『矢島愛美メモリアル』 ~京都の思い出~から

<DX東寺劇場(2008.10.21~10.31)>

 

たった今、京都からの深夜バスで東京に到着したばかり。まだ早朝6時過ぎ。

昨日の京都DX東寺劇場の余韻冷めやらぬうちに、すぐに記録しておきたくなった。

 

●.観光地、京都

 

 大阪東洋から東京に戻って数日間(10/14~16)、東京での仕事が続いた。

 大阪東洋での余韻が残っていて、また愛美さんに会いたい気持ちがくすぶってはいた。しかし次の週の京都DX東寺へは行けないと考えていた。そんな中、10月24日(金)に東京出張が入る。なんとか無理をすれば、25日(日)に東京からの京都日帰りが可能か、と頭を過ぎる。

 そんな折、帰宅途中にふらりと船橋の若松劇場に寄った。久しぶりの若松。その公演に、綾瀬ナナさんがトップで出演していた。彼女は次の週にDX東寺に出演予定。そこで、愛美さんのことをヨロシクと話した。ナナさんは「太郎さんの一押しの新人さんなら、いい子なんでしょうね。私こそ、会うのが楽しみ」と話してくれた。東寺の楽屋は個室なのであまり踊り子同士で話す機会は少ないようですが・・。そんなことをナナさんと話しているうちに、私の頭は次第に東寺モードに入り、いつの間にか東寺行きを決心していた。(笑)

すぐに、愛美さんにメールを入れる。
「まず連絡です。

DX東寺に応援に行きます!! 新作、初トリ、初東寺と考えていたら、どうしても応援に行きたくなってきました。
 10/24(金)に東京出張が入った(いや無理やり入れた!?)ので、10/24の夜行バスで京都に行って、10/25の夜行バスで東京に戻ることができます。
 東寺に電話で確認したら、終演は22時で時間通り終わるので、22時半の京都駅発の夜行バスに間に合うとのこと。バスの切符もとりました。
 私にとっても初の東寺です。愛美さんのお陰で、また「初」が増えます。『矢島愛美メモリアル』のネタが途切れないようにしないとね(笑) 」

 

それに対する愛美さんの返信メールがまた嬉しいものだった。

「実は、京都にきて初日。。
レターセットを買いに行きました。
もしかして太郎さんに会えるかもという、全く根拠のない思いで(笑)
あいみの場合、決まっていなくとも先走ると願いが叶うという不思議なことがよく起こるため、
まさにどんぴしゃ♪
今夜から手紙を書いてお待ちしてます! 」

  しかも、そのレターセットがいかにも京都らしい和風。愛美さんからの縦書きの手紙は初めてだったが、愛美さんの綺麗な字体がとても映えていて感激させられた。

 

さて、前日の24日深夜23時40分に新宿南口から、京都行きの深夜バス(中央ドリーム82便)に乗り込んだ。三列シートなのに、私が座った一階の席は2つくっ付いていて、窓際席の私は身動きできない。ノートパソコンを打とうかと思ったが、荷物を置く場所がないため諦めた。隣には若い男性が座っていたからよかったものの、万一隣りに女性が座ったりしたらお互い大変だよな~。

翌25日朝7時少し過ぎに京都駅に到着。曇り空。バス停の目の前に京都タワーが見える。京都には以前も来たことがあるはずだが、今回京都タワーを初めて見る思いがした。バスの運転手さんに近くにサウナがないか尋ねたら割引券をくれた。予め、スト仲間に京都DX東寺に行く際のノウハウを教えてもらい、深夜バスで行くなら翌朝京都タワーの地下にあるサウナで一風呂浴びるといいと聞いていた。早速行ってみた。そのときの模様をメールから抜粋。

「深夜バスで京都に早朝7時少し過ぎに着きました。
とうとう、愛美さんを追っかけて、京都までやってきました。感無量です!
早速、目の前の京都タワーへ。
目的は地下三階のサウナ。
エレベーターがなく重い荷物を持って、てこてこ階段で降りていくのも前近代的だなぁ!
ともあれ、スト仲間から、DX東寺に行くためのいろはを教えてもらっていたので
まず深夜バス明けに一風呂浴びて、すっきり~。
朝から男の裸をたくさん見てしまいました。当たり前かぁ~
それにしても、こんなに早くからなんでこんなに銭湯客が多いの?
この後、ストリップで女の裸を見に行くというのに、なんか変な気分。
浴場で欲情してはいけませんよねぇ~(親父ギャグ、失礼!) 」

