今回は、H29年末時点で関西の劇場にて見聞したことを「最新の関西ストリップ劇場の見聞録」という題名で語ります。
H29年12月頭の大阪東洋ショー劇場に顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①青山ゆい(東洋)、②澤木夢(ロック)、③misaki(ロック)、④ゆきな(ロック)、⑤徳永しおり(ロック) 〔敬称略〕。
出演タレントとしては、東洋メンバー一人で残り四人はロック。
東洋唯一の青山ゆいさんは一個出しで、見事なダンスを魅せてくれる。
澤木夢さんは大阪東洋初乗りで、新人らしいフレッシュさを振りまく。
misakiさんは二個出し。白雪姫の魔女を演じる二周年作は素晴らしかった。
ゆきなさんは二個出し。演目「笑顔百景」は桃瀬れな姐さんから譲り受けたもの。
徳永しおりさんは二個出し。私は演目「月の子」の元ネタになっている清水玲子の漫画「月の子」を読みだして夢中になった。13巻を無事読破して満足。
本公演の個別のステージ内容は別のレポートにして、ここでは最近の関西劇場の様子について見聞したことを述べてみたい。
ところで、最近の東洋はLEDに代えてから照明が悪くなった。
東洋は元々劇場が広いこともあり、他劇に比べて全体的にステージでの照明量が弱い。(あるいは設備の規模は備えているが経済面を考えて照明量をあえて抑えているのか。その点は分からない。)特に肝心のOPショーでは従来からはっきり見えるのは正面席と舞台前方しか無かった。他の場所では影になってしまいOPショーでは肝心なところがよく見えないのが実情。そういうのを気にしない人はいいが、かぶりつき大好き人間ははっきり見えないとストレスを感じるので頑張って正面席に座ろうとしていた。私もそうだった。
ところが、最近LED照明に代えてから、正面席の照明が落ちOPショーが暗くて見えなくなってしまった。せっかく踊り子さんがサービスして近づいて見せてくれるのに暗くて見えない。
一般に、従来の蛍光灯は全方向に光を発するが、LED照明は面発光なので照射角度は狭い。例えば照明具を天井に吊るした場合、蛍光灯は天井も明るいがLEDだと天井は暗い。
おそらく、東洋のライトは従来型からLED型に取り換えただけとすれば、照明の当たる場所が狭くなっているため、かぶりつき席の低い場所に光が届いていない。逆に踊り子さんの顔に強い光が当たり眩しがっている。肝心のところが他の光に負けて影になり暗くなっている。対策としては、かぶりせき前面に十分に光が当たるように角度を調整するか、他のライトと併用して光の量を上げるしかない。東洋の場合、正面には二個しかLEDライトがないが、他劇ではたくさん並んでいるので、LEDライトの数が少なすぎる。
熱心なストリップファンは照明にすごくこだわるもの。今週も関東から、かぶりつき大好きのスト仲間が遠征してきて、せっかく正面席に座ったのに暗くて見えないと愚痴をこぼしていた。これではわざわざ遠征してくる意味がないので、もう来ないと話していた。かぶりつきファンは照明にすごくこだわるので彼の気持ちがよく分かった。このままでは熱心な客が逃げてしまう。すごく残念な話だ。
客を増やすには、いいタレントを呼んだり新人をデビューさせたりする他に、足元のこととして照明を良くすれば客が増える。それなのに経費削減でモニターを減らしたり照明を落としたりしている。全く逆効果。もっとやるべきことがあるはず。客の声を聞かない客商売は必ず廃る。東洋の場合は、小難しい従業員が多いので直接話すと嫌な顔をされる惧れがあり話しづらい~困ったものである。以前のようにクレーム箱でもあればいいのだが。
話を変える。
最近の東洋はロックでもっていると強く感ずる。
東洋から新人が出ないし、出ても続かないため、今や東洋の実働要員は10人を切っている。そのため五人香盤のうち東洋メンバーは一人出るのがやっと。下手するとゼロになってALLロック大会になってしまう。
