今回は、東洋の踊り子・渚あおいさんの6周年について、「二つの6周年作」という題名で語ります。
H29年11月中の大阪東洋ショー劇場に顔を出す。
今週の香盤は次の通り。①遠野こころ(東洋)、②夏木りりか(ロック)、③渚あおい(東洋)、④荒木まい(東洋)、⑤西田カリナ(ロック) 〔敬称略〕。
今週は、渚あおいさんの6周年週。11月18日(土)二回目終了時に周年イベント開催。最初にステージで挨拶を行い、引き続きラウンジで振る舞い酒となる。「早いものでもう六周年になりました。」
なんと、周年作が二つ披露。ひとつは天使もの「An Angel」、そして映画をモチーフにした「シザーハンズ」。
まずは、演目「An Angel」の内容を紹介する。
最初に白尽くめの衣装で登場。頭にも白い羽根を付ける。袖付の白い上着、白い天使の翼を背に、前上がり後ろ下がりの大きなスカート。白いハイヒールを履いて軽快に踊る。
袖付の上着と大きなスカートを脱ぐと、下には袖なしの上着と膝丈上の短いスカートという軽装になる。水平になっている天使の翼がくっきり映える。
男ものの黒い帽子を手に持つ。物思いに耽る様子は、きっと好きな男の子のもの。
天使は人間の男の子に恋をする。
鐘の音が鳴る。
天使は短いスカートを脱ぎ、ズロース姿になる。そして天使は、舞台中央で、ピンクの縄に吊るされる。
白い水平翼とピンクの縄の絡みがなんともいえないエロティズムを醸す。
天使は白いストッキングひとつの姿で、ピンクの縄をもって盆に移動。
盆の上で、ピンクの縄の緊縛ショーが始まる。
ラストには、舞台に戻り、鐘の音とともに、天使は白い翼が戻って天に帰っていく。
天使の白い翼、男の子の黒い帽子、ピンクの縄という三つの色彩が鮮やかに印象に残る作品である。
私は最初、神様が人間に恋した天使を罰するためにピンクの縄に吊るしたのだろうと思ったが、それは考えすぎで、渚さんから「個人的には、恋した天使が人間になってみたくて天から地上に降りていくイメージ。そして時間が来てまた帰らなくてはいけなくて帰る。淡―い恋物語です。」というコメントを頂く。縄の宙吊りは渚さんのトレードマークみたいなもので物語に絡ませる必要はなかったんだね。
次に、演目「シザーハンス」。
映画『シザーハンズ』(原題: Edward Scissorhands)は、1990年のアメリカ映画。純真無垢な心を持つ人造人間と少女の交流を描いたファンタジー映画。
ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演の『シザー・ハンス』は、手がハサミの男エドワードが出てきて、主人公の娘キムが恋に落ちる物語。
最初に、手がハサミの人造人間に扮して登場。黒いギザギザのワンピース姿。頭には背中まで垂れる長いグレイっぽいウイッグをかぶっている。膝上まである黒いロングブーツを履く。
ハサミ男と娘は恋に落ちる。白いワイシャツを抱きしめるシーンがある。手がハサミであるがゆえに、大好きな彼女を傷付けてしまうために抱きしめられない悲しみを演ずる。
ところが、二人の愛には障害が立ちふさがる。ハサミ男は赤い縄で宙吊りにされる。赤いライトを付け、照明効果を上げる。
しかし、ハサミでもって縄は切られる。
血に染まったワイシャツを持って、盆に移動する。ワイシャツを抱きしめながらベッドショーが始まる。
ハサミ男の哀歌を見事に演じている。拍手。
以上のステージ感想を贈ったところ、実はストーリーが全く違っていることにビックリ!
なんと、シザーハンズの男女逆転を演じているのだ。渚さんから「ハサミ娘が男性と恋に落ちるのです。少し話を変えて、好きになった人が傷付けられ、自分の代わりに殺されてしまう。そして初めて抱きしめられたっていうBAD END・・・」とのコメントを頂く。これには仰天した。あまりにも原作の映画にとらわれすぎましたね。さすがです。一本やられました(笑)
でも「また違うように感じて観てもらえるのも嬉しいなぁー」と言ってもらえて良かったよん。ほっ!
なぎファンに聞いたところによると、当初は周年作「シザーハンズ」ひとつだったのだが、この作品はどちらかというと暗いイメージなので、明るい作品「An Angel」を追加して二つにしたらしい。
そう言われてみれば、衣装の白と黒とを合わせ、演目「An Angel」の白いイメージと演目「シザーハンズ」の黒いイメージが見事に白黒コントラストされて、六周年を引き立てている。
平成29年11月 大阪東洋ショーにて