 

 一風呂浴びてすっきりしたところで、次は目的地のDX東寺へ向かうことにする。

 ところが、京都タワーから、どういう方向に向かっていいのか分からない。インターネットでDX東寺の地図は印刷しているものの分かりづらい。近くに観光名所の東寺があることは確か。そこで、ビル工事中の監視員に東寺への道順を聞いたら詳しく説明してくれた。すごく親切な人で感謝したい。

 

 改めて、ここ京都は観光の街であることを感じた。私は、京都観光ではるばる来たわけではなく、ストリップで好きな踊り子さんを追いかけて遠征してきたわけだが、京都にDX東寺劇場がなかったらここに来ることはなかった。まさに私にとってDX東寺こそが観光先。

 そう考えれば、「ストリップも観光である」と云えなくもない。観光とは産業として客を呼ぶことに意義がある。ストリップのお陰で、たくさんの客が劇場に集まってくる。交通機関を始め、劇場近くのスーパー、花屋さんは潤い、その経済効果は小さくない。だから、踊り子さんは貴重な観光資源なんだと思う。近年、地方の劇場が閉鎖に追い込まれているが、地方こそ、まさに地域振興のひとつとして劇場を残してもらいたいものだと考えずにいられない。

 

●   .初めてのDX東寺劇場

 

さて、目的地のDX東寺劇場に向かった。以下、劇場到着後の愛美さんへのメールから抜粋。

「その後、まっすぐDX東寺へ。9時15分に到着。駅から徒歩15分くらい。
予想通り、劇場一番乗り。
でも、すぐ後に2番客登場。私の隣の席の方。でも彼はDX東寺へは2度目と言ってたね。

いやぁ~、それにしても雰囲気のある劇場ですな。劇場入口の飾りつけが昔ながらのストリップ劇場を彷彿させます。
入口左側にある「倉吉大神」という奉納棚が大きな岩石の台に据えられていて凄く立派。思わず、「大好きな愛美さんを守ってあげてね」と拝んでしまいました。
ちょうど到着したときに従業員さんが劇場前を掃除してました。一生懸命に掃除していたせいか、声をかけても愛想がありません。従業員さんも昔ながらのストリップ気質の雰囲気を持っていますね(笑)

中に入って、劇場の広さにびっくり。
盆が二つもある!!!
どこに座ればいいのか、、、
末席で応援しようと思いつつ、なぜか真正面に座ってます。。。(笑)
愛美さんの新作をこの立派な劇場で見れるのが嬉しいです。

ステージも広いけど、ラウンジもけっこう広い。
こうやってメールを打つスペースがあるのが嬉しい。
ゆっくり手紙も書けそうだなぁ~ 」
 

10時に開場。早朝割引で5000円。通常料金が7000円というから、ずいぶん高いな。

入口から入って、すぐ正面が舞台。扉を開けて中に入った瞬間、その広さに度肝を抜かれた。東寺の舞台は大阪東洋や浅草ロックに負けず、おそらく日本一広い。150人くらい収容できそう。

 ステージ正面から、花道を通って、2つ盆がある。ステージから盆先端まで10m位ある。ステージから花道が出ていて、最初の盆は小さくて回らない。次の盆まで1m弱の花道があり、そこは下からのライトアップがされてる。一番手前の盆は大きい。半径2m近くあり、大阪東洋より少し大きかな。この盆もおそらく日本一大きい。

 座席は盆と花道に向かって据えつけられている。3~4列ある。

 私はステージから見て真正面の席に座った。四つある席の真ん中。愛美さんもすぐに見つけてくれるだろう(笑)。 思えば、東洋のときと同じ位置。ただ東洋は正面をライトアップしていたので踊り子さんのオープンがよく見えたが、東寺は正面が少し暗い感じがした。むしろサイドの方がライトが当たり明るい感じ。

 

 スト仲間から、東寺は外出に制限があるから気をつけた方がいいと教えてもらっていた。大阪東洋や大阪晃生は完全に外出禁止だが、東寺は外出券を渡さない分すぐに戻ってこなければならない。せいぜい近くのコンビニで弁当を買うか、花屋に行くぐらいしかできない。

 前回の東洋では外出ができず愛美さんに花を贈れなかったので、今回贈ろうと考えていた。そこで、予め近くの花屋「タカギ」で花束を作ってもらうことにした。楽日でないから、1回目に渡していいだろう。

 愛美さんの1回目のポラ衣裳がちょうどミツバチだったので、「はいっ! ミツバチには花だね」と言って花束を渡すことができた。花好きの愛美さんが喜んでくれて嬉しい!