ロックの大物タレントや新人が次々とのってくれるので香盤としては非常にいい。
ただ、このままロックにおんぶにだっこでいいのだろうか。少し前までは東洋だけで大物タレントをたくさん抱えて華々しかった。それを想うと東洋ファンとしては淋しくてたまらない。
東洋に比べると、晃生ショー劇場の客入りは心配だ。土日はまずまずの客入りだが平日は本当に少ない。今週はTSの中谷ののかさんが初乗りしているため毎日大入りになっている。思うに、晃生は出演メンバーが固定化してしまいマンネリ化している。最近は新人が全く出ないし、他からの初乗りが少ない。この点が、毎週メンバーが入れ替わる東洋とは全く対照的になっている。
晃生のマンネリ化は、別に晃生に限った問題ではなく、ロック以外の全劇場に共通した問題である。昔のように劇場が多ければ問題はなかったが、今や全国でストリップ劇場が20軒を切ろうとしている現状では、同じメンバーがくるくる回っているだけでどこも新鮮味がなくなる。乗る劇場がないわけだから新しい新人をデビューさせる余裕もない。今の劇場はどこも限界に来ている。
そんな中、一番規模の大きいロックだけが毎週のように新人がデビューして盛況となっている。新人好きのストリップファンは全てロックに流れている。ロック一人勝ちのストリップ界の様相を呈している。
ただロックの実情を見ると、やはり仙台ロック閉鎖など踊り子が乗るべき劇場が減少してきており、人気タレントはいいものの、そうでない人は出演の順番待ち状態でストリップだけでは食べていけないようだ。毎週デビューする新人もポラは全て千円に設定して、ポラが売れなかったら乗せないという使い捨て状況と聞く。新人を大事に育てていこうという雰囲気ではないようだ。
関西には、東洋、晃生の他にもうひとつ京都DX東寺がある。盆が二つある大劇場で最も観客の収納力がある。ところが今や観客が少なくなり、私が見たところ一番危ない劇場になっている。お金がないため設備も更新できず、観客席の三分の一は壊れている悲惨な状態。
こうなった原因はいくつかある。
ひとつはロックのタレントを呼ばなくなったこと。以前はロックの大物タレントや新人をたくさん呼んで盛況だったが、ロックのタレントはギャラが高いからと呼ばなくなったため客が激減した。
ひとつはポラ代を値上げしたこと。以前はポラが500円均一だったので、関東で千円の大物タレントが割安感となり関東からの遠征客も多かった。それを経営が苦しいからと千円均一にしたため逆に他で500円の踊り子が割高感になってしまいポラが売れなくなった。収益を上げることを目的に、ポラ代値上げ→売れない→収入が落ちる→いいタレントを呼べない→客が減る→収益が減る、という悪循環に陥いっている。
ひとつは素人大会に重点をおいたこと。普通のストリップよりも素人大会の方が儲かると素人大会ばかりやるようになる。ところが素人大会も最初のうちは良かったが、新人を入れないため高齢化して今やマンネリ化を起こしている。全てにおいて新しい血を入れないと血液循環が悪くなるのは必須。
最近では、漸くロックの人気タレントを少し呼び始め、そのときばかりは集客もいいようだ。DX東寺こそロック頼みでいくしかないと思う。
東寺常連客に聞いた話によると、来年3月くらいから素人大会を減らしストリップの方に力を入れるようだ。名門復活を心から望む。
ストリップ業界はロック一人勝ちでは生き残れない。
ストリップ人口は確実に減っている。今は劇場数が減ったため、行く所がなくなったストリップ客が集まりだして一見客入りが多く見えるが、どこもかしこも儲かってはいない。
ストリップ全体の裾野が広がる見込みはない。唯一期待できるのが女性客の増加だがこれも限界がある。2020年の東京オリンピックを前にして、これ以上劇場が減らないことを切に祈るしかない。
平成29年12月 大阪東洋ショーにて