東洋/涼川ゆきのさんの初関東2012年1月中TS公演の事後談を「ダイヤモンドの原石」(その4)として記録しておく。

 

 1月20日(金)楽日当日、朝から雪がちらつきだした。寒い朝だったが、私は一番にTSの劇場前に並んだ。最後まで、いつもの席で側に寄り添いたいと思った。

「今日は、ゆきの=雪を、神様が降らしてくれたのかしら?」ゆきのさんは1回目のポラのときに、ゆきのという名前は雪から来ていることを話してくれた。雪が感動的な楽日を演出してくれているのだろう。

 楽日前日そして楽日当日と、まるで土日のように客が多かった。

 私は1回目のポラ時に、昨夜遅くまで書き続けたレポートを渡した。「今日でいよいよ楽日、ラストです。 レポート、後でじっくり読ませて頂きます。」ポラも売れて忙しいので時間のあるときに読んでもらえればいい。次のポラコメントが嬉しかった。「今回は、太郎さんの押しで、TSさんにチャレンジしましたが、結果的に楽しかったです。ありがとう。」私はこの言葉に救われた。

 楽日当日のゆきのさんはまさにムーライト・ダイヤモンドのように輝いていた。私の仲良しのスト仲間が、ようやく時間がとれたと、ゆきのさんを観に来た。「すらりと背が高く、まるでモデルさんだよね。なんてキレイなんだろうと思ったよ」と感激していた。私は自分のことのように嬉しかった。

 3回目のポラのとき、「さっき、レポート読んでいたら、泣きそうになっちゃった。 ラストステージ、頑張るね!!」 読んでくれたんだね。私はそれだけで十分満足した。私自身、このレポートを書くことで燃え尽きていた。

 楽日ラストステージが始まる。ゆきのさん、素敵だなぁ・・・10日間のドラマが私の頭の中を駆け巡った。ベッドで私を見つめてくるゆきのさんの目が潤んでいるような気がした。そうしたら、私が涙を誘われた。感動的なラストだった。

 

 最後のポラ時、最初に並んで用意していたお花を渡した。「太郎さん、ありがとう」と何度も言ってくれた。

 今回、ラストにお花を渡したのは私だけだった。おいしい思いをさせてもらったと云えばそうなのだが、今回の公演を通して客入りはずっと良かったにもかかわらず、ゆきのさんの熱烈なファンというのは私だけだった。リピートしてくれたストリップ・ファンはいたものの毎日のように通うファンは見当たらなかった。東洋しかのっていないのもあり知名度がまだ低い。また東洋ものった回数が少ないためか固定ファンが遠征してくることもなかった。初めての東洋以外の劇場で、ゆきのさんにとって知っている顔というのは私ぐらいだったろう。

そういう意味からして、私の存在というのは本公演で大きかったと言えそう。私自身の気持ち的には、本公演は「私と涼川ゆきのさんの公演だった」と感じている。目敏くダイヤモンドの原石を発見したストリップファンとしての私の本領発揮の場でもあった。

最後のオープンでも、ゆきのさんは私に向かって握手を求めてくれた。「太郎さん、本当にありがとう」

「今日もありがとう。感謝の一言です♪」ポラのコメントにも気持ちがこもっていた。

 

 ゆきのさんはTSというひとつの登竜門を乗り越えた。

 本人の頑張りもあるが、周りでお姐さんや従業員、そしてファンの人達が支えてくれたことを忘れてはいけない。先輩の美里麻衣さんとは、最初から最後までポラとオープンが一緒だった。ただ、正直言って、4回目ラストは、特に楽日ラストだけでも、ゆきのさんのソロにしてほしかったと個人的に思っている。同じことをスト仲間のリピーターも言っていた。やはり、ゆきのファンとしては最後には涼川ゆきのワールドにどっぷり漬かりたいと思うんだな。特にTSのラストというのは深夜遅くなり客数が少なくなる分もの凄く応援パワーがピュアになる。このエネルギーを全身で感じながら弾けてほしいと思う。これは次回への課題だね。

 

 今、私がゆきのさんの課題として感じているものを思いつくまま幾つか掲げておく。

・10日間持ちこたえる体力。

 ゆきのさんは細身なので体力がないのかなと感じる。踊り子を続けるにあたり、まずは1公演(10日間)を走りぬく体力をつける必要があるだろう。疲れると気持ちの余裕がなくなり、どうしてもマイナス思考になりがちで、私のステージなんか詰まらないのかな等とよけいなことを考えてしまうもの。体力をつけるためには、日常の健康管理や体力増進などを心がけることも大切だが、まずは場数を踏んで身体を10日間に慣れさせることが一番と思う。

 

・ホームの東洋で固定ファンを多くつかむこと。

 やはり、踊り子としてのベースはホームの東洋にあり。そのためにも、ホームにはある程度多くのって顔を売らなくてはね。東洋のファンが関東まで遠征してくれるようになると、他劇にのっても淋しさがなくなり、テンションを維持できる。

 

・自信を付けること。

 自信が付くと自然と表情が明るくなり、一気にステージが華やかになる。私は新人の踊り子さんのこの場面に何度も遭遇している。ファン冥利に尽きる瞬間だ。

 たしかに簡単には自信はつかないだろう。場数と本人の努力が実を結ぶには相応の時間が必要になる。焦ることはない。踊り子さんが自信を持てるまで必死に支えるのがファンの使命と認識している。

 

・看板としての自覚。

 自信の次は、自覚。意識し過ぎることはないが、ゆきのさんは看板としての資質を持っており、嫌がおうにも期待される。でも心配する必要はない。ファンが必ず支えてくれる。ファンは自分のひいきのお姐さんが看板をはるのが誇りなので、張り切って応援してくれるよ。それに乗っかって頑張ればいいだけ。

 

 これからも素敵な踊り子さんとして羽ばたいてほしい。「ちなみに、今回の作品は、これにてしばらくお休みさせます。」 次は、新しい作品で、新しい涼川ゆきのを見せてほしいな。

そして、またTSにのってほしい。いつでも私が待っている。

 

 

平成24年1月                         TSミュージックにて

 

 

【その後の事後談】

 

 2月に入って、TSの入り口看板に、4月21日~30日GW週公演に涼川ゆきのさん再来演決定のポスターが出ていた。私は小躍りして喜んだ。これで、ゆきのさんとのストリップ・ライフを楽しめると確信した。

 ところが、それから数日後、TS常連から声をかけられた。「ゆきのさんのブログ見ましたか? もう辞めるって書いてましたよ」

 私は耳を疑った。私は相当ショックな顔をしていたのだろう、彼から「あれだけ応援していたのだから気持ちは分かるよ。あまり気落ちしないで!」と慰められた。

 私は殆どブログは見ないのだが、今回はすぐに、携帯でゆきのさんのブログを確かめた。辞めるのは間違いないようだ。

 一瞬茫然自失状態になったが、これだけは本人が決めたことなので粛々と受け入れざるを得ないと思い直した。

 

 最後のこのレター(その4)も渡せないまま、ゆきのさんとの思い出は終焉する。

 でも、ゆきのさんに出会えて心から良かったと思う。

 今回のレポートは一公演でしかも一人の踊り子さんに書いた最長のレポートになった。改めて、この10日間がひとつのラブ・ストーリーに思えてきた。出会いがドラマであれば、別れもドラマである。ゆきのさんとの思い出は、私のストリップ日記の中で、忘れられない最高のドラマとしてメモリアルされることだろう。