 

今回のメンバーを記しておく。

 1番目: 綾瀬ナナさん(道後所属)

 2番目: 仁豊さん(晃生所属)

 3番目: 神夜姫乃さん(DX歌舞伎所属)

 4番目: 相馬ルイさん(ロック所属)

 5番目: 多岐川美帆さん(渋谷道劇所属)

 6番目: 矢島愛美さん(ロック所属)

 

東寺は、11時半に開演し、1ステージ3時間弱で22時きっかりに終演。

 一ステージの終わり毎に、パチンコ・フィナーレがある。

 トリとしてフィナーレの中心に立っている愛美さんは輝いていた。ファンとして感無量だった。東洋のときも、あれだけ豪勢なメンバーの中でも全く見劣りしないと感じたが、今回の東寺ではメンバーの中心に立ち風格さえ醸し出していた。

 さて、今回の愛美さんの出し物は、1.3回目が旧作で、2.4作目が新作。

 
●.初トリを飾る

 

 愛美さんを追いかけて、デビュー週から今回六週目のDX東寺まで全てのステージを拝見してきた。それぞれの週が、愛美さんの成長を語る上でひとつひとつ意味がある。

 今回は、初DX東寺というだけでなく、一番のポイントは初トリを経験したこと。

 今回のメンバーにはギャラの高い格上のロック系が二人おり、どちらかがトリだと思う。他のメンバーはトリをはれる方はいない。では二人のうちどちらをトリにするかとなると、ルイさんの方が先輩格ではあるがトリの経験はなく、むしろ期待をこめて愛美さんを選ぶのが妥当というところ。前の週に東洋の舞台を踏んで実績評価されているのが大きい。

 

 今回は手紙でも、トリの役目などについて述べた。ちょうど、前週の東洋で水元ゆうなさんのステージを観て感激したということが愛美さんのブログに載っていたので、こんな話をした。

「東洋は大きな劇場で、そこの看板になるということは大きな意味を持つ。これまでも私が知っている限りで例をあげれば、私がストリップに通い出した10年前、東洋の看板娘として鈴木麻奈美さんと国府田ひとみさんが全盛時代。その後7年程前に登場したのが黒沢愛さん(2001年4月デビュー)で、しばらくして愛さんが看板になったときに前の二人は引退(国府田さんはその後復帰して今も現役。ただ東洋の看板にはもうなれない)。その黒沢愛さんは今年8月に盛大に引退セレモニーをやったが、彼女を看板から下ろしたのは二年前の2006年2月にデビューした稲森しほりさんだった。だから、愛さんが引退した後、しほりさんが東洋の看板を背負って頑張っていくはずだった。ところがどういう事情か知らないが、稲森さんが8月の東洋公演を突然キャンセルして引退してしまった。一度に二枚看板を失ってしまった東洋にとって、残る看板は昨年5月にデビューした水元ゆうなさん。ゆうなさんも急に自分が東洋の1人看板と言われ戸惑ったと思う。しかし、彼女は持ち前の資質と努力で立派に看板を背負った。前週、私も水元さんのステージを観て、その華やかなステージの中に彼女の自覚と努力が垣間見れて感激させられた。

 ロックの場合は、たくさんの踊り子さんがいるので、それほど深刻に考えることはないけど、トリをはるということにはやはり凄い意味がある。なりたくてもなれない人がほとんど。だから、トリを任せられたということは誇りに感ずるとともに、ラストを飾って、客を感激させられる踊り子であることを自覚しなければならない。」

 

  この話を書いた私の手紙と入れ違いに、愛美さんの手紙にはすでにトリへの強い想いと自覚が示されていた。

「今回、信じられないことが起き・・・デビュー時の思いを振り返りました。デビュー週のトリはちえみ姐さん、スレンダーかつ美人でかわいらしく、ナイスバディー! トリで当たり前と思える憧れの姐さんでした。お勉強した時も、あんな笑顔で元気を与えられたらな、スタイルもっと良くなりたいな・・・自分にはとても遠い存在でした。そしていつか自分もトリになってみたいと願って早6週にして今の東寺へ・・。まさかという気持ち、プレッシャーに不安、今の自分にトリが果たしてできるんだろうか・・・ベテランの姐さんもいるのに・・・いざ始まってみると、やるしかない精神で‘初めてのトリ’という役目を経験しました。正直、やりたくてもできない姐さんもいると聞く中、自分が選ばれたこと、もう飛べちゃうほど嬉しかった。ここまで来て間違いがなかったんだと思えた瞬間でした。フィナーレで中心に立てるということ、自信になりました。とても気持ちいいです。新作はまだまだ工夫が必要ですが、今回トリになって自信を持って踊れます。(中略) 愛美のある意味、晴れ舞台、見守って下さい。」

