今回は、H29年2月中の渋谷道劇の青山はるかさんについて、「愛を浴びる」シリーズ(その30)にてレポートします。
はるかファンのTぽんからメールが入る。2月中の土日は、青山はるかさんが渋谷道劇に出演するので上京するとのこと。私は、SさんがDX歌舞伎に出演していたので新宿にいた。Tぽんに、日曜日に渋谷に顔を出すから会おうとメールを返す。ところが、日曜日にSの仲間から夜呑もうと誘われる。そのため、Tぽんに日曜日に行けないと連絡し、私は楽日の月曜日に渋谷に顔を出すつもりと連絡する。
そうしたら、Tぽんから「新月のため、かぐや姫は不在です」という訳の分からないメールが来た。なんのこっちゃ?
翌日の楽日に、DX歌舞伎から渋谷道劇にハシゴした。
最近はるかさんの熱烈なファンになったサキさんがいた。彼と話して、初めてTぽんのメールの意味が分かった。私は四周年作品「かぐや姫」を拝見したことが無く、Tぽんに観たいと話していたので、今回の渋谷道劇で二個出ししていたらしいが月の小道具が壊れて演じることができないのが判明。
今週の渋谷道劇の香盤は次のとおり。①愛子(フリー)、②神崎雪乃(晃生)、③真由美(DX東寺)、④青山はるか(晃生)、⑤平野ももか(道劇)⑥美月春(道劇)〔敬称略〕。美月春さんがBD週。愛子さんと真由美さんが渋谷道劇初乗り。
さて、五周年作「花之艶(宴)」を紹介する。
華麗な着物姿で登場。 赤い着物を金模様のピンクの帯で締める。着物の下半身には花吹雪の絵柄。
頭には色柄のリボン状の髪飾りを付け、そこから黄色い布が垂れる。
着物の上に白い打掛を羽織る。大きな花車が描かれている。裏地は真っ赤。まさに「花の宴」に相応しい華やかさである。
手には、花でコーテングされた金の団扇みたいな小道具を持つ。それを振り回しながら舞い踊る。
あまりの美しさに感嘆のため息。小顔なので着物がよく似合う。まるで博多人形のよう。あれ、はるかさんは博多出身だったっけ!? とにかく、はるかさんの美しさにかなう人はいないね。つくづく、そう思う。
次に、白い着物、いや襦袢姿かな!?に着替えて現れる。これがまた、妖精のように美しい。頭には白い綿毛が、うさぎの耳のように立っている。また、白い尾が後ろに見え隠れする。長い尾なので、うさぎというより狐が想い浮かぶ。
盆の上に進んで、衣装の前をはだけて裸体を見せる瞬間、美しさが絶頂に達する。
まさに白い妖精だね。イギリスの童話に出てくる妖精というのは、人間が自然から感じた美しさ、不思議さ、壊れやすい脆さみたいな感じを象徴するもの。だからメルヘンとは儚い世界。妖精とは触れたら壊れてしまう弱い存在。ストリップも触れてはいけないもの。だからこそ、守ってあげないといけない、支えてあげないと壊れてしまう。改めて、はるかさんを見ていて、そんな気持ちにさせられたよ。
今回の演目は、西洋ではなく日本の童話としての妖精。これを童話にするには・・そうだ!「狐の嫁入り」を題材にして童話化してみよう。そうやって出来上がったのが童話「花之宴(艶)」です。演目名を使って、あえて宴と艶を逆にして童話名にしてみました。かなり時間をかけて練りました。読んでみて下さい。
平成29年2月20日 渋谷道劇にて
H29.2
『花之宴(艶)』 -ストリップ版「狐の嫁入り」-
~青山はるかさん(晃生所属)の五周年作「花之艶(宴)」を記念して~
昔昔の話です。
「困ったのぉ~。このままでは田畑が干上がってしまう。一体いつになったら雨が降ってくれるのかねぇ~。」村人たちはほとほと困った顔で空を眺めました。
この村には、長い間、雨が降っていません。
村の長老たちは、村にある唯一の神社に集まり、神主に相談しました。
「昔から、干ばつの時には、神様に生贄(いけにえ)を差し出し、雨乞いをしたようだ。今回も雨乞いの儀式を行わないといけないと思う。」神主の言葉に長老たちは頷きました。
「問題は、神様に差し出す生贄だ。昔から美しい生娘を差し出すことになっている。」
長老たちは顔色が変わり動揺しました。「おらのところの娘だけは勘弁してほしい」と口口に言いました。
すると、ある長老が目をぎょろりとさせて言いました。
「狐にしようか。」
長老たちは皆お互いの顔を見ながら頷きました。
「騙して生贄にしてしまおう。」
その村には、人間に化けるのが得意な女狐がよく出没していました。村の人はその女狐をハルチと呼んでいた。
村の娘たちが楽しく遊んでいると、ハルチはいつの間にか仲間に加わっています。ハルチは肌の色が透き通るほど白く、とても可愛い顔をしていた。明るく優しい笑顔をしていたので、誰もが一緒にいても違和感を覚えません。
ハルチは人間が大好きでした。人間は遊びをたくさん知っている。例えば、かくれんぼ、お手玉、ゴム跳び、おはじき、ままごと。まだまだある。だから、一緒にいるととても楽しくて時間を忘れてしまうほどです。
夕方になれば、女の子は皆お家に帰っていく。ひとり去り、またひとり去り、そして一人ぼっちになったハルチは淋しく森に帰っていきました。
ハルチは人間になりたいと思いました。でも、人間に化けることができても人間になることはできません。
ある時、娘の姿をしたハルチは、村の長老に声をかけられた。
