2019年8月中の大阪晃生ショー劇場における、愛沢真実さん(晃生所属)の一周年公演模様を、一周年作「コーヒー・ルンバ」を題材に、「咲き誇るようにアラビアンテイストに踊る」という題名で語りたい。
2019年8月中の大阪晃生ショー劇場に初日から顔を出す。
その週の香盤は次の通り。①星乃結子(道劇)、②神崎雪乃 (晃生)、③愛沢真実 (晃生)、④北原杏里(晃生)、⑤浜崎るり(晃生) 〔敬称略〕。
今週は、愛沢真実さんの一周年週。最近は二か月置きのハイペースで新作を発表している。三作目「オーロラ姫」、四作目「Sexy」と続き、最後の仕上げに五作目の一周年作「コーヒー・ルンバ」を持ってきた。まずは、この精力的な創作意欲に拍手を贈りたい。
今が踊り子として乗りに乗っている感をおぼえる。今回の作品を観て「さぁー、ガンガン行くわよー!」といった元気いっぱいの勢いを感ずる。
そのことは選曲からも窺える。これまでの作品でもお馴染みの倖田來未(第三作「オーロラ姫」の二曲目「IS THIS TRAP?」と三曲目「0時前のツンデレラ」)やBENI(四作目「Sexy」の二曲目「新宝島」)を使い、新たに内田春菊やMs.OOJAを絡めてきて、愛沢真実らしさを出そうとしている。
しかも、ダンスはアラビアン風で、セクシーでエキゾチックに舞う。これが愛沢真実の一年間の到達点と認識させられた。表現したいものが大きくて、まだ自分的に未消化なのだろうか、初日・二日目と踊りながらも未だ納得できずにおり「周年イベントまでには形にしたい」と意気込んでいた。
そうだね、どの作品も踊りこんでいきながら自分のものにしていかなければならない。また「未完の完」ということで、いつまでも、これで完成したとはいえないのかもしれない。そういう真実さんの踊り子魂を見せてもらった気分になったよ♪
さっそく、私なりに一周年作「コーヒー・ルンバ」を紹介しよう。
最初に、黄色い上下セパレートの衣装で登場。上半身は半袖ありの衣装、下半身は足元まで流れるスカート。襟から胸元にかけ、またベルト部に鮮やかな金コインがたくさんフレンジしている。これが、まさしくアラビアン風。
金コインの付いたヘアバンド、銀のハイヒールを履き、四角い布を手に持って舞い踊る。
一旦袖に入り、花籠を持って、客に飴を配る。一周年のお祝い感覚か。
一曲目は、内田春菊 の曲「コーヒー・ルンバ」。曲調は聞覚えのあるリズムだが、歌っている内田春菊は知らない。演目名にもなっているので少しこだわって調べた。
「コーヒールンバ」(Coffee rumba)は、アルパ奏者のウーゴ・ブランコ(スペイン語版)の演奏で世界的にヒットした曲。原曲は、ブランコの叔父であるベネズエラの作曲家ホセ・マンソ・ペローニ(Jose Manzo Perroni)がコーヒーをモチーフに1958年に作詞・作曲したMoliendo café(モリエンド・カフェ、日本語対訳「コーヒーを挽きながら」)である。
実際には曲のリズムはルンバではなく、オルキデア(Orquidea:ウーゴ・ブランコが生み出したリズム形式)である。
日本では1961年から1962年に西田佐知子(日本語詞:中沢清二)、また西田盤と歌詞は異なるが、ザ・ピーナッツ(日本語詞:あらかはひろし)らによりカバー版が競作されるが、中沢清二によるエキゾチック趣味の日本語詞(原曲の詞とは全く無関係)で唄った西田佐知子の歌唱版がより知られている。 西田佐知子は本作のヒットにより1961年、第12回NHK紅白歌合戦に初出場した。後1992年(第43回)では本作をリバイバル・ヒットさせた荻野目洋子により歌唱されている。
内田春菊のことをネットで調べる。声が若々しいので若い方かと思い気や、なんと私と誕生日が近くてびっくり。しかもマルチ才能で、波乱万丈な人生を送っている。
内田 春菊(うちだ しゅんぎく、1959年8月7日 – 現在60歳)は、日本の漫画家、小説家、エッセイスト、女優。本名は内田 滋子。ノックアウト所属。落語立川流の門下でもあり、高座名「立川於春の方」を持つ。
この「コーヒー・ルンバ」収録のアルバムタイトルは『魔女復活』で、50歳を迎えても声だけは歳をとっていないという意味らしい。伝説のラテンバンド、アベックスのボーカルであった内田春菊のアルバム。音楽家KEN SATOとの出会いにより実現。ルンバ、マンボ、スカなテイストの楽曲と歌詞は全曲内田春菊が担当。懐かしいテイストがたっぷり詰まった作品になっている。
彼女の経歴はまさに人生ドラマ。