私の手紙に対しても、当日最後に次のような頼もしい言葉が返ってきた。「太郎さんの言った通り、東洋でのゆうな姐さんが本当にステキだった。そして新しい考えができるようになりました。人が涙を流せるくらいの踊りをしたい!! これからはそれを目標に、次の舞台でまた会いましょう!」

 

●   .新作の感想

 

さて、いよいよ2回目のステージで待望の新作を拝見。

事前にブログで、ハートの小物、シューズなどが紹介されていたし、ステージで正面に向かって駆けるなどの話を聞いていたので、一体どんな内容かと興味深々だった。

私に初めて観てもらうので緊張すると言っていたが、一緒にドキドキ感を共有したい。

 

一通り観終わった時点で「これは愛美さん自身そのものを自己表現している作品」と直感できた。

簡単にステージ内容を説明しよう。

照明が付いた瞬間、すでに盆の上に愛美さんが立っていた。髪をお下げにして、前髪を前に垂らしている。頭にヘッドホン。洋服もピンクのフリフリに、ギターをイメージしたバックを肩に下げている。音楽好きでアイドルのロックバンドを追っかけしている中高生をイメージさせる。私の愛美さんイメージはもう大人の女性なので、この幼い格好はギャップにも感じ、また新鮮でもあった。まだギリギリいけるかな(笑)。

仙葉さんが振付けたというダンスは流石に楽しいものに仕上がっている。上手に振りをこなしている。今回の振りはすぐにマスターできたと言っていたが、たしかに愛美さんはこのレベルのダンスは器用にこなすセンスを持ち備えている。だから安心して見ていられた。

ダンスの最中、バックの中から、ハートマークの付いた大きな色紙を出す。左右に開くとLOVEと書かれている。次に封筒から、何枚か重ねられたハートの布地を出し、それをステージの花道にひとつひとつ置いていく。  

中高生時代は恋に恋する年頃。いろんな恋を経験し、ひとつひとつ心の隅に置いていく過程を経ていく。最後に、その中の赤いハートのみ手元に残す。それが本当の恋か。

そこまでが前半で、次は後半のベッドへ。悩ましいほどの薄く透ける白いシュミーズに身をまとってベッドに入る。ワイシャツを抱えて現れたところを見ると、最後の本当の恋の相手を想定しているのか。ベッドの中で、赤く光るハートの小物に対して愛美さんがキスをするシーンがある。このハートは先ほど残した赤いハートなんだろう。前半の幼いイメージから一転して大人の女性に変身。ベッドの振付がとても良く、気持ちがこもった演技だった。艶かしくも華麗に締めくくっていく。それは今回のトリに相応しいエンディングだった。

 

今回の新作には、愛美さんとしての新しい試みがいくつか見られる。

ひとつは、小道具。工作が好きという愛美さんらしく、先ほど紹介した通り、いろんなものが登場している。衣裳と合わせて、仲良しのりりか姐さんと選んだのかなと思えた。

一番目を引いたのは、ヘアスタイル。女性は、髪型ひとつで、こうも幼くなったり、大人の女性に変貌できたりするのかと感心させられた。前半から後半に移るときに、髪型の変更だけでも大変な作業だろうな。後半の髪をかき上げて櫛でとめている髪型はホントに色っぽくて好きだなぁ~。私には髪型という言葉が死語になりつつあるので、愛美さんの髪型の変化を楽しむしかないな(笑)。

 

ステージの出し物は、大きく分けて、華麗な衣裳やダンスの上手さで押すパターンと、ストーリー性で客を引き込むパターンがある。今回の作品が自分自身を表しているとすれば、客の視線や気持ちを自分の作品に引き込む必要がある。これは「押す」のではなく「引き込む」のである。

そのために大切なのは何か。それは、いかに自分の気持ちを作品にのせるか、に収斂される。前半はまさに青春を謳歌するごとく楽しく、恋の部分はドキドキしたときめきを表現するつもりで。後半は「本当の恋」「真実の恋」を知った喜びを表現したい。まだまだ、細かい振付けや表情など気になることがあろうかと思うが、一番大切なマインドを外さなければこの作品は成功と云える。

 

ちなみに、愛美さんにとって「真実の愛」とは何なのかな?

