葵マコさん(DX東寺所属)について、H30年8月結の渋谷道頓堀劇場での公演模様を、周年作「蚊」を題材に、「虫けらだっていい」という題名で語りたい。
H30年8月結の渋谷道頓堀劇場に顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①JUN(西川口)、②葵マコ(DX東寺)、③星乃結子(道劇)、④春野いちじく(TS)、⑤宮野ゆかな(TS)、⑥多岐川美帆(道劇)〔敬称略〕。今週は多岐川美帆さんの10周年週。私としてもお気に入りメンバーが揃って嬉しいな。
渋谷に四日目に顔を出す。葵マコさんは二個出し。1,3回目は「へべれ拳」(2016年の作品)、2,4回目は10周年作「蚊」。
2回目ステージを観た瞬間に「蚊」の演目だと分かったが、一体これでどんなオチになるのかなと思った。そのときには「蚊」で観劇レポートを書こうとも思っていなかった。途中で童謡が流れ、蚊が死んでしまうことに心惹かれた。すぐにポラタイムでマコさんに話すと「そうなんです。蚊は死んでしまうのです。小さい頃にこの童謡を聴いて、ずっと心に残っていたんです。」と話してくれた。童謡名「ちびっか・ぶーん」と教えてもらって、すぐにネットで調べた。歌詞を聴いていて涙が止まらなくなる。急にレポートを書きたいと思うも、全くメモをとっていなかったので演目内容を書けない。でも、この童謡に激しく動揺(ギャグです)したことだけでも伝えたいと思った。
まずは童謡「ちびっか・ぶーん」の歌詞を味わってみよう。
作詞: 井出隆夫 作曲:福田和禾子. NHK「おかあさんといっしょ」で歌われている。
ちびっかぶーんはちっちゃな蚊
下水のお水がふるさとで
ちびっかぶーんのきょうだいは
3330人
ちびっかぶーんはやさしい蚊
人を刺すのがイヤだった
ちびっかぶーんははらぺこで
いつまでたってもチビだった
ちびっかぶーんに花達が
朝露お飲みと言ったけど
ちびっかぶーんを蝶々が
あっちへおゆきと追い出した
ちびっかぶーんは秋の朝
寒さに凍えて死んでいた
ちびっかぶーんを神様は
ちっちゃなちっちゃな星にした
ちっちゃなちっちゃな星にした
この歌を聴いていたら、なんか泣けてきた・・・
そして、大好きな宮沢賢治の童話「よだかの星」を思い出した!!!
あらすじはこうです。・・・みにくい外見をして他の鳥たちからいじめられている「よだか」は、鷹から改名しなければ殺すと脅され、また、たくさんの虫を食べて生きている自分が嫌になります。そして、もう星になってしまいたいと思い、空高く舞い上がって「よだかの星」になりました。・・・
まさしく、よだか(夜鷹)と蚊を入れ替えたような内容ですね。
この世は、他の生き物を殺生することで生きていくしかない「食物連鎖」で成り立っている。この食物連鎖から逃れるためには星になるしかなかったのです。それぞれ「死」という悲しい結末ですが星になればその優しい魂は永遠に美しく輝き続けます。それが救いなのです。
話は変わる。
翌日五日目に栗橋に顔を出す。永瀬ゆらさんが蜘蛛の演目をやっていた。
おどろおどろした音楽の中、ゆらさんが蜘蛛が白い糸をはくように、両手から白い布を伸縮させていた。私にも当たった!!! 面白い演目だと関心を惹かれた。すると、まるでスパイターマンのようにポール演技が始まった。かっこいい。蜘蛛でこんな演目を作れるなんて凄い!と思った。ちなみに、ゆらさんはマコさんの作品「蚊」を知っていた。「マコちゃんの蚊は初出しのとき見せてもらいましたよー。チームもやったしネ!!」 マコさんの周年週はここ栗橋で7月中にやり、七瀬ゆらさんも一緒だったのを知る。
それにしても、たまたま二日続けて、蚊と蜘蛛という、私が忌み嫌う虫の演目が続き、無性に関心を惹いた。
蚊と蜘蛛の作品を観ていて、ふと、宮崎駿監督の映画「風の谷のナウシカ」を思い出す。1000年後の地球は人間が行った最終戦争(おそらく核戦争)で文明は破壊され、腐海(ふかい)という菌類と虫たちが蠢く森にどんどん覆われるようになり、残った人類は生きる場所を狭められていた。その物語の中では、菌類や虫たちは人間の敵のように描かれていたが、最後に菌類や虫たちこそが人間が汚した土壌を洗浄させている事実を知る。この映画はショッキングだった。腐海(ふかい)は‘不快’ではなく‘深い’のだ(またまた親父ジャグ)。
現在でも、人間を頂点とした動物たちに比べ、菌類や虫たちは下層に位置づけられるものの、その数は圧倒的に多く、その種類も多い。つまり人間なんて虫に比べて取るに足らない僅かな存在なのだ。人間は「虫けら」と言って馬鹿にするが、実は虫の世界は凄いのである。
そんなことを考えていたら、頭の中にひとつのポエムが流れた。
詩の題名は「虫けらだっていい」・・・
ほくは虫けら。
人はぼくのことを「虫けら」のように馬鹿にする。
そして「虫けら」のように扱う人もいる。
でも、ぼくは「虫けら」でいいと思っている。
ぼくの自慢は虫の気持ちが分かること。
だから、ぼくは他の人のことを「虫けら」のようには扱えない。
人を騙すより騙されるほうが気が楽さ。
自分が「虫けら」と扱われることで、むしろ救われる。
虫けらだって凄いんだよ。
人は虫を見つけると「虫が付く」と忌み嫌う。
でも、人は「花が虫のお陰でたくさんの美しい花を咲かせること」
また「たくさんの野菜や果物が虫のお陰で食べられること」を知らない。
虫がいないと人間は生きられない。
ぼくは虫けら。
ぼくは「虫けら」であることが誇らしい。
おしまい
最後に、絵は苦手と言いながら「蚊」の絵を描いてくれたマコさんに心から感謝します。
最近、踊り子さんにお絵描きを頼むようになりました。各人がステージでそれぞれの味を出すように、絵を見るとそれぞれの踊り子さんの味があってとてもいい。つい先日もTSの鏡乃有栖さんが私の絵のコレクションを褒めてくれた。「踊り子さんそれぞれの絵がすごく特徴があって面白いと思いました」 ストリップファンの中には踊り子さんのパンプレをコレクションにしている方がけっこういるが、私の方が趣味がいいよね。私は踊り子さんの絵でオナニーができるもん(笑)。
マコさんの絵も、私の秘蔵コレクションに入ったよー☆彡
今週は出演メンバー全員から絵をGET。なんという回収率の高さ!!! 嬉しい限りだー☆
楽しい週でした。マル
平成30年8月 渋谷道頓堀劇場にて
【葵マコさんからのコメント】
蚊のことを、こんなに素敵な文章にして下さってありがとうございます。
私も自分が虫けらのような存在と思うときがあります。ポエムが響きました。