カイロス" = "チャンス(好機の時)" を捕まえるには前髪をつかむしかない。 通り過ぎた後を追いかけても、後ろ髪が無いので捕まえられない。・・・ これが本来の出典。

この(1)、(2)の事柄を (意図的にか?) 混同したレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉より「幸運 (運命) の女神の前髪」 説ができあがる。

ちなみに、妖精の尻尾についてのことわざは見当たらない。