突然の難しい質問ですが、今の愛美さんにとっては「ステージに恋する」状態でいてほしい。ステージに恋をすれば、ステージは必ず応えてくれる。そう、「神がステージに降りてきた感覚」を味わうことができる。踊り子本人も客も全てが恍惚感に浸れる。これがストリップにおける真実の愛だと私は信じている。

愛美さんが1人の男性に「真実の恋」を見出せば、たしかにその人は幸せでしょう。でも踊り子はステージに恋することで、たくさんの男性を幸せにすることができます。愛美さんには是非ともそんな踊り子さんに成長してほしいと願っています。(もちろん最後は1人の女性として素敵な異性と出会って幸せな人生を歩むことを祈っているよ。)

 

今回、新作は2.4ステージのみ。

2ステージ目で初めて新作を私に見てもらった後、私の感想を愛美さんがとても聞きたがっていた。「新作、どうだったんだろう・・そればかり気になってしまう~。まずは太郎さんの意見を聞かないとね。自分的には、出して一週間の今日、100点中60点というところ・・・振りの覚えは早かったけれど、まだ自分の中で固まらないの。四回目も頑張る~!!」

そして、先の私の感想に対して、愛美さんから嬉しい返事が返ってきた。

「太郎さんの感想にはとても感激。愛美が悩んで演じていた部分をびしっと言葉にして表現、そしてあいみの理想にピッタリな思いが当てはまるという・・・さすがです。自分で踊っていて曖昧だった所を明確にしてもらっちゃいました。まさに太郎さんとの共同作品がここに完成。今回、早いうちに見てもらえて良かった!! 愛美も言うことなしです。」

 

●   .帰りのバスの中で

 

2回目のステージが終わったのが17時半頃。2ステージにもう6時間もかかっている。残り2回のステージを22時まで終わらせるためには4時間半では無理だと思った。帰りのバス時間が心配になってきた。その旨を手紙で愛美さんへ伝えた。

愛美さんから次のような連絡がある。「次の3回目、2.3.4がトリプルベッド!? そして自分もベッドのみ・・・なんて凄いことを(笑) 初めてなので訳わからず、(後略)」

魔の3回目。トップのナナさんは普通に進行した。ただポラは短時間で切られ、私は並んだがポラを撮れなかった。次の2番.3番.4番の三人がトリプルベッド。そして3人で合同ポラと合同オープンをやって、あっという間に終わる。その後の5番.6番もベッドからスタート。3回目は2時間弱で終わった。東寺では押すとよくやるらしい。

愛美さんも、「訳が分からずのベッドだけという3回目・・・ちょっと困った(笑) 東寺では押すとよくあるらしいのですが、ちょっと不思議。残す後1回、新作で良かった。」

お陰で、なんとか22時に終演する目処がついた。愛美さんから「バスが間に合うか心配ですが、今のままでいけば、オープンはパスとして、ベッド→ポラなら大丈夫そう!! もう一度頑張って踊って楽しい気分で帰ってもらいたいです。」

 私は最悪のことを考えて、事前に22時5分に劇場前にタクシー予約していた。

 予定通り22時少し過ぎに終わり、タクシーで京都駅へ。5分くらいで着いた。

 

 バスの中で、愛美さんから頂いたお手紙を読んだ。最後の文章を見たときに感激で涙が出てきた。「最後に・・・太郎さんは大切な大切な方です。ありがとう☆」

 すぐに、バスの中からメールを打った。

「ただいま無事バスの中です。
最後に帰りの心配させちゃって、ごめんね。
実は22時5分に劇場前にタクシーを頼んでおいてました。
徒歩15分なので車なら5分と思い、10分くらいまでは大丈夫とふんでました。
ですから余裕で間に合いました。
時間があったのでバスの中で一杯やろうとコンビニに寄ったほどです(笑)

またまた、お手紙にじーんときました。
幸せな気分で、酔って、そして眠ります。今夜は愛美さんの夢を見れそうです」
 

思い出に残る秋の京都でした。