今度、村で「花之宴」を催すので、是非参加したらいいと誘われたのです。いつも遊んでいる娘たちも参加します。そして村の若い男衆も参加します。実は、その「花之宴」とは集団お見合いの場だったのです。
そこでは、娘たちは色とりどりの綺麗な着物を自分で選んで着ることができました。ハルチは嬉しくなりました。喜んで「花之宴」に参加することにしました。
「花之宴」は始まりました。・・・
ハルチはたくさんの着物を前にして心が弾みました。そして花柄の赤い着物を選びました。かわいい髪飾りも付けました。村の老婆たちが着付けを手伝ってくれました。帯を締め、白い打掛まで羽織らせてくれました。その白い打掛には華麗な花車が描かれていました。果たして花車はハルチに幸せを運んでくれるのでしょうか。
赤い口紅も軽く塗りました。小顔で色白のハルチによく似合い、それはそれはたいそう美しい娘になりました。村の衆が、あまりの美しさにため息を漏らしました。
そこに、村一番の男前の青年が近づいてきて、彼女に求愛しました。彼は涼しげな眼差しでハルチの瞳を見つめました。ハルチの心はときめく。彼の名前はサワテと言いました。
ハルチは、サワテの求愛を受けました。その晩は、夫婦の契りをすることになります。
二人は連れ立って、離れた別の部屋に移っていきました。これから「花之宴(艶)」第二幕が始まります。
二人の後ろ姿を見ていた村の長老たちは「うまくいったな」と顔を見合わせました。
二人が別の部屋に入ったら、そこには床(とこ)が取ってありました。
ハルチはサワテに向かって言いました。「衣服を脱いで、お布団の上に横になって下さい。後はわたしにお任せ下さい。」サワテは黙って彼女の言うままにした。
行燈の灯りを消して、ハルチは着物を脱ぎ始めた。月明かりに彼女の裸体が妖しげに浮かび上がった。
「なんて綺麗なんだろう。私はこんなに美しいものを見たことがない・・・」
透き通るほどの白い肌。形のいい乳房。細くくびれた腹部。ふっくらした腰回り。すらりと長い手脚。まるで妖精のように美しい裸体に彼は生唾を飲み込みました。暗がりでよく分かりませんでしたが、黒髪の間に白い毛の生えた耳が立ち、臀部にもふわふわした白い尾のようなものが見え隠れしていました。しかし、サワテにはそれを気にする余裕はありません。
ハルチの長い髪が風に揺らぎました。部屋は閉め切っているのに、彼女の周りに風が吹いています。彼女の背後には広い草原が見えます。風は草木を撫でました。空には太陽と月が交互に現れます。なんて幻想的な光景なんだろう。
二人は風になり、宙に浮きながら、性の営みが繰り広げられた。彼女の長い手足が身体に絡みつき、ふわふわした尾が彼の性感帯を探すように全身を撫でまわした。そして彼女の妖しい舌が彼の唇を吸い、次々と彼の性感帯を這い回し、最後に辿り着いた要所を優しくかつ鋭く刺激し包み込んだ。サワテは激しく反応し、二人は性の獣と化す。そして、サワテとハルチは一体となる。その瞬間、太陽と月も一体となる。壮大なパノラマの中での性の営み、そして絶頂期を迎える。
青年はこれまで数々の女を経験していた。が、もちろん、こんな感覚は初めてだった。サワテは幻想的で異次元の性行為に酔いしれた。
こうして「花之艶(宴)」第二幕は終わった。
二人の夫婦生活が始まった。二人は心から愛し合った。
しかし、二人の幸せな生活は三日と続かなかった。
長老たちが、女狐を生贄にする算段をしていた。
それを風の精がこっそりハルチの耳に運びました。彼女は驚きました。その企てをサワテが知っていることにも涙しました。なぜなら、ハルチはサワテのことを心から愛していましたから。
一方、サワテは悩んでいました。女狐を生贄にすることを承知で近づいたわけですが、たまらなく可愛く、献身的に自分に尽くすハルチのことを愛していました。全て正直にハルチに告げて許しを請い、二人で駆け落ちしようと考えていました。もう村にはいられません。
サワテがそう決心して、家に戻ったら、ハルチは居ませんでした。長老たちがハルチを連れだした後でした。
ハルチは何の抵抗もせず、黙って長老たちの言うことに従いました。そして、愛するサワテのため、村のため、神様の生贄になろうと、自ら進んで崖の上から身を投げたのでした。
すぐに、女狐の流した大粒の雨が降り出しました。
ハルチを探していたサワテは、急に雨が降り出しことに慌てました。
「もしかしたら、ハルチの身になにかあったな・・・」
長老たちを見つけ出したサワテは問い詰めました。彼の血相に驚いた長老たちは事の成り行きを説明してから「サワテ、よくやった。このお礼はしっかりさせてもらうよ・・・」と話し出しました。サワテは彼らの最後の言葉を聞かず、飛び出しました。そして、ハルチが身を投げた崖に駆け付けました。
「ハルチ、おれは大変なことをしてしまった。申し訳ない。・・・」サワテは泣き崩れました。そして、意を決したように立ち上がり「おまえ一人を死なせるわけにはいかない。おれも一緒にそっちに行くからな・・・」と言い、崖から身を投じました。
ハルチとサワテの話は村中に広まりました。村の人たちは二人の死を嘆きました。
二人のお陰で、その後、村には干ばつが無くなり、田畑も生き返りました。
村の人たちは崖の上に二人の祠(ほこら)を立て、後々まで二人の話を語り継ぎました。
おしまい