長崎県長崎市出身。小学生の時に漫画家を志すが、実母と養父から漫画を描くことを禁じられ、隠れて豆本漫画を描いていた。中学時代に同級生の子を身籠ったことをきっかけに、養父から性的虐待を日常的に受けたため家出した。長崎県立長崎南高等学校1年途中で学校側から強制退学させられる。その後、心理学を学ぶために慶應義塾大学通信教育課程に入学するが、間もなく退学する。
その後、印刷会社の写植やバーのホステス、喫茶店のウェイトレスなどを経て、ペンネームの名付け親でもある編集者・プロデューサーの秋山道男に出会い見出される。その後、彼女の個性を認めたいしかわじゅんの紹介もあって、1984年、双葉社発行の『小説推理』に掲載された『シーラカンスぶれいん』で漫画家としてデビューした。性的な事柄をストレートに描き、岡崎京子、桜沢エリカらと共に「女の子エッチ漫画家」として人気を呼ぶ。また、エッセイ、漫画エッセイ等も執筆し、社会一般の価値観への異議を唱える内容が人気を博す。
青林堂発行の『月刊漫画ガロ』には、1985年9月号『おそろしいかえる酒』で初登場した。以後も『ガロ』に芸術性の高い作品を発表する。1986年から1987年にかけて『ガロ』誌上に連載した『南くんの恋人』は、これまでに4回テレビドラマ化されている。
1993年に発表した初めての小説『ファザーファッカー』はベストセラーとなり、第110回直木賞の候補作となった(1995年に映画化)。翌1994年には『私たちは繁殖している』・『ファザーファッカー』両作合わせて第4回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞した。また『キオミ』で第112回芥川賞候補となった。
クラブ歌手だった経歴を生かし、1983年にラテンバンド「アベックス」を結成し、ボーカルを務めた。2010年から音楽活動を再開し、自身が監督を務める映画では主題歌を担当している。また、女優として映画、ビデオ、舞台などにも出演している。
3度の結婚歴があり、3人目の夫である俳優の貴山侑哉とは2005年に戸籍上は離婚したが、事実婚の形で同居していた。しかし2012年2月11日放送の『ゴロウ・デラックス』にて、貴山侑哉との同居を解消したと番組内で話している。
子供は4人(未婚中に長男、2人目の夫と結婚中に別の人との間に長女、貴山との間に次女・紅甘と次男)。次女・紅甘は女優。 2017年4月、前年に大腸癌を患い人工肛門を造設したことを公表した。
音楽が変わり、ここで一旦暗転し、着替える。
今度は水色の衣装。同じくアラビアン風で、上半身はほぼ裸で、右肩から斜めに水色の布を掛けているだけ。下半身は、何枚かの布をギザギザに垂らしているだけのスカート。上半身の布にもベルト部にも先ほどと同じくたくさんの金コインがフレンジされている。
頭はショートヘアにまとめ、純金のイヤリングを垂らし、足もとには金の靴を履く。
二曲目は、愛沢真実さんの定番となっている倖田來未の曲「甘い罠」。アラビアンテイストなHIP-HOPナンバーなので本作にうまくマッチしている。作詞:Kumi Koda 作曲:HIRO。ホンダ「ZEST SPORTS」CMソング。2008年1月30日に発売された6枚目のオリジナルアルバム『Kingdom』(キングダム)収録。今作のコンセプトは、倖田來未というアーティストを通じて、「男性にも負けない女性の力強さを伝えたい」というものである。
この曲は「浮気をされたことに気付いているのに、ごまかされてしまう。彼の優しい言動は“甘い罠”だとわかっていながらも、落ちてしまう。」そんな女性の心境を描いている。
次に、音楽が変わり、オレンジの衣装に着替える。
同じくアラビアンな衣装ではあるが、黄色→水色→オレンジ色というカラーの変化が楽しめる。上半身は裸。下半身は短いパンツで、同じく金コインがフレンジされている。大きなオレンジの布を持って踊る。
三曲目は、一転して、しっとり系の歌。Ms.OOJAの「花」。作詞:Ms.OOJA、作曲:Ryosuke Imai。2016年11月16日リリースの5thアルバムに収録。
この歌はテレビドラマ『シメシ』の主題歌として先行配信された。毎日放送とTBSで2015年6月から放送されたテレビドラマで全4回。<あらすじ>レストラン「Le Bon Vivre(ボンビーブル、仏:素晴らしき人生!)」ここでは特別な料理を振る舞っている。それは、もうこの世に存在しない”失われた料理”。葛藤や悩みを抱えた人達が、ここで再現された料理を食べることによって、再び、新しい人生を歩み始める。”始まりの飯” = 「始飯」なのだ。
この楽曲「花」は、「咲き誇るように 私を生きよう」をテーマに書き下ろされた作品。Ms.OOJAが歌詞を手掛けた。同曲に込めた思いについてMs.OOJAは以下の通りに語っている。「今回はドラマの脚本を読ませて頂き、『目まぐるしい日々の中でも、真っ直ぐに生きて行く凛とした人』をイメージして書き下ろしさせて頂きました。ドラマストーリーの『二度と味わうことのできない料理を探す』になぞらえて、『二度と戻れない過去は眩しく見え、その度に全てを無くしてしまったような気持ちになるけれど、過去も含めて今の自分が一番輝いている』という思いを歌詞に込めました」。
今回の作品「コーヒー・ルンバ」は表面的には妖しくセクシーにアラビアンを演じているが、その真実さんの心境はむしろここにあるのかなと感じ取れた。
それにしても、Ms.OOJAはいい声質をしているね。「人にヒーリング効果を与える声と言われている‘1/fのゆらぎ’のシルキーボイスを持つ」。すごく興味を惹かれる。
Ms.OOJA(ミス・オオジャ、本名非公開、1982年10月28日 - 現在36歳)は、日本の女性シンガーソングライター。 愛称は、おじゃ、オージェイ。 1982年、三重県出身。(三重県観光大使、四日市観光大使を兼任)
2011年2月16日、Single「It's OK」でユニバーサル シグマよりメジャーデビュー。 翌2012年早々、仲間由紀恵主演のTBS系金曜ドラマ「恋愛ニート~忘れた恋のはじめ方~」主題歌に5th Single「Be...」が大抜擢。この曲は全国テレビ・ラジオ50局でパワープレイを獲得、レコチョク2012年上半期ランキング4冠獲得、配信合計100万ダウンロードを越える大ヒットを記録。そのヒット曲「Be. . .」が収録された2nd Album「HEART」では、オリコンアルバムデイリーチャート初登場1位を獲得した。
その後、シングルに常に収録してきたMs.OOJAのライフワークとも言えるカバー曲を、自身が青春時代に聞いた名曲をセレクトした、泣けるラブソングカバーアルバム、「WOMAN -Love Song Covers-」、「MAN -Love Song Covers 2-」、「WOMAN 2 -Love Song Covers-」、「THE HITS ~NO.1 SONG COVERS~」を発表。
圧倒的なMs.OOJAの歌唱力は宇多田ヒカルや美空ひばりも同じ特性を持つ、人にヒーリング効果を与える声と言われている「1/fのゆらぎ」のシルキーボイスを持ち、「この声が、明日のあなたをつくる」をテーマに掲げ、強さ、凛々しさをコンセプトとした楽曲制作、LIVE活動を展開。
そして、立ち上がりは、BENIの「READY25」。作詞:BENI、作曲:BENI・SUNNY BOY。友人である横浜DeNAベイスターズの主砲・筒香嘉智選手(26)のために書き下ろしたもの。2018.5.22に発表!
まさしく「元気が出る、シンプルな応援ソング」で締める。ラテン系のノリノリな音楽だ。いろいろ悩むことはあるけれど、最後は私(愛沢真実)らしく、元気で明るく締めたいという気持ちが伝わる。
BENI自身も、この歌について、こう言っている。「READY25」の中でもお気に入りのフレーズは「Para la Calle(パララカエ!)」。中南米の野球シーンにおいて、ホームランを指す表現として用いられる言葉だが、BENIはその言葉が持つ別の意味に感銘を受けたという。「ホームラン造語に限らず、そもそも『壁を越えて』という意味があるんです。誰にでも存在する壁を越えてという解釈をすれば、それぞれのホームランを描いて! という、皆に共通するシンプルな応援ソングにもなる。」
BENI(ベニ、1986年3月30日 - 現在33歳)は、日本の女性歌手。沖縄県宮古島市出身。デビューから2008年11月のレコード会社移籍までは、本名の安良城 紅(あらしろ べに)名義で活動していた。上智大学国際教養学部卒業。父親がアメリカ人で母親が沖縄出身の日本人のハーフ。小中学時代は、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴで過ごした帰国子女である。雑誌の表紙などを度々飾ることもある。女性向けアパレルブランド、セシルマクビーのイメージガールにも選ばれた。
今回の作品を通して、この一年間の集大成とする。こうして一年目の壁を乗り超えることで、さらなる二年目の活躍を期待している。
2019年8月 大阪晃生